阿吽(あうん)

阿吽は気分屋の夫「阿形」、天然気味の妻「吽形」の未熟な二人組み。言わなくても分かる「阿…

阿吽(あうん)

阿吽は気分屋の夫「阿形」、天然気味の妻「吽形」の未熟な二人組み。言わなくても分かる「阿吽の呼吸」の領域にはほど遠いも、そこそこ楽しいときを過ごしている。そんな夫婦が、日々の暮らしの中で起こったよしなしごとを代わる代わるに綴る。ここのところはグルメ、カフェ、カフェ巡りの話題が中心。

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阿吽の呼吸

「人間は考える葦(あし)だ」ー。著作『パンセ』で知られる17世紀の仏哲学者、ブレーズ・パスカルはこう言った。その心は「人間は孤独で弱いが、考えることができるところに偉大さと尊厳がある」とか。確かに、取るに足らない暮らしの中でも、まるで息をするかのように、人は常に何かを考える。決して人に言えないようなことまでも。 トップ画像:阿吽のシーサーと『パンセ』で知られるパスカル=フリー素材などで阿形作成 さあ、これから始めようそこで、これから阿吽(あうん、夫「阿形」と妻「吽形」)が

    • そうだ 京都、行ってきた。⑥

      北上の疎水 法然院をあとにして銀閣寺の坂を下りて、哲学の道に戻った。「付近を流れる白川は標高に従って北から南へ向かって流れる一方で、人工的に作られた疎水は南から北へ流れている」(京都観光Navi)。こんな記事を目にしたが、たしかにそうだった。南禅寺から銀閣寺へは北上しているのに、疏水も北へ流れていた。でも標高差は??と調べてみると、絶妙な高低差があって、南禅寺と銀閣寺では南禅寺の方が高いとのこと。南禅寺の境内に疏水が横切っているのも、計算し尽くされているのだろう。 京都の

      • そうだ 京都、行ってきた。⑤

        哲学の道 南禅寺から哲学の道へ。哲学の道は、南禅寺の水路閣から送られてきた疎水沿いの約2㎞の散歩道。その起点がわからずに、東山中学・高校の先生を呼び止め、尋ねた。暑すぎて日中、地元の歩く人も、観光客らしき人もいないのだった。 哲学の道の標識と新島襄先生墓地の標識。同志社創立者の新島襄と八重の墓が南禅寺のすぐ近くにある。綾瀬はるか主演のNHK大河ドラマ、「八重の桜」を見ておけば親しく感じたのだろうけれども、今回はパスして、哲学の道に向かった。名前の由来は、哲学者の西田幾太郎

        • そうだ 京都、行ってきた。④

          鴨川から目的地の南禅寺に向かわず、京都駅に引き返したのは、ほかでもない。スマホの充電が切れてしまったからだ。夜行バスの車中でフル充電にしたのに、東寺、イノダコーヒー本店、鴨川と来て、あっという間にゼロに。充電できる場所を探して、荷物も預け、身軽になって再出発。 裏テーマ よりどりみどりの京都の観光スポットから、南禅寺に決めたのは、今回の京都旅行のメーンが、明日、阿形(夫)と行く貴船神社と貴船の川床体験で、貴船神社は水の神様であり、阿形の生は「水」と縁が深い。ならば、私の今

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          そうだ 京都、行ってきた。③

          京都市役所 イノダコーヒー本店で一休みして、次に行きたいところは南禅寺と哲学の道だった。どちらも初めての場所。地下鉄で行けば南禅寺の最寄駅まですぐ。でも、来た道を引き返すのはもったいない気がして、京都市役所の方まで歩くことにした。 京都市役所は遠目からも目を引いた。昭和初期の歴史的建造物らしい。観光マップでももらおうかと、中に入つてみる。9時スタートなのか、案内の女性が席に着くところを待ってマップをもらう。阿形(夫)のぶんまで2部頂戴した。 『おこしやす京都 京歩きマッ

          そうだ 京都、行ってきた。③

          そうだ 京都、行ってきた。②

          東寺の蓮 深夜バスで木曜の夜に東京駅を出発して、京都駅八条口に定刻の5時50分より少し前に着いた。この日は、阿形(夫)と合流する夕方まで私の自由時間。まず東寺に向かった。早朝に咲く蓮を見たかったからだ。午前5時の開門はありがたい。 おはようさんどす。 徒歩20分。東寺東門前の通りに入ると、家の前を箒で掃く人たち。赤い消火器と水を貯めた消火用のバケツがセットできちんと置かれている。「おはようさんどす」と京ことばをかけられ、なんだかうれしい。 東門に到着。門をくぐると、す

          そうだ 京都、行ってきた。②

          そうだ 京都、行ってきた。①

          京都に行ってきた。所用がある阿形(夫)と京都で合流しよう、という話が天から降ってきた。京都行きが決まってから、いまこうして振り返りながら、あのCMソングが頭の中で鳴りっぱなしで困る。 夜行バスで行く 日程は6月25日(金)、26日(土)、27日(日)の3日間。できるだけ安く行きたかったので、行きは夜行バスにした。調べると、6月は片道2000円台からの驚きの安さ。料金は、座席が4列か3列かで大きく変わってくるが、ここは贅沢に、3列独立シートで女性専用席のある6800円のチケ

          そうだ 京都、行ってきた。①

          落合の「Cafe 傳」

          ー阿吽絶賛の一店 気分屋の夫「阿形」と天然気味の妻「吽形」の阿吽コンビ。吽形のたっての希望で始まったカフェ巡りも丸一年を過ぎ、ようやく阿吽揃って気に入るカフェが見つかった。営団地下鉄落合駅から徒歩圏内にある喫茶店「Cafe 傳(カフェ・デン)」(東京都中野区)。あちこち彷徨い歩いて見つけた"阿吽絶賛の一店"は、コンクリート打ちっぱなしのいかにも高級そうなデザイナーズマンションの一角にある。 トップ写真:古代ローマの遺構を思い起こさせるマンションの中庭が一望できる店内=阿形撮

          落合の「Cafe 傳」

          恵方巻き

          ー古市庵と魚力どこに起源があるかは知らないが、節分の日と言えば恵方巻き。2022年も、3日の節分の日に吽形(妻)が張り切って恵方巻きを買ってきた。しかも2本。一方は、吽形お気に入りの寿司のテークアウト専門店「古市庵の太巻き。もう片方は、魚屋「魚力」の太巻き。寿司にはちょっとうるさい吽形のチョイスだけに、ともに味は折り紙つきだ。 トップ写真:吽形チョイスの太巻き2本。ボリューム抜群=阿形(夫)の写真を基に阿形作成 古市庵は太巻きの王道と言える。エビにアナゴ、明太クラゲ、タマ

          あなごの一本握り

          ー美登里寿司「鮨松」府中店あなごの一本握りを見て思い出すのは、父親が教えてくれた若かりしころの両親のエピソードだ。父によると、姉が生まれ、次に男の子が欲しいと思っていたところ、母の男児懐妊の知らせを受け、大喜びした父があなごの握り寿司を母に馳走したという。あなごの寿司は母が大好きな握り。母も喜んだそうだ。そこで生まれたのが自分(=阿形)ということもあり、以来、あなごの寿司を見るたびに、心がくすぐったくなる。 トップ写真:あなごの一本握り=阿形の写真を基に阿形作成 新型コロ

          あなごの一本握り

          自分のためのカフェ探し

          ー中井・喫茶店「館」吽形(妻)に付き合うカフェ巡りは2021年11月に、2年目に突入した。いろんな喫茶店を訪れたが、今年(22年)は特に自分のためのカフェ探しを始めようと思い立ち、ぼちぼち動きだしている。WiFiや電源の有無、落ち着いて作業できる環境が整っているところを重視している。奥さんの好みである純喫茶風な店というニーズも満たせるカフェであれば尚良い。そんな店を吽形に紹介するのが、今のところのゴールだ。 トップ写真:中井・喫茶店「館」=阿形撮影の画像を基に阿形作成 セ

          自分のためのカフェ探し

          父と喫茶店

          ー喫茶店「珈琲・林檎」東京都練馬区にある喫茶店「珈琲・林檎」。カフェ巡りが好きな吽形(妻)が2020年冬に見つけた店だ。曰く、「昭和レトロな雰囲気が気に入っている」という。直近は、昨年(21年)12月半ば、吽形がどうしても行きたいとのことで訪れたのが最後。吽形がこの店に行くのは、このときが3回目とのことだ。 トップ写真:吽行お気に入りの喫茶店「珈琲・林檎」=阿形撮影の画像を基に阿形作成 「男はつらいよ」この3回のうち、1回はわが両親を誘って行ったと聞いている。父はカフェに

          栗きんとんと鶉餅

          ー秋の味覚の贈り物わが家の両親、義母は、季節の移り変わりに敏感だ。季節の変わり目になると、それにちなんだ食材や和菓子をもらう。先日は、両親がわざわざわが家の最寄り駅まで来て、栗きんとんと鶉餅を手渡された。きっと秋の味覚を楽しんでくださいということだろう。実にありがたい。ただ、われわれ阿吽コンビがもらうばかりでは面目が立たない。秋から冬の移ろいを感じるタイミングで、先手を取って面目躍如と行きたい。 トップ写真:栗きんとんと鶉餅=吽形の写真を基に阿形作成 京菓子司「末富」和菓

          栗きんとんと鶉餅

          プリンアラモードは幸せの味

          誕生日祝いにケーキをご馳走してくれると夫がいうので、池袋の老舗洋菓子店のタカセへ。うろおぼえで老舗のパン屋さんだと思っていたが、ネットで調べると、2階は喫茶室としてケーキはもちろん、パフェもあんみつもあり、「大正9年創業の味」に賭けることにした(そんな大げさでもないけれど) トップ写真:タカセのプリンアラモード=吽形の写真を基に阿形作成 1階のショーケースのケーキをチェックしてから2階へいざいざ。はやる気持ちとは裏腹に、年季の入ったエレベーターはのんびり降りてくる。その間

          プリンアラモードは幸せの味

          初のお気に入りカフェ

          ー江古田の「モカ」秘密基地というか、隠れ家というか、そんな雰囲気のカフェが好きだ。これまで喫茶店の好みなど考えもしなかったが、吽形(妻)のカフェ巡りに付き合うようになって以来、この店は自分に合ってるとか、合っていないとかを次第に考えるようになってきた。そんな中、気に入った店を初めて見つける。西武池袋線の江古田駅近くにある喫茶店「モカ」(東京都練馬区)だ。 トップ写真:喫茶店「モカ」の2階にある窓。通りが見下ろせるところが魅力的だ=阿形撮影の素材を基に阿形作成 "昭和レトロ

          初のお気に入りカフェ

          「桜のモンブラン」

          ーミヤマ珈琲の期間限定メニューミヤマ珈琲の期間限定メニュー「桜のモンブラン」(税込460円)。「期間限定」という触れ込みに誘われ、一つ注文。甘さに過ぎるモンブランは決して得意ではないが、桜餅や桜アイスクリームなど、サクラの風味がするスイーツは好みだ。「期間限定」という触れ込みにも誘われた。 トップ写真:いかにも春らしいミヤマ珈琲の「桜のモンブラン」。吽形評は可愛らしい。=阿形撮影の素材を基に阿形作成 一口食べる。残念なことに、サクラ風味は、モンブランの圧倒的な甘さの前に完

          「桜のモンブラン」