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ぷらっと石川・能登/金沢 ~思い出旅


①千里浜(ちりはま)

千里浜なぎさドライブウェイは、全長約8kmの砂浜ドライブウェイ。
自動車はもちろん、バスやバイク、自転車でも、砂浜を走行できます。

普通、砂浜を車で走るなんてできないですよね。
それができる理由は、この浜の砂にありました。
一粒ひとつぶが約0.2ミリメートルという同じ大きさのきめ細かい砂が海水を含み、固く引き締まることから車でも走れる砂浜になっているそうです。
(ダイラタンシーというらしい。)

車で走れる砂浜の公道は、日本ではここだけです。

砂浜の上を走るオートバイ

海のすぐそばを走れるなんて不思議な感じです。
どこまでも広々としていて、解放感いっぱい。
砂浜がどこまでも続いているので、皆さん適当なところで車を停めて
海を見てたりします。

車でも行けちゃいます

砂浜に「海の家」的なのもあり、ハマグリとか焼いたのを食べられます。
これもとても美味しいです。

海辺で貝焼きを食べるのもまた良し!

●波が高い時は通行止めになることも。交通規制は要チェックです。

②石川で食べた美味しいもの

ふらりと入ったのは、小松駅からほど近い「割烹 つかさ」
ここがまあ想像以上に美味しかった!!

何といってもこの「のどぐろ」
身がほっこりしていて、淡白なようでしっかりとした味わいが口いっぱいに広がります。

熱燗との相性もピッタリ!
肌を刺すような冷たい風に吹かれて辿りついた暖かい店内で
「のどぐろと熱燗」って最高でした。
(たぶん夏なら夏で、冷酒との組み合わせが最高って、言ってたかもしれないですけどね)
どちらにしろ、最高においしかったです。

のどぐろ 焼き魚定食

そして、松茸土瓶蒸し。
旅先だから、食べちゃえって勢いで頂きました。
幸せな香り。

松茸土瓶蒸し

こちらは食べるところを探していたら、妙成寺の売店の方が教えてくれた
近くの海沿いのお店の海鮮丼。
海鮮料理の和風レストランで、刺身も新鮮でとってもおいしかったです。

お刺身も美味しい!

③冬の日本海

いかにも寒そうです。
海も空も重い灰色。日本海の荒波が削ったであろう岩肌が続きます。

同じ日本海側と言っても、千里浜とは本当に違います。
岩石の違いでこんなにも景観が異なるんだ、ということを実感。
この雄々しい自然みあふれた海もまた素敵です。
重い灰色の雲間に白銀色の雲が光って、絵画のようでした。

日本海


④総持寺(そうじじ)

大本山總持寺祖院、正しくは諸嶽山總持寺と言い、今から約7百年前元亨元年(1321年) 瑩山紹瑾禅師によって開創されましたが、明治時代に災禍により焼失。現在のものはその後、再建されたものだそうです。

約15万坪という広大な敷地。この日は大雨だったのですが、雨の中しっとりとした紅葉の中に法殿や仏殿が並び、ここで修行されているお坊さんたちの姿が目に浮かぶようです。

経蔵

心がしんと落ち着くようなたたずまいの場所。

御朱印を書いてくれたのは青い目のお坊さんでした。

仏殿
法堂(大祖堂)
紅葉もきれい

⑤妙成寺(みょうじょうじ)

10棟もの国重要文化財がある妙成寺は、日蓮宗寺院の古い姿を残し、加賀藩前田家が何代にもわたって築いた藩屈指の文化遺産です。

北陸随一の五十塔がまた素晴らしい。
ほかにもいろいろありましたが、この五重塔が一番印象深かったです。

五十塔

⑥白米千枚田

日本海に面した海岸の急斜面に1004枚の田んぼが作られています。
幾何学模様になっているその姿は圧巻です。
わずかな土地も無駄にせずコメを作ろうとした先人の心意気に打たれます。

今は残念ながら枯れていますが、青々とした稲が一面にあったり、夜のライトアップの時は、もっときれいだろうなあと思います。

白米千枚田

⑦禄剛埼灯台(ろっこうさき灯台)

明治時代に造られた白亜の灯台です。ここ禄剛崎は能登半島の最先端で、ちょうど外浦と内浦との接点にあたるので、この岬は「海から昇る朝日と、海に沈む夕陽」が同じ場所で見れることで有名です。
夕陽や朝日の時間に行ってみたかった(>_<)

この辺りは昔から海の要所で海難事故も多かったから、灯台が建つ前は狼煙(のろし)をあげていたらしく、だからここの地名は「狼煙」だそうです。狼煙の時代から、皆がここの灯りを頼りにしていたのだろうなあと、しみじみ思いました。

崖下をのぞいてみると、下は千畳敷と呼ばれる岩場で、無数の細かい溝が平行に走り、洗濯板のようです。
昔話の世界なら、鬼が洗濯とかしていそうです。

この岬の下に「道の駅・狼煙」があり、そちらでは「禄剛崎灯台の到達証明書」も販売していました。

禄剛崎灯台

和倉温泉のある能登島へ。
ずんずん行くと、途中野生のイノシシが目の前を走りぬけていきました。

能登島へ

和倉温泉にも総湯(共同浴場)がありました。
石川はいろいろなところに総湯があり、それぞれ個性があって面白いです。
こちらの総湯は、広々きれいでのんびりできます。ジャグジーや露天風呂、立ち湯などいろいろ楽しめました。
ホテルのお風呂にプラスして、その街の総湯を楽しむのもお勧めです。

⑧主計町茶屋街(かずえまち茶屋街)

浅野川沿いにある、昔ながらの料亭や茶屋が建ち並ぶ美しい街並みです。
ひがし茶屋街からも近いです。

どこかから着物姿の人がひょっこり現れてきそうで、とても静か。
古いお茶屋街は雨が似合います。
昔きっとここでいろんな人生ドラマがあったんだろうな……

今でもここは時間がゆっくり流れていそうです。

主計町茶屋街
浅野川


⑨金沢の美術館

金沢の町で何が楽しいって、美術館巡りが絶対おすすめです。

まずは、21世紀美術館。
混みます。入る前からものすごい行列で、事前に入場券を買っておいて本当に良かったと思いました。

一番上のタイトルのところにあるのが、有名な作品「スイミング・プール」です。
地下の入り口から作品の中に入ると、自分がプールの底から空を見上げる形になります。そんな私たちを上から見下ろしている人たちもいて、なんだか不思議な感じ。

ここではいろいろな現代アートが楽しめます。

21世紀美術館 にて
21世紀美術館

それから、金沢の私設美術館「KAMU KANAZAWA」へ。

まず<KAMU Center>
レアンドロ・エルリッヒの最新作「INFINITE STAIRCASE」が公開されていました。
自分が作品の中に入っている感覚が面白いです。
永遠のスパイラルの中で立ち止まっているみたい。

INFINITE STAIRCASE

<KAMU Sky>
こちらは香林坊東急スクエアの屋上にある屋外展示スペース。
大型彫刻作品「泥足」
なんと中にも入れました。

巨大な足のオブジェ 「泥足」

<KAMU black black>
商店街の一角にある町家をイメージさせる建物の中で、音と光のビジュアルアート「Líthi(レーテー)」を楽しめます。

差し込む光が神々しく見える、非日常空間です。

Líthi(レーテー)

<石川四高記念文化交流館>
通りすがりにあまりにいい雰囲気の建物があったので、思わず吸い寄せられるように行ってみたら「石川四高記念文化交流館」でした。

四高の歴史と伝統を伝える「石川四高記念館」と石川県ゆかりの文学者の資料を展示する「石川近代文学館」によって構成されています。

昔、夢と大志を持った少年たちがここに集ったんだろうな、そんな想いの名残を色濃く感じさせる場所でした。

石川四校記念館

<国立工芸館>
2020年に金沢市に移転した国立工芸館。日本で唯一工芸とデザインを専門に扱う美術館です。
明治時代に建てられた、国の登録有形文化財「旧陸軍第九師団司令部庁舎」「旧陸軍金沢偕行社」を移築・活用された建物は、建築当時の色が再現されており、タイムスリップした気分にさせてくれます。

そして展示された数々の工芸品!
その繊細な手仕事は、思わずため息が出るほど美しいです。
私は特に松田権六氏の作品に魅了されました。とてもきれいです。
人間の想像力は本当に無限なのだと感じさせられます。

この作品のひとつひとつに、いったいどれだけの思いとエネルギーが込められているのか。
その思いとエネルギーがあるから、ひとつの「もの」が時空を超えて見る人を感動させるのかもしれません。

国立工芸美術館

⑩金沢の街歩き

<鼓門>
金沢駅といえば、この鼓門。
昼の明るい時もいいですが、夜のライトアップはまた圧巻です。
「世界で最も美しい駅14駅」の1つに選出されているのも納得です。

夜の金沢駅

<金澤神社>
金沢の町の名の由来となったところです。
この神社の手水舎の水は、昔砂金が出たといわれる沢「金城霊沢」と水源を同じにしているそうです。
そしてその水で洗った5円玉を水引のお守りに結ぶ、というのがありました。なんだかいい御縁に結ばれそうな感じがします。

金澤神社

<成巽閣(せいそんかく)>
前田家の奥方のために建てられたというこの建物、ふすま絵や欄干の彫刻も素晴らしいです。

そして群青の間。これは当時高価だったコバルトを用いて作られており、今も変わらずその美しさを誇っています。
当時のガラスも用いられていて、本当に趣向を凝らした雅な空間です。

こういった建物を見ると、
この空間を造るために汗を流す人。そしてここに住み雅な時間を過ごす人。
決して世界が交わることがないであろう、その双方をいつも思います。

庭園

⑪小松空港

この旅は今から3年ほど前。
まだコロナの影響から抜けきれていない頃でした。
空港内のレストランやカフェはほとんどクローズ。寂しいものでした。
今はきっとにぎわっているんだろうな。

小さい飛行機でブリッジも無いから、飛行機に向かって滑走路を歩いていくと遠くに連なる山々が見えます。
白山はどれかなと探していると、係りの人が丁寧に教えてくれました。

小松空港

機内から写真を撮ったら
「プロペラが止まってる?」
実際はものすごいスピードでプロペラ、回っていました。
当たり前だけど。

空の上から

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