最高峰への期待

今朝のメディアは、朝からアカデミー賞の話題で賑わっていた。結果をいちはやく知りたくて、授賞式の中継を観ながら出勤。私のイチオシ作品「哀れなるものたち」は、早速3部門で受賞していた。その後発表された主演女優賞での登壇シーンは残念に思ったが、作品での世界観や主人公の気づきには心打たれたし、観に行ってよかったと思う。

ここしばらく、早上がりできた日の楽しみとして映画を観に行くことが増えた。
上映時間が合うものを中心に選ぶこともあって、ジャンルはバラバラ。時には胸を抉られたり、考え込んでしまう作品に出会うこともあるけれど、テレビドラマに比べてありきたりな物語で終わることが少ない分、いい刺激になっている。

テレビドラマも最近になってようやく個性的な作品が増えたが、CMに中断されるのが苦手な私は、動画配信サービスへ逃げてしまう。素敵な作品は、中断されずにじっくり観たい。

最有力候補と言われていた作品は、日本では上映前。
いろんな議論はある。わたし自身も父が広島出身という事で、戦争と核兵器の悲惨さは幼少期から叩き込まれている。資料館へは何度も行ったし、バーベンハイマーのキャンペーンにおいては腑が煮えくりかえった中、世界最高峰の映画祭でのあの快進撃を目の当たりにして、どうしても気になってしまった。

授賞式では時折、受賞者からの政治的なメッセージが出てくることがある。そのほとんどが平和に対する個人の考えだったり、映画に込めた想いを解くものとなっている。
今回、主演男優賞を受賞した俳優による「私たちはオッペンハイマー以降の世界に住んでいる」というスピーチからは、敗戦国からの目線だけでは気づけないものがありそうだ。
公開日が待ち遠しい。

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