見出し画像

お金に対する自分なりの答え

お金の心配をしだしたのはいつのころだろう。
いや、お金だけが悩みではなかった。
環境が変わり、仕事が変わり、自分を変えなくてはならなくなり、
いろんな悩みが噴き出した頃だった。

金融庁が「老後に2000万円」足りなくなるという議論を公開しなくとも、
漠然と「今の生活を続けられるだろうか」と思い、
それに対する答えは漠然としたNoだった。

自分の身に降りかかる変化や不幸の源泉がお金にあるように感じられた。
世に売られる本にはこう書かれている。
「お金を求めても、本当の幸せは得られない」
しかし、偽悪的にはこうも言われている。
「お金が手に入れば、問題の多くは解決する」

少なくとも、私個人の生活では、
お金の問題が解決すれば、
精神的な部分でかなり持ちこたえられるような気がした。
人生のコントロール感にお金は結構関わっていると思う。

正職では金銭的な伸びしろがあまりないが、転職はありえない状況のため、
許される範囲での副業を考えた。
その種の情報を集め始めた。
わかったことは、「濡れ手で粟」の情報ほど詐欺だらけであり、
「スキルを活かす」とは、生活の切り売りをよりシビアに行うことであり、
稼いだお金をどう使うかプランを持つことが大事だということだった。
多くの人は、稼いで「よりよい生活」を求める。
では、それは一体なんなのだろうか。

書籍『となりの億万長者』は、「よい生活」と「倹約生活」は
成り立たないと主張する。
この本は少し前のアメリカの億万長者の調査を行ったものだった。
結果は意外なものだった。
本物の億万長者は高級住宅には住まない。新車の高級車は乗り回さない。
華やかで、浪費の多い「よい生活」は行わない。
倹約し、投資・蓄財にまわしている。

もちろん、この本の話を日本式に変換するには考慮する必要がある。
調査したのは億万長者だから、ビジネスなどで多くの収入もある人達だ。
ただ、資本主義の中心地で、お金の不安のない生活が、
「倹約生活」であることは一考に値する。

億万長者になれば、よい生活ができるとは言えないが、
お金のない不安はかなり取り払われる。
もちろん楽にそうなるわけではない。
収入を広げながらも、支出を抑え、「余剰資金」を十分に貯める。
そして、投資をする。

長期的な資産運用として、あるいは資産を倍々にする手段として、
投資に興味を持つのはすぐだった。
ちょっとヤケドもしたが、わかったこともある。

金融リテラシーという言葉があるように、
金融商品や投資の知識というのはある程度勉強できるということだ。
それは実践的な面もあるし、学術的に強力な根拠に基づいた知識もある。

ここで長期投資について次のようなことを言ったとする。
「ドルコスト平均法で、米国株価指数S&P500のインデックスファンドに
積み立て投資を行う」
これが、かなり有効な投資法であると理解し、
詐欺的な投資と見分けられるようになるのが金融リテラシーの一種だ。

調べてみると、効果的な投資法であるインデックス投資をアレンジすると、
年額である程度の収入を得られるのは難しくないことが分かった。

例えば、VYMという金融商品を1000万円資産として持つと、
年30万円(年3%)の配当金収入がある。
これが生涯続く。
複利では資産は増えていきにくいが、それでも増え、
アメリカの多数の会社に分散投資しているため、
20・30年のスパンで考えると資産は損なわれる可能性は少なそうだ。
配当金の累計+VYMの資産増加が得られる資産となる。
(読者の方も、ぜひこれが正しいかどうか勉強して見極めてほしい)

ここまで考えて、やっとスタート地点に戻れてこれた。
自分なりの生活に、自分なりの倹約・投資プランができた。
倹約して、一定額を金融資産に投資する。
そして…おおきな出費に備え、たまには旅行する。

これが自分なりのお金の答え。

もう少し哲学的な答えがでるかと思ったが、
具体的であることは大事な要素だった。

もちろんライフプランがどこかうまくいかなくことはある。
これだけでは投資によくある、経済的自由を得られるわけではない。
投資は不確実性を伴うのだから、資産が増えないことだってある。

しかし、不安のままで過ごすのではなく、
明確に対処するように知識やお金を貯めることで、
幸福度や、人生への手綱をしっかり持つきっかけになったのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?