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おほなゐ ①

こんにちは。
今日もご訪問ありがとうございます。

個人的な気づきについてのお話です。
長くなったので一旦キリのいいところで投稿します。

お時間よろしければご覧くださいませ。

|古語「なゐ」

「なゐ」(ない)ということばを耳にしたことはおありですか。

私が初めて目にしたのは、
平成16年(2004年)の暮れではなかったかと記憶しています。

その年、10月23日には新潟県中越地震が起きました。

後にお見舞いのため現地にお出ましになった、
当時の天皇陛下の御製にあったことばです。

地震なゐにより 谷間の棚田荒れにしを

痛みつつ見る 山古志の里

以来このことばは深く静かな印象をもって
長く私の心に残り、いつのまにか定着しました。

それより前の平成5年(1995年)1月17日には
阪神・淡路大震災も起きていました。

直接被災した経験はないものの、
地震がトラウマ級に苦手だった私。

「ヂシン」

というその言葉の音、語感にすら
得体のしれない恐怖を呼び起こされるため

「なゐ」

という一見なんのことかわからない言葉には
なんとなくホッとしたのだろうと思います。

|こないだの地震

で、こないだの火事ならぬ、こないだの地震。

防災科学技術研究所【強震モニタ】画面

祖母はかつての昭和南海大地震を
四国東部の海沿いの町で経験しています。

その経験から、津波のスピード感や
突如として盛り上がる水の恐ろしさ、
水が持つ破壊力については
幼い頃から繰り返し繰り返し
聞かされて育ちました。

そのためか、大きな地震に遭うと即

「すわ!南海トラフかっ?!」

となるのが常です。

阪神・淡路のときも東日本のときもそうでした。

先日、西日本を襲った深夜の大きな地震も
一瞬そんな事態を想起させるような、
ちょっと長くて気味が悪い揺れようでした。


この1月22日の揺れの震源は日向灘。


震源により近い、
愛媛県松山市内の娘のところは
もっと揺れているだろうと思いました。

すっかり動転していた私は
震える指でもたつきながら、
布団にくるまったまま電話をかけます。

久々に聞く彼女の声も、電話口で
やや上ずっていました。

電話を切ってもまだ揺れは続いていて、
しばらくは震えが止まりませんでした。

|朝風呂にて

そんなことがあって寝不足なまま迎えた、朝。

地震に対する恐怖感は
ある程度克服したと思ったのに
また気が動転したことを反省しつつ、
ボーッとしながら朝風呂に浸かって
つい、うつらうつらしていたら、
頭の中でけったいな掛け合いが始まりました。

(…ボーッ)


「ちょっと!あんた!!」

(え?)

「あんたや!あんた!!」

(ワタシ(・・?))

「せや!」

(オ、オタク、ドチラサン?)

「あんたなー、えぇのんか?」

(エッ?ナニガ???)

いとさんや、いとさん!」

(誰??娘?いとさんやいうコトバ何十年ぶり…)

「イカタや!イカタ!」

(イカタコ?…🦑?🐙?)

「ちゃうがな!いーかーた!」

(…あ?もしかして伊方?)

「せや!」

(なんで伊方?…ってか、どちらさん?)

「婚前旅行で伊方!行ったやろ!」

(いやたしかもう籍入ってたと思うケド…)

「どうでもえぃ!見たやろっ?見たやろ?!」

(?なにを?海の幸のおいしい静かないいとこやったけど…?)

「………」

(………んー?…あ!…原発?もしかして?)

(暮れにとうとう再稼働したっていうてたなぁ)

(警告?)

(いやなに?ほんまに〜…)

(ワケワカラン…)

こんなことを書くと

「なんかキコエル人なんですか」

と訊かれそうですが、聞こえません。(キッパリ)

お風呂に入っているときによくあることで、
突然脳内でこうした掛け合いの妄想が始まると止まりません。

ちょっとクセの強い妄想癖があります。
(否、想像力豊かです)

|伊方という地

風呂から上がってもしばらく、
なぜ「伊方」なのかが気になっていました。

伊方町(当時)へはたしかに、若い頃に訪れました。
海に面した風光明媚で静かな港町。

四国電力伊方原子力発電所があることで有名です。

どういう事情からか中央構造線のほど近くに位置しています。
つまり大断層に限りなく近いところ。

実際には中央構造線が海中になっているところで
確認のしようがないこともあり、一応外れてはいるようですが。

素人目には、断層地帯にかかっているように見えてしまいます。

この伊方原発はここ数年来なにかとトラブル続きで
しばらく止まったりしていたのですが、
昨年12月2日に1年11ヶ月ぶりで運転を再開しました。

同月6日の夕方には臨界に達して送電を開始。
それがニュースになっていて、1年11ヶ月という
数字の並びからたまたま私の記憶に残っていたのでした。

赤ポイント:伊方原子力発電所付近

|ある母親の憂い

さて、今から数年前のこと。

娘が受験のとき、保護者向けの説明会場で
近くに座ったお母さまから話しかけられました。

その方は件の伊方原発のことを大変憂慮しておられました。

松山市内で一人暮らしをしたいお子さんと、
原発に事故でもあったらと深く憂慮されるお母さん。

地元にも進学先はあるのに…とおっしゃって、
親子でどうしても意見が折り合わないのだと
話しておられたのが印象的でした。

なぜ初対面の私にそんな思いを吐露なさったのかはわかりません。
ただ、かなり心配しておられるのは確かでした。

心配症だった割にはさほどそこを意識していなかった私。
そういう心配もあるのかと、そのとき初めて思い至りました。

松山市付近が揺れるような地震があるたび
ほんの少し言葉を交わしただけの
その方のことを思い出します。

|いくつかの、点

◇ 映画『竜とそばかすの姫』

映画『竜とそばかすの姫』より

ところで、昨年のこと。
映画『竜とそばかすの姫』を観ました。

(公式サイトへは上の画像から行けます)

あらすじにはなんの予備知識もなく、
ただゆかりのある高知が舞台だからというだけで
いそいそと見に行きました。

なにも知らず、初めは美女と野獣的なお話かと、
それも日本昔話のイメージで、なんとなく
美女と辰の子太郎系のお話かと考えていました。
(ソレどんな話になるんだ…)

ところが映画が始まってみると
それは全くの予想に反して近未来的なお話で。

物語の中に個人的なシンクロニシティを
幾つも見つけてしまったこともあって、
すぐにすっかり引き込まれてしまいました。

あまりにも心を動かされた私は
上映期間の最終日近く、無理を押して
レイトショーで一人、2回目を観ます。

主人公内藤「すず」は、仮想空間「ユー」上で 
Asアズと呼ばれる分身(いわばアバター)を作ります。

鈴のAs「BELLEベル」は仮想空間Uの世界では
現実世界の鈴と違って自然と歌うことができ、
歌姫として人気を博します。

『竜とそばかすの姫』あらすじ

◇ アバター作りをする人々

こんなことも、ありました。

たまたまInstagramでご自身の「アバター」を作り
投稿している方を複数、同じ日に見かけたこと。

ちょうど、この日向灘での地震があったのと
同じ日のことであったと記憶しています。

アレ?なんで今また誰も彼もアバター?
流行ってるのかな?と思ったほど。

目から入った情報の印象というのは強いので、
不思議に思って見ていました。

昔のアバターと違って動きもスムーズだし
格段に進歩した感じでした。

◇ メトロポリスとメタバース

また、同じ頃。

雑誌やネット上、人との会話の中で
ほんの数日の間にメトロポリス、メタバースという言葉を
えっ?また?と驚くほど頻回に、目に、耳にしました。

あまりにも重なったので気になって意味を調べたところ
ハタ、と点と点が繋がりました。

あ、最近よく聞くメタバースって、
『竜とそばかすの姫』でいうところの「U」か!と。

メタバース:メタバース (英: Metaverse) は、コンピュータや
コンピュータネットワークの中に構築された現実世界とは異なる
3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す。
(中略)
英的名称に於けるメタバース(metaverse)とは、
英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語。
Wikipedia「メタバース」項より
メトロポリス:メトロポリスとは、国または大きな地方における
経済・文化の中心であり、かつ、国際的な連携のハブとなるような
大規模な都市のことである。
(中略)
メトロポリスという言葉は、ギリシャ語でmeter(母)とpolis(都市)を
つなげたmetropolis(母都市)に由来する。
metropolisは、古代ギリシャの植民地において、最初に入植した都市を
指すもので、それはその植民地における政治・文化の中心であった。
Wikipedia「メトロポリス」項より

バーチャルリアリティ(=VR)というのは
現実世界で専用のゴーグルをつけた人が体験できる世界。

メタバースというのは
仮想空間上でアバターを介して、ヒトが体験できる世界。

◇ 原油価格の高騰

このところ、原油価格がものすごい勢いで高騰しています。

今年に入ってすぐ、
ついにそれは一般の小売価格にも反映されはじめ、
ガソリン価格など値上げに次ぐ値上げ。

公共交通の少ない田舎暮らしに車はほぼ必需品。

また、寒冷地で暖房器具に灯油を利用している方や
事業や農業に石油系燃料を使っているところには
リッターあたりほんの数円の値上げでも、
積もり積もれば大きな出費。


このまま原油価格が上がり続けると、
他にはどう影響するか?


ネット通販全盛期の今日です。

荷物の配送にかかるコストが大幅に上がります。
配送料の更なる値上げがあり得るかもしれません。

各製紙メーカーも4月1日出荷分から紙製品の
値上げを表明しています。

一部の食糧品は今日から段階的に値上げ。

暖房の入ったハウス栽培のおかげで
寒い冬でもキュウリやトマトといった
夏野菜が食べられる今日。

その野菜も値上がりが予想されています。

値上がりしたからといって買い控えると、
今度は採算がとれなくなるため農家さんが
作付けを控えてしまうかもしれません。


1日や2日で野菜は育ちません。


再び需要が増えても、作付けしてから収穫までの
時間差で、食糧供給が追いつかなくなるかも。

魚を獲りに行く漁船の燃料も石油。
魚も高騰することでしょう。

海外からの輸入食品も、燃料費が高騰すれば値上げは必至。

冷凍食品の、冷凍にかかる電気代コストも上がる一方です。

各電力会社も原油価が高騰すれば
ますます電気代に転嫁せざるを得ないかもしれません。

◇ 新型感染症の功罪

日本では2020年1月末頃から拡大を続けてきた新型感染症。

後遺障害や亡くなる方、行動制限や経済的打撃など
その【罪】の面にばかりヒトは気を取られがちですが、
実は【功】の面も少なからず存在します。


たとえば、ハンコ(印章)文化。

仕事が減るハンコ屋さんにとっては【罪】でしょうけれど、
年末調整の時に提出する用紙に押印の必要がなくなりました。

特に役所関係の手続きは要件を満たせば
押印を要しなくなったものが増え、
手続きが格段に楽になりました。

さらにはオンライン申請が可能なものも、
一気に増えました。

これらはおそらく新型感染症がもたらした【功】。


また、たとえば、リモートワーク。

リモートワークのおかげで朝晩ラッシュ時の
道路や電車の渋滞は一時期解消されました。

職種や職務内容によっては、リモート勤務で
ほぼ必要十分だということも明らかになりました。

在宅時間が増えたことで
家族間の関係性に変化があった方も。


また、たとえば、流行性感冒(インフルエンザ)。

自粛生活でマスク着用を続ける中で
インフルエンザに罹る人が
ほとんど報告されませんでした。


また、たとえば、不登校生。

そもそも休校に伴って、全員が一時期在宅生活。
少しは気が休まったかもしれません。


挙げはじめればキリがないくらい、
多くの【罪】の裏では
同じく【功】の側面もありました。

◇在宅生活が明らかにしたもの

最近しきりと聞かれるようになった
エッセンシャルワーカーというくくり。

物流関係者、介護や医療関係者、行政関係者、
建設作業や工場での生産ライン従事者、
食料生産に携わる方など、
私たちが暮らしていく上で欠かせない、
実際に現場を支える職業に従事する方々。

これらエッセンシャルワーカーを除いては
ほとんどのケースで社員全員が全員、
現場に出ていかずとも、在宅ワークや
交替勤務で事足りるということが証明されました。

ヒトは頭ではわかっていても、なかなか変われない生きもの。

在宅ワークや時短勤務への意識はここまでのことでもない限り、
たった数年で今のようには変われなかったと思います。

|気づきへ

こうして、先日の地震の前後。

わずか10日足らずの間に経験したり、
ふと思い出したり、
新たに目に耳に飛び込んできた情報であったりと、
一見、なんの関連もないことごと。

のちに、ある一点でつながって
思いもかけない気づきをもたらしました。

石油や原子力発電に依存する社会からの脱却と
都市部、とりわけ首都圏への
人口一極集中の解消を思うなかでのことでした。

ここまで読んでくださりありがとうございます。
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