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PCGS Restoration (コイン修復サービス)の実際(その6)

PVC由来と思われる汚れがベッタリ付着したこのコインをレストレーションに出しました。銀メダルです。成分比率は分かりません。

Before

除去できたらええなと思いつつ、上がってきた鑑定結果は、

Genuine UNC Details (98 - Damage)

Detailsやん!ダメージってどこがやねん?!となりました。

画像を見てみると、

After

なるほど、キレイにはなっていますが、汚れがコイン自体に浸透してしまっていて、付着していた汚れは取れたけど、汚れで隠れていたこの侵食が現れてダメージ判定食らったのかなと思いました。

帰還したスラブのラベルを見てみると、

Devices Engraved - UNC Detail

Devices Engraved?! え?となり、コイン自体をよく眺めていると、中央付近に何か盛ってあるやん!となりました。
なるほどコレかぁー、これなら余裕でD付きますな。

ここで、レストレーションかける前の状態を見直しました。
なんや、ちゃんと何か盛ってあるやん!いうならば半田付けの失敗したような。。。どういう表現(意味合い)をしたかったのでしょうか。

となると、PVC由来ではなくて、この盛り付けをするための接着剤系?がこびり付いていたのかもしれません。
いずれにしてもこの汚ればかりにとらわれていて、全然気付いていませんでした。
出す前からD付き確定の個体でしたな。トホホ。。。

本来はこのような見てくれです。

参考画像(ヘリテージより引用)

レストレーション自体は強力ですね。全体的な汚れもスッキリ除去されて、雰囲気も変わっています。
モダンは関係ないと思いますが、クラシックな銀貨は雰囲気が変わってしまう場合もあるので、レストレーションかける場合はよく考えた方が良さそうですな。

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