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◇Kilkenny 古都キルケニーへ

 グレンダーロッホからM9~N10を南下約105km、一時間半ほどで到着。この日のメインはグレンダーロッホだったこともありキルケニー初日はホテルチェクインと夕食をとることが目的だった。どうしても見なくてはならない何かが存在していない町は反対に滞在に縛りがなくていい。
 町はとても小さく三日間滞在となると余程の目的がない限り多少持て余すかもしれない。(*私たちは一泊)相変わらず青空が見えない天候の為にタイトル写真右手キルケニー城が沈んで映る。
 小さな町だがノルマン人支配の中世アイルランドの雰囲気を最も残していると云われ、その時代の中心都市だった。

図書館

 古都という背景がある為か町の大きさにしてはホテルの数も多く、観光客も見かける。だが、決して観光バス団体で押し寄せる所ではなく観光客も私たちの様な個人旅行らしい二人ずれが多かった。
 キルケニー到着時、店はそろそろ閉店の時間らしく片付けが始まった様子で買い物は翌日になる。そうした中、何気なく見ていたウインドウの中に見つけてしまった。

キルケニーから我が家へ

 躍動するうさぎらは売り物には見えないdisplayだったため半ば諦めながらも明日もう一度お店を訪ねようと早速明日の散策候補場所となる。時系列では前後するがこのウサが我が家に迎えられる経緯を続ける。
 翌日、お店を訪ねウインドウの品が商品なのか確認すると売り物ですよ、とうれしい回答を得る。飾り窓から持ってきてもらい手にした瞬間に手にかかった確かなブロンズの重さ、「あっ」心の中では『きっとお値段が張る』と直感し、恐る恐る金額を確認すると約4万円。
 躍動感の見事さ、デザイン、何もかもバランスが取れていて覚悟はしていたが覚悟を越えた金額だった。作家の一点物だった。
 旅行はまだ始まったばかりだったが一期一会を優先し、キルケニーの窓から我家のダイニングテーブルへお引越しとなる。

奥行がある建築物

 ガイドにはキルケニー城が必ず記述されるが、如何にもの観光地の匂いが強く寧ろ川沿いに在った小さな図書館をはじめ町を散策するほうが楽しい。
 少し歩くだけで観光客にとっては「行き止まり」、つまり生活圏が近くに存在し案内書通り簡単に見るだけであれば1時間で回ることは可能だろう。

聖カニス大聖堂

 聖カニス大聖堂。
 「Kilkenny」の由来となる語源はこの聖カニス大聖堂のゲール語からきている。ヨーロッパの町は教会や広場を中心に発展していく。聖カニス大聖堂も町を見下ろす小高い場所に建ちその典型のような街づくりが見られる。
 アイルランドは90%弱がカトリック教徒の国。その教会を訪ねることはこの旅行で期待をしていた一つ。
 imageと随分違ったことは教会がイタリアやポルトガルのように光が溢れる造りにはなっていないこと。外観からも解るように華美さはなく寧ろ質素にさえ見えた。溢れる光ではなくアイルランドの教会では一条の光と表現する方がふさわしいかもしれない。

聖カニス大聖堂

 



 


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