藤崎慎一郎/株式会社オークネット 代表取締役社長

自動車をはじめとするBtoBオンラインオークション会社の社長をやっています。父が創業し…

藤崎慎一郎/株式会社オークネット 代表取締役社長

自動車をはじめとするBtoBオンラインオークション会社の社長をやっています。父が創業した会社を継ぎ、2020年より現職。1975年、東京生まれ。父と4人の叔父が全員経営者という家庭で育ちました。

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「清く正しい取引」が、きっと世界をよくするはずだ

いまうちの会社ではグローバル展開にすごく力を入れています。 世界での市場の盛り上がり、うちの強み、そしてカルチャーがピタリと合致して「いまならいける!」と大きな手応えを感じているところです。 今日は私たちが描くグローバル展開について書いてみようと思います。このnoteをきっかけに海外志向の人がどんどん仲間に加わってくれたら、こんなにうれしいことはありません。 成功の秘訣は「検査」最初に少しうちのビジネスについて説明させてください。 私たちがやっているのはリユース品のネ

    • 40歳をすぎたら「若手のアイデアを生かすこと」に集中したほうがいい

      「40を超えたらイノベーションなんて起こせないから、若い人をマネジメントする側に回りなさい」 これは、ある70代の人が言っていた言葉です。彼は、ある自動車メーカーで次々に新しい技術を実用化させてきた研究者でした。 「何言ってるんだろう?」 その言葉を聞いて、私はそう思っていました。だけど40歳を超えた今「ほんとうにその通りだな」と感じることが増えてきたのです。 「俺よりぜんぜん優秀じゃん」私は今年で47歳になります。 インターネットに触れたのはちょうど大学生ぐらいの

      • カリスマ創業者の息子に生まれて

        私の父はいわゆる「カリスマ創業者」です。 20代の頃に「サイドビジネス」として中古車の売買を始めると、これが大当たり。脱サラして中古車の販売会社を作り、数々のアイデアで当時としては国内最大規模の販売会社に成長させました。 そしてまだインターネットが普及する前の時代に世界ではじめて中古車をリモートで取引するサービスを始めました。 そのために作ったのが「オークネット」という会社。会社を作ると瞬く間にお客さんが集まり、念願の株式公開やアメリカ進出まで果たしました。 しかしこ

        • イノベーションが枯れたときがその会社の寿命である

          東証プライムに導いたイノベーションの力40年近くも前、父は中古車のオークションビジネスを立ち上げました。 これまで中古車のオークションといえば、郊外の大きな会場でやるのが常識でした。オークションを開催するたびに多くの自動車を移動させ、バイヤーも毎回遠くの会場に足を運んでいました。 そんななか父は「もっと効率のいいやり方があるはずだ」と考え、レーザーディスクと電話を使って会場に行かなくてもオークションに参加できる仕組みをつくりました。この「中古車をリモートで売買する仕組み」

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          創業者亡きあとも会社が成長し続けられたのは、父が遺した「言葉」のおかげだった

          創業者がいなくなると急に勢いを失ったり、時代に乗り遅れて衰退していってしまう会社も多くあります。 しかし、うちの会社は創業者がいなくなってからも成長し続けました。 途中で停滞する期間はあったものの、新たな事業を軌道に乗せ、2000年には東証一部(現プライム)への上場も果たしました。 現在、私たちの会社「オークネット」は創業37年、売上360億円、グループ社員数850人にまで成長しています。 なぜうちの会社は創業者が死して尚、成長し続けることができたのかーー? その答

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          売上360億円の上場企業は、父が売った「1台の車」から始まった

          私はいま、父が創業した会社の社長をやっています。 継ぐことになった「オークネット」という会社は、創業37年、売上360億円、グループ社員数850人の東証プライム上場企業。 社長就任を告げられたのは、私にとっては突然でした。 3年前、私が44歳のとき。「大事な話がある」と当時の社長に呼ばれました。 前の日に飲み過ぎていたので「ちょっと頭痛いな……」と思いながら「はい、なんでしょうか?」と聞くと、こう言われたのです。 「来年から会社を任せようと思う。外部の社長をとること

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