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職人のお尻はかっこいい

朝から家を出なければならずざっとした服をざっと選んで家を出る。

歩いていると近所のりっちゅう(立体駐車場)の麓にお弁当のゴミが置いてあるのが目に入る。あれは多分ローソンの。

お弁当のゴミとすれ違う形になったので注目すると
「これが豚生姜焼き弁当」
と表面にプリントされていた。

ローソンに陳列されている時の「これが豚生姜焼き弁当」とはなんだか違う強い存在感を感じる。これが豚生姜焼き弁当、というより、わたしは豚生姜焼き弁当!という感じ。

異世界転生した烈海王がダンジョンの村で
「わたしは烈海王ッ!」
と叫んでいるような空気感を感じた。

もしくは無配信、無観客ライブの
「THIS IS 向井秀徳」のような。

そもそもコンビニが存在感の集合地なんだなと思う。

さらに近寄ってわかったがお弁当箱の中、ごはんはすべて食べられていて肝心の生姜焼きはほとんど残されていた。そして、その上にはサトウのご飯のゴミがふたつ。。。

ごはんが進みすぎておかずが進みすぎてなさすぎる。

混乱するので考えるのをやめた。拾うのもやめておいた。帰りにまだあったら考えよう。(多分拾わない)

だいぶ歩いてから財布を忘れて出てきたことに気がつく。PayPayがあるし、お昼はなんとかなるか〜と諦めた。

お昼時、PayPayを見ると残高がない。チャージしようとしたが出来ない。紐づいている銀行の預金残高が少なかった。メインバンクで使っている楽天銀行はPayPayと紐付けが出来ず、なかなかに不便でPayPayは基本的に使っていない。

楽天銀行から紐付けされた銀行の口座にお金を振り込んでPayPayにチャージしようと試みる。面倒すぎる。
財布を持っていれば現金でおにぎり買うだけなのに。

○楽天銀行から紐付けされた銀行におにぎり代を振り込む
○振り込みが反映されるのを待ってPayPayをチャージする
○PayPayでおにぎりを買う

おにぎりを食べるためにやることじゃない、そして、振り込み手数料におにぎり代くらいかかる。
お昼ご飯を食べることがここまでしてやることか?という気分になり、すべて諦めることにした。

今日は文字通り財布無しで過ごす。

と、思い切ろうとしたがやはり考えるほどにお腹が空いてPayPayの中に2000円チャージ。おにぎりはやめにしてモスバーガーに行った。

フィッシュバーガーのセットにした。子供のころからモスバーガーでは大体フィッシュバーガーを頼む。あれ、うますぎる。フィッシュバーガーを食べるためなら振り込み手数料145円余計に払ってもぎりぎり良い。なんであんなに美味しいんだろう。ライスバーガー海鮮かき揚げも美味しい。

実は海鮮かき揚げも食べた。

週末、実家でごろごろとしていた時、妹が
「普段から寂しいとか思わないけど、わたしが寝落ちのまま眠ったりしたりしてることを誰にも憶えられず生きていくと考えると寂しいと感じる」というようなことを言っていた。

太一がれなぽんの寝落ちのことをnoteにいつも残していて、太一の見る世界ではこんなにもれなぽんはかわいい、と羨ましくなるそうだ。

僕が妹のことを書いても役不足というか、なんか違うだろう。


暗くなってぱらぱら雨が降ってて、傘をさすほどでもなかったのでそのままで歩いていると向こうから20代から60代くらいの日焼けしたガタイの良い男の人たちがわなわなと歩いてきた。皆、服に白い塗料が飛び散っている。塗装職人たちだ。

職人は良い。憧れる。

生命力を強く感じてすれ違った後、思わず振り返って見るとみんなお尻がかっこよかった。




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