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日田から高千穂峡へ小旅行:8 高千穂峡真名井の滝そこにあるリアル

 紹介される写真らは決して観光地側が宣伝のために盛ったとまでは云わないがこれまでの旅行で事前に抱いていたイメージとはかなりかけ離れた絵がそこに展開し、やや気落ちした経験は私に限らない筈。
 それら特別に人払いして撮ったのか、気候、時間帯の一番良い時を贅沢に時間をかけて狙った写真と同じ風景をそもそも訪問した刹那に期待すること自体が間違ってはいるのではあるが。

真名井の滝 *ひしめくボートを避けて苦心の一枚

 高千穂峡と言って多くの人がイメージする風景はこの真名井の滝だろう。
 併せて勝手に思い描く一体を包んでいるだろう神秘的な静寂さ
 私も小中学生はない、有名な観光地を余程の偶然が重ならない限り静寂さの中で浸ることが出来ないことは承知。そう、承知だった。それでももしかしたらを期待する悲しいかな性(さが)。

思う方向に進まずぶつかり合うボート

 実際写真では見えていない右手崖の裏側にも多くのボートが右往左往している。俄かボート漕ぎ手らは崖にぶつかり、互いのボートにぶつかり合いながら真名井の滝周辺はのゴツン・ゴツン・ゴツンという滝に似つかわしくない音で賑やか過ぎる。風情などカケラもない。ただ、people watchingよろしくボートの様子を眺めているのも案外と他人事もあってか失礼ながら楽しくはあった。

 前回柱状節理で触れたように、此処は冷えた火砕流が侵食され形成された断崖がそそり立つ峡谷。その高さは一番高いところで100m、 平均80mの断崖が東西に約7キロに渡って続くそれだけでも圧巻の中に滝が存在する。
 メイン料理の筈だった真名井の滝が実はそれほどまでもなかった印象には終わった。しかし、最初から希望してボート側と反対の駐車場を利用し真名井の滝に向かった散策コースは正解だった。先に滝を見て奥に歩き進めるよりも次第に断崖が高くなったそこに期待値が丁度高まった付近で真名井の滝が姿を現すのは、ボートがウロチョロしているとしても許せる風景だった。
 個人旅行で車利用の方、是非貸しボート付近とは反対方向の神橋を渡った駐車場を利用し上手からアプローチでせめて柱状節理の中に在る滝の存在を楽しまれてください。



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