都市部では時間帯を問わず食事内容に特異なリクエストがない限りは思いついた時に食事することが可能。そして、そうした状況に慣れているとそのことを標準にしがちだ。

　事前にランチのレストランを押えるそれ以前にそもそも地方の観光地では選択肢が限られている。コンビニさえも至る所に存在していない地方事情。
　ランチ難民は避けましょうと友人と話し、天岩戸神社に向かう途中にそれぞれベンチで食べられそうな物を確保はした。

　軽食をつまんだだけだったこともあって天安河原から天岩戸神社へと戻る途中にあったcafeで休憩を兼ねて甘いものを口にしながら結構足が竦みそうな眼下風景と実に様々な色合いの新緑を楽しむ。
　食事に時間を取られなかったお陰で、結果としては日田から移動して観光したのは天岩戸神社と天安河原だけなのだがゆっくりと回り細部を思い出せるほど贅沢な時間を過ごす。

　旅行がいつものようにパートナーとであったなら女性二人で取る軽食とはいかなかったかもしれない。
　このミニマムな旅行は天安河原と高千穂峡だけが目的。旅行先で美味しいものを絶対にいただきましょうという気が友人も私にもなかった。
　旅行の目的や誰と行くかで食事事情はホントに変わる。