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「廃炉」を見届ける

2022年のコメント
 10年前にこんなことを思ったけれども、この10年間にたくさんの友人が亡くなった。とりわけ東日本、東京周辺に住み続けた人びとの突然死とも言える亡くなり方に、何度も衝撃を受けた。
 そして、ここへ来てどうやら40年では「廃炉」できそうもないし、バカな政府は再稼働どころか新設するとまで言っている。
 タイトルの写真は、長崎の朝鮮人原爆被害者追悼の碑(2019年8月)。私たちが忘れてはならないのは、生きている人間の頭上に、核爆弾を落としたのは唯一アメリカであるということ。それも、広島、長崎と続け様に。その国がいまでも、核兵器をちらつかせながら世界を支配しているということ。

2012年1月2日
福島第1原発「廃炉」まで40年!

 すでに去年の出来事になってしまった東北地方の地震と津波、さらには福島第1原発の事故。図らずも、国や政治家がほんとうに国民のことを考えているか否かが、試されてしまった。そして、実は、国の政治を主るものたちにとっては、金や権力が最も大事なものなのだということが、はっきりしてしまった。
 私は、「NPOオーロラ自由会議」を2002年に設立しました。そのなかで、「私たちのめざすもの」として以下のようなことを謳っています。
 
 「もう、政治には任せられない。安全な食生活や生活環境は、自分たちの力で守らなければ……。世界から戦争をなくし、核を廃絶しなければ……。
 私たちは、これまでの衣・食・住のあり方を、根本的に問い直すことから始まり、すべての人びとが生きやすい社会を築いてゆくことをめざしたいと考えます」。
 まさに今、この内容がより現実的なものとして、私たちに突きつけられています。もう、誰も政府の言うことなんか信用していません。みんながそれぞれ独自に、自らも守る手段を持とうとしています。放射能測定器を持ち、自主的に除洗をし、また、福島第1原発からより遠くへ移住し……。それぞれが出来る範囲で、出来るだけのことを使用としています。
 情報をお互いに共有し合いながら……。
 そして、「廃炉」まで40年。政府の言うことだから、信用していないけれど、それより早まることはないだろうと、それだけは確実だろう。
 ならば、それを見とどけてやろうじゃないか。少なくとも、あと40年は生きてやろう。
 そこで、《福島第1原発「廃炉」を見届ける団塊世代の会》を作ることにした。会員資格は、唯一、1947年〜1949年生まれと、前後1年以内に生まれた人ということにしよう。
 これは、一種の「お達者倶楽部」。皆、100歳を超えて生きなければ、見届けることは出来ません。長寿健康法も共有しながら、「廃炉」を見届けることを目標に生きよう。
 その頃には、世界から「核が廃絶されている」はずだから……。

広島平和公園・原爆の子の像前にて(2019年8月)。

 絵本『さだ子と千羽づる』(オーロラ自由アトリエ・1994年)を出版して以来続けてきている絵本の戸外朗読。毎年、8月に広島平和公園で行なってきた。教職員組合の新人教育で広島を訪れるグループが、毎年私たちのところにやってきて、飛び入りで朗読をしてくれる。この3年間はコロナ禍にて開催できていないが、来年はやりたい。
 正面、開いている絵本のページは、私たちが「侵略の見開き」と呼んでいる10〜11ページ。「そのころ、日本は、戦争をしていました。武器をもった兵士や多くの日本人が、海をこえ、外国にかってにあがりこんだのです」ではじまる。



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