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リズムにまつわる面白な視点



『互いのリズムが混じりあったり、ズレていたり、調和が取れていたり。その中で人間はポリリズムを産んで一緒に生きていけるのか?』
by平井寛人

あけましておめでとうございます。avenir'eディレクターの池内です。
ややエッジの効いた文言からスタートしましたが、1月20日の初日に向けてコツコツと稽古進行中です。

今回『髙橋くんと家入くん』/『リズム7』という二つの作品を並べた公演となっております。

まずこのタイトルを見た上で感じることは以下の通りだと思います。

「一体どんな作品なんだ?」
「あまりにも掴めないし、ストレートに想像したらなんだかちょっと不穏だぞ?」

これは皆さんがというより、僕が真っ先に思ったことです。
すぐに確認せねばと。

平井さんは、avenir'eの中で独創的な空気を纏った方なのですが、作品について聞いてみた時に衝撃がありました。

その衝撃と共に感じた僕の感想は

「演劇的にも面白いアプローチ且つ、日常生活もこの視点で眺めるとその人の価値観が想像つく新たな手法だ!!やはく試してみたい!!」

でした。

その内容を集約したのが、冒頭に書かれた文字でした。
戻らないようにもう一度書きます。


『互いのリズムが混じりあったり、ズレていたり、調和が取れていたり。その中で人間はポリリズムを産んで一緒に生きていけるのか?』
by平井寛人

ちなみにポリリズムとは:『複数のリズム』→複数の音が同時に進行している状態。

例えば、職場の同僚のある方に気になるあの子から連絡が来ていて関係に発展を感じながら喫煙ルームであなたに相談をしてきた。あなたは、クレジットの引き落としが明日に控えているが口座残高が4万足りない。消費者金融に一旦借りてクレジットの信用を守るか悩んでいる。
さて、同僚の恋の相談に親身になって乗れるでしょうか?

この時、お互いの事情と優先順位は異なります。この時にお互い流れている身体、思考、感情のリズムは異なり、その異なったリズムの中に、出世コースの海外支社への異動が決まった同僚が報告してきた。その同僚のリズムはリズムはどうだろうか。

その3人が交わった時に、誰かのリズムに同調するのか、自分のリズムを押し通そうとするのか、全き気にしないでリズムを守るのか、価値観によっても異なります。

このリズムを観点に、人と人とのすれ違いや、同調しようとして出来ないのか、お互い合わせようとするのか、こうした異なるリズム同士が共存しようとすることでドラマが生まれてしまうのではないだろうかと。

ドラマというのは、暗に残酷で悲観的なものだけでなく、物事を良い方向へ進めようとする力にもなっていること含めてドラマです。


今回『リズム7』は、劇中で起きるある営みを登場人物たちの異なるリズムによってアプローチしていく面白い創作だと感じました。

つまりどういうことかというと

『互いのリズムが混じりあったり、ズレていたり、調和が取れていたり。その中で人間はポリリズムを産んで一緒に生きていけるのか?』
by平井寛人

戯曲の中では、僕の感じた『魔法の言葉』によって舞台上で起こる渦巻き溶け合い、弾かれるリズムが客席にも融合する瞬間がいくつもあり、『観客ともコラボレーションをさせた創作』をテーマの一つとしているavenir'eの新たな体験として届くと感じております。

不思議なリアリズムが存在しつつある現場からのお便りでした。

気になる方はぜひ劇場に足を運んで頂けましたら幸いです。

avenir'e ディレクター 池内風

avenir'e 4th create
『髙橋さんと家入くん』/『リズム7』
2024.1.20(土)〜2.6(火)
新宿眼科画廊 スペース地下

《公演サイト》
https://avenire.cloud/archive/4th/

《予約フォーム》
https://ticket.corich.jp/apply/291915/

《サポートチケット》
https://avenir14ensemble.stores.jp/


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