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7:アメリカ taste 南の島 Maui

 immigrationはヨーロッパ(フランクフルトを除く)とは比較にならない厳重さ。2001年のテロを背景とし2008年の電子渡航認証システムの運用を機に、順次十指指紋採取に移行。2010年にはすべての入国ポイントで毎回入国に際しての「十指」指紋を取られる。このことは導入背景を知っていても犯罪者扱いに近いこの対応にバカンス直前とあってあまりに対照的要求で気分が塞ぐ。その上顔写真まで撮られる。入国check時は靴も脱がされ、金属探知機も精度を増した物を通過させる念の入りよう。でも、此処をclearしなくては南の島では楽しめない、我慢、ひたすら我慢するしかない。
 入国の不快感を過ぎると待っていた拘束がない大きな自然がある。特に私はトレッキングもサイクリングも勿論ダイビングもスイミングさえもしない、更に付け加えるとブランド漁りも興味が無い。それでも楽しめる?と聞かれると迷いなく「 Yes! 」

 自らの希望ではなく訪れたHawaii、ミイラ取りがミイラになった、一人。
 家族(母)が行きたいと云わなければ私は一生行かない可能性はあった、何しろ行動敵要素を旅行先に求めないtypeなので仕方ない。
 だが、実際訪れると日本には無い世界があった、溢れない人、車、そして、太陽の動きに合わせて生活出来るゆっくりとした時間。オアフ(正確にはワイキキ海岸)に興味が無いのは理解してもらえるだろう。ハワイにまで来てビルは見たくない。
 入国の際に否応なしに感じさせられる「アメリカ」。でも、このアメリカ要素が程よく希釈された感がこのハワイ諸島にある。銃という怖さも此処にはなく、良い所だけのアメリカをエッセンスで落としたような生活がある。

 可能な限りネット接続はせず、勿論SNSの世界からも離れて過ごす時間がこんなにも心地良いとは想像以上だった。個人の時間に時計の秒針音ではなく触れる心地よい波音。日本でも「OFFの選択」は出来るかもしれないが、視界に電線が横切らず青空を見上げることは難しい。


  

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