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THE MISSING PIECE          ~ぼくを探しに

この本に出合ったのはもう30年くらい前。
第一印象はおしゃれな絵本。
初めて読んでからそれだけ月日が経ったということにも
我ながら驚きましたが、やはり今でもいちばん大好きな本です。

THE MISSING PIECE

「THE MISSING PIECE」はシェル・シルヴァスタインの本です。
日本語版は「ぼくを探しに」。

自分には何かが足りない。だって「ぼく」は欠けているから。
そう思って「ぼく」は足りないかけらを探しに行きます。

雨に打たれたり、山に登ったり、雪に埋もれたり……
虫や花に出会ったり、歌いながらどんどん進んでいきます。

途中、自分に足りないかけらはこれかな?と思うものに出会っては
くっついてみます。
「MISSING PIECE」とは、まさしく「何かを完成するために必要な
欠落している部分」だから。
それを埋めようと試みるんです。

それってなんだか人生と似ている、と私は思いました。
誰しも一生懸命何かを求めていて、足りない部分を埋めようと
している。
だけど完璧に満たされることなんてない。
あったとしても一瞬だけ。

またすぐに何かが足りないと思う。
もしくは窮屈だと思う。

でも本当は、その探している過程そのものが大切なのかも
しれない……そう思わせてくれた本でした。

自分に自信がなかったり、何かを求める日々にふと疲れたり。
そんな時にちょっと心を癒してくれる本です。


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