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クイーン×ディズニー考察6〜「アラジン」1

作詞兼総指揮のハワード・アッシュマンが、「リトル・マーメイド(1989公開)」の楽曲「アンダー・ザ・シー」でアカデミー賞・歌曲賞(翌年?)を作曲家メンケンとともに取った日、メンケンは相棒の異変に気づく。

しかし「今は言えない」と、2日後、ロスからニューヨークに戻ると告げた。

自分の命は飛行機雲だと。


アッシュマンとメンケンはユダヤ系だった。


民族的背景

ご存じのように、ユダヤ系の人は民族的にずば抜けた人の割合が多く、サイヤ人のようなものだ。


イエス・キリストを代表に、その前のモーゼや、

著名なアーティスト達、

ベラスケス、シャガール、モディリアーニ、バルテュス、リキテンスタイン、音楽ではワルツのヨハン・シュトラウス親子、メンデルスゾーン、マーラー、ガーシュインなど

現代社会では

スピルバーグ、キューブリック、ウディ・アレン

ボブ・ディラン(ノーベル賞)、サイモンとガーファンクル、KISSのジーン・シモンズら3人、エアロスミスのスティーブン・タイラー、娘の女優リブ、ビリー・ジョエル、キャロル・キング、フィル・スペクター

ハリソン・フォード、ナタリー・ポートマン、ダスティン・ホフマン、

ハリウッドは多い。監督や映画会社の社長とか。


ビートルズの伝説プロデューサーのエプスタイン

作家のサルトルやサリンジャー(ライ麦畑)はノーベル賞拒否。

ガーファ:GAFAと呼ばれる会社のうち、

元Facebook現メタのザッカーバーグ、

Googleの親会社アルファベットの元CEOラリー・ペイジともう一人

Microsoftのビル・ゲイツ、デル、マック

ジョブズの相棒、ウォズニアック、

医師のフロイト、アドラー

経済学者ドラッガーや、マルクス

虐殺したヒトラーですら血が流れていたという。

アインシュタイン、ポアンカレ予想のペルリマン、

最近だとシンギュラリティのカーツワイル、

枚挙にいとまがない。


思いつく限りで、確かというのは、ざっとこんな感じ(うわさなども多く、記憶違いの人もいると思います、すみません)。

ユダヤ「系」や血を引くだけでもカウントしてます。

まだまだいる。


ざっと見てわかるように、だいたい新風を巻き起こす感じの人々が多い。

あとは大富豪。

また少数民族(マイナー)なのにノーベル賞率が22%と高すぎる。アメリカなどのノーベル賞の人数として数えられている。



因みに新ディズニーの黄金期を作り上げたと言われる経営陣、CEOのアイズナーも、アッシュマンを呼んだカッツェンバーグも。

特に2人はアシュケナージ系というたくさんある系統の中でも東欧系(ポーランドやチェコなど)で、特にIQや実績など頭がずば抜けていい人種に当たる。ホロコースト・サバイバーの子孫がアシュケナージ系が多い。


しかし、大抵、国を持たない移民がイスラエル建国後も多く、出自を隠すのが多かったらしい。原理的だと戒律は厳しく、見た目も特徴的で、バルミツワーのような儀式もある。著名人はこの厳しい宗教から脱している人も少なくないという。


アッシュマンも移民またはその子供だとか、ユダヤ系の出自を公にしなかったかもしれない。メンケンとお互い知っていたかも不明(見た目じゃわからないこともあるが、当事者は何となくわかるらしい、意識していれば)。しかも、異性愛者で、この病。

この当時の人のかかえる3重苦。(誰かさんやその友達もそうだったのでは。映画「ボラプ」参照)

孤独。そして死の恐怖。


彼の最後の作品は、「美女と野獣」の「愛の芽生え(Something There)」と言われている。


美女と野獣(1991)は公開の前に死去してしまった。40歳だった。


しかし、この作品と並行して、作られていた作品がある。

アラジン

これは、最初のリトル・マーメイドの頃から作られ始めた。だから、3、4年以上はかかっている。


アラジン

(概要)
1992年公開
元ネタ:千夜一夜物語の「アラジンと魔法のランプ」(諸説あり)
舞台:サウジアラビアではないかと言われている。昔の。
監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツのペア
作詞:ハワード・アッシュマンとティム・ライス、作曲:アラン・メンケン
アカデミー賞歌曲賞、「ホール・ニュー・ワールド」


アラジンの代表曲で、日本のディズニー・ファンに一番愛された曲は、「ホール・ニュー・ワールド(A Whole New World )」という。作詞を引き継いだティム・ライスによって詩は書かれたが、アッシュマンも手をつけていたそうだ。あとは「アラビアン・ナイト」。

アッシュマンが完成させたのは、「プリンス・アリ」や、「一足お先に」。ジーニーの「フレンド・ライク・ミー」も?

※3/20追記、「一足お先に」はティムさんでした。アッシュマンは他に、冒頭のアラビアン・ナイツも作詞。


アラジンに関してはものすごい熱の入れようだったという。

この仕事をしてなくなろうとしていたのかもしれない。


いろいろ指示が入っていたのか、彼の死後は大きくシナリオが直されたという。

そして、アッシュマンの意見が反映されたのが、ミュージカル版「アラジン」だそうだ。今もブロードウェイで人気。


サー・ティム・ライス

アッシュマンから作詞を引き継いだティム・ライスさんに関しては、イギリスの著名な作詞家である。

「キャッツ」や「オペラ座の怪人」などで知られるミュージカルのアンドリュー・ロイド・ウェバー(イギリス人)とコンビを組んでいた。

アラジンの後のディズニー作品も引き継ぎ、エルトン・ジョンの作曲とともに作詞を手掛けたのが、次の「ライオン・キング(1994)」。

アラジンも「美女と野獣」を超えて大ヒットしたが、次の「ライオン・キング」は「アナ雪(2013)」まで記録が破られなかった超作となった。

ミュージカルも人気。


ティムさんと我らがフレディとは、オペラ・アルバム「バロセロナ」で2つ共作(1988年リリース)した。ミュージカルっぽいナンバーだ。(「バルセロナ」自体はオリンピックのテーマ曲)

もともと、ティムとは、元妻のエレイン・ペイジを通じて知り合ったのか。

エレイン・ペイジは「キャッツ」のナンバー「メモリー」で一躍有名になった女優でフレディも大好きだったようだ。ネコ好きとしてはチェックしていたのかも。キャッツのできる前から、クイーンの現役ギタリスト・ブライアンの愛猫を悼む詩「オールデッド(1977)」の冒頭にmemories x 2と入るのは偶然なのか(アーリー・テイク・バージョン)。


そしてもちろんエルトンともフレディはかかわりがある。


ロイド・ウェバーの元妻サラ・ブライトマン(「オペラ座の怪人」は彼女のために作られたという)も、ブライアン作のクイーンの楽曲「リブ・フォーエバー」をライブで歌っている。紅白にも出て、XJapanのYoshikiと共演していた。クイーンの現役ドラマー・ロジャーもYoshikiとよく共演している。


このように、ここら辺の人々はイギリス、アメリカ、場所を超え、ジャンルを超え、日本人、アメリカ人、いろんな人種、年代でコラボが起こっている。


アラジンに戻る

とにかく、「アラジン」にはアッシュマンの思いがこもっていて、イギリス人のティムが引き継いで、素晴らしい作詞を残してくれた。


アラブが舞台でアラブの人を扱うアニメができたことは奇跡に近い。

アニメは映画と違い、アイコン化され、子供の心にもスッと入ってしまう。

ちょっと違うが、白人種よりは近いアジア系のお話というのがうれしい。


しかし、聖書もかかわりのあるエジプトならまだわかるが、アラビア半島はディープすぎる。

今まで招致され南米のアニメや、インドのジャングルはあったが。


そもそも「アラジン」をディズニーが題材にしたのはなぜか?

前述したが、経営陣の民族性の問題なのか。


私が唯一知ってる古いアラビア系コンテンツ、

イギリス映画「アラビアのロレンス(1962)」はアラブが舞台の有名な作品だが、スピルバーグに影響を与えたという。

スピルバーグはディズニーの、特にピーターパンが子供の頃から好きで、たまにディズニーとニアミスするが、彼も「インディ・ジョーンズ('81〜)」で、ディープなアラビア(ロケ地チュニジアでエジプトの設定)やアジアなどを楽しく見せてくれる。やはり民族的にルーツの関係なのか。


民族性を買われ、アッシュマンに声がかかったのか?経営陣は知っていたのだろうか?


リトル・マーメイドでは、アースラ(Ursula、ウルスラ)の「Poor Unfortunate Souls(哀れな人々?)」は何となくアラビア音楽っぽい怪しい雰囲気。

美女と野獣ではガストンの「群衆の歌(The Mob Song)」も原曲はアラビアっぽい部分がある。


そして、リトル・マーメイドのエリック王子や、美女と野獣のガストンは黒髪またはダーク系。アラジンの伏線かもしれない。顔の濃さもなんか似てる。


「美女と野獣」には黒髪のガストンに首ったけの胸の豊かなブロンド・フランス村娘が3人出てくるが、「アラジン」でも3人のアラビア女性が「プリンス・アリ」の行進の時に出てきて、黒髪の疑似王子に悩殺される。


このように伏線も見られる。


それではアラジンについて、また新しく細かく記事を書くことにする。

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