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米株投資判断、最低でもチェックすべき代表的指標

 米国株式人気を背景に、証券口座を開設するも、さて何を買えばよいのか?そもそも米国市場の方向性って?何をチェック?
 どの銘柄を買うかを決める前に、相場が上昇なのか。投資のタイミングは?
 証券口座を開設! さて投資するぞ! 株購入の要領も分かり投資する銘柄は・・・よく聞く「テスラ」を・・・えっ800ドル!買って大丈夫? 
 など、投資判断する際に必要な指標がある。
 私も、毎日迷い、よく間違える。でも、コレは外せない指標というのはあります。

・10年名目金
・10年実質金利
・金価格
・SOX指数
・新興国の株価指数
・VIX
・マネーストック(M2)
・ラッセル2000

他にもありますが、取り敢えず上述の指標は抑えるとよい。(リンク先で現在のチャートなど確認できます。

10年名目金利

 「10年米国債」の利回りのことです。この金利の上下により「株価」を下げ上げする。株価は金利から理論的計算でき、株式市場に影響を与える。
 現状は、グロース又はハイパーグロースと呼ばれる「ハイテク」部門の株価動向を判断する指標となってます。旧来、金利上昇がリスクのオンオフの目安として言われていたが、言う程の目安になっていないので注意を払う程度と思う。

10年実質金利

 名目金利から期待インフレ(物価上昇率)を引き算し求める。コロナショック後の3月下旬よりマイナス金利となっている。12月のFOMCにおいて2021年の現在の金融政策が維持されたことから、暫くマイナス金利が常態化するものと思われ、株高を支えると見られている。従って、「実質金利のマイナス」 は株を含め、不動産、コモディティ(金など)の魅力を相対的に高めることになるとされる。しかし、金相場は下落を続けており、必ずしもそうではないことにに注意が必要。また、名目金利で少しふれた、「実質金利の上昇転換」は株価の「上昇トレンド」から「下落トレンド」に転換するシグナルとなることがある。

金価格

 古くから貨幣発行の原資(金本制)とのことから人気がある。また、半導体などハイテク部品製造に欠かせない素材として注目される。利息がつかない金融商品であり、実質・名目金利が低い時に人気となる。特にゼロ金利下の現状では、圧倒的に魅力的な素材。また、ドルとの逆相関としても知られる。リーマンショック以降、最強の投資対象とされた。金価格のトレンド転換は「株式市場」に影響を与える可能性もあり注意が必要。
 最近はビットコインが金に変わるものとして注目され、金融緩和下において最強の投資商品となっている。その証拠に値動きはリスク商品のように変動する。特に、リテール(個人投資家)に人気。ビットコインなどの仮想通貨の暴落は市場心理を悪化させる点に注意

SOX指数

 スマホやPC、最近では自動車などIOT分野で需要が急増している半導体関連の30銘柄を指数化したもの。景気との連動性が高く、ナスダックと相関又は同様の動きをする。対照となる半導体セクターの現状を把握することは重要。

新興国の株価指数

 新興国は市場規模が小さく、値動き、変動が大きい。従って、先進国のそれに比し同量のマネー流入で大きく価値が向上し、流出で価値が下がる。当然下落率は高くなりがちになる。市場心理に影響が及ぼす主な監視対象として、上海、香港、インド、ブラジル(ボベスパ)などがある。
 ご存知の方も居るかと思いますが、中国は発展途上国です。

VIX

 機関投資家をはじめ、プロの投資家はオプション取引をしていることから、プロが考える市場心理を図る指標となる。VIX算出の方法は、オプション料(※)から逆算するインプライドボラティリティ(※)
 買う権利や売る権利いずれも、オプションが人気になるというは、将来変動率への期待が高まるということから、将来変動が大きくなると予想する投資家が増えるとVIXは上がる。通常、VIXが上昇時は下方向を警戒することになる。

※オプション料(大和証券用語集より)
 オプション取引時に買い手が売り手に対して支払う金額。「プレミアム」又は「オプション価格」とも。買い手はオプション料と引き換えにオプションの権利を取得。一方、売り手はオプション料を受け取る代わりに買い手が権利行使した場合に応じる義務を追います。
 オプション料は、原資産の価格、ボラティリティ(価格変動の大きさ)、権利行使価格により変動する。
インプライドボラティリティ(野村証券用語集を参照し作成)
 「予想変動率」とも呼ばれる。オプション取引で用いられる用語で、株式、為替、債券、コモディティなどの原資産価格の将来の変動率(ボラティリティー)を予測したもの。
 「implied volatility」の略で「IV」ともいう。市場参加者の将来の予想(人気、期待度など)が反映されIV高い場合、そのオプション買いの需要が多く(売り需要が少)、低い場合は売り需要が多い(買い需要が少)と判断

マネーストック(M2)

 Fed(連邦準備制度 ※)の量的緩和量。数値で確認することで、市中に流通する通貨量が増えれば結果的に株式などの金融市場に流通するお金も増え、株価などが上がる。現FRBパウエル議長が「緩和する」発言し、実際のM2を比較することになる。稀に、M2が増えてないこともある。

M1=現金通貨+預金通貨
M2=現金通貨+預金通貨+準通貨+CD
・準通貨:定期預金+据置貯金+定期積金+外貨預金
・CD:譲渡性預金
Fed
 米国の中央銀行制度。米国は連邦制であり連邦準備制度(Federal Reserve System)とう。Federalを略してFedと呼ぶ。稀にFRSともいう。連邦準備理事会(FRB:Federal Reserve Board)連邦公開市場委員会(FOMC:Federal Open Market Committee)、全米12地区の連邦準備銀行(FRB:Federal Reserve Banks)から構成される。
 連邦準備理事会FRBは日本銀行に相当、Fedの最高機関として米国の金融政策を策定・実施すし、各地区連銀を総括。FOMCは日本の金融政策決定会合に相当、連邦準備理事会が定期的に開く会合で、FFレートの誘導目標など公開市場操作の方針を決定し、地区連銀は連邦準備理事会の下に置かれ、決定された金融政策の実施や、米ドル紙幣(連邦準備券)の発行などを行う。

ラッセル2000(※)

 米国の代表的な小型株指数で、足元の米国株式市場を牽引する最も強い指数であり、市場の勢いを知ることができる。ラッセルインベストメント社が1984年に開発
 ニューヨーク証券取引所などの上場銘柄のうち、時価総額が上位1001位から3000位までの銘柄の浮動株調整後の時価総額加重平均型の株価指数。米国の小型株ファンドのほとんどがベンチマーク採用。今後、コロナ後の大規模財政出動に対する期待感もあり注目する必要がある。

・1986年12月31日を基準値(135.00)として算出され、小型株指数としての継続性を重視して年1回銘柄入れ替えを実施しています。
・この他にも、米機関投資家が扱う銘柄数が約3000銘柄といわれることから、時価総額の上位3000銘柄を指数化したラッセル3000、時価総額の上位1000銘柄を指数化したラッセル1000がある。

最後に

 他にもSP500、FTSE などありますが、米市場を判断する上で外せないものを説明しました。また、個別銘柄の市場心理に影響を及ぼし、バイデン政権ではクリーンエネルギー代表格のテスラも重要です。また、ハイパーグロースとしてGAFAMの値動きなども要チェックです。特に、個別株を買う時はその銘柄の決算内容をしっかり調べる事が重要で、それは別の機会に記事にします。