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打倒おま国!正しいレビューの付け方

ゲーマーなら大なり小なり遭遇する、"おま国" 現象。
今回はおま国について、マーケターの視点から原因と対策を考察したいと思います。
打倒・おま国!!!!


1.おま国って何?

おま国とは、「売ってるがお前の国籍が気に入らない」 もしくは 「お前の国には売ってやんねーよ」 の略。読み方は「おまこく」「おまくに」。

(ニコニコ大百科より)

おま国。
PCゲームを遊んでいる人間ならば、一度は遭遇した事があるはずです。
日本だけ発売されない、もしくは発売が遅い。
日本だけ値段が高い。
日本だけDLCが無い。
日本だけ(以下略)

なめとんのか。
……と思った事でしょう。私もそうです。
しかも何故かそのほとんどが日本企業

一見理不尽なこの仕打ちですが、マーケティング視点で見るとその様々な原因が見えてきます。
その大半は我々ユーザーだけではどうにもならないものでしたが、一部この環境を変え得る解決方法も見えてきました。

それはズバリ、レビューの付け方!

詳細を解説していきますので、最後まで目を通していただければ幸いです。

2.おま国の原因は?

おま国の原因は、大きく分けて3つ考えられます。

【①CS版が売れなくなると困る】

小売店に売る「卸価格」はユーザーが手に取る「小売価格」より安いので、理論上は小売店を通さずに全てユーザーへ直売りすれば利益は上がります。
しかし小売店はまとまった本数を購入してくれて、かつ書店と違い売り切りなので返品もなく、どんなにユーザー評価が悪かろうが一定数の利益を出せます。
この既得権益を、メーカーはそう簡単に手放す事はできないでしょう。

【②表現規制の問題】

日本で表現規制と言えばCERO。
ゲームへの偏見が強い日本では、子供が犯罪を犯した時に親やマスコミがゲームのせいにするなんて日常茶飯事です。それに対して
「ウチはキチンと年齢制限していますよ?」
と言い訳を与えるために必要な組織です。

しかしこのCEROの規制基準、Z(18歳以上)の区分でも表現を規制しなければなりません(切断描写など)。
アメリカ・カナダの「ESRB」におけるAO(18歳以上)評価だと、プレイヤーは自己責任という事で規制は緩いのですが……。

つまり日本のCEROに対応する為にはわざわざゲームデータを修正しなければならず、そのためにもコスト(金額・マンパワー・時間など)が余分にかかる訳です。
コチラの方も正直ユーザーが直接どうにかするのは難しいと思います。

【③単純に本数が売れない】

薄々感じてはいましたが、完全に事実です。
その論拠の一つは、ゲームメーカーである日本ファルコムのツイートです。

日本ファルコムは昔から無茶な企業展開はしない堅実な企業。
大手メーカーが絶対に口にしないような話ですが、おそらく真実でしょう。

私が力説したいのはココです。

3.日本で売れない原因って何?

さて日本ではゲームが売れないとの事ですが、なぜ売れないのかを考えた事があるでしょうか?

人口?
絶対無いとは言いませんが、日本はドイツ・イギリス・フランスより人口が多いのでその可能性は薄いです。

(ソース:世界人口ランキング・国別順位

【売れない原因の個人的見解】

ここからはかなり主観が入った意見になりますが、私なりの見解を解説させていただきます。

私が勤務している会社は国内外に商品を販売しているのですが、日本人は求めるサポート水準が高い割に評価を低くする傾向があり、しかも低評価に対して異常に敏感でもあります。
企業側から見るとコストパフォーマンス(金額・マンパワー・時間など)が非常に悪く、同じコストでも他国より商品が売れづらい訳です。

具体例を挙げさせていただきますと、商品のレビューの付け方。
レビュー内容には「大変良い品だった。また購入したい」と書いているのに、なぜか評価は5点満点中☆4。
下手をすると、「商品は大変満足したが、さらなる発展を願って☆3」という意味不明な評価すらありました。
商品そのもののレビューであるにもかかわらず、です。
しかもその割にレビューの "平均点" を重視する傾向があるのですから、より面倒臭さに拍車をかけています。

【見解の根拠となるソース】

「それはお前の主観だろ?」
そう思われる方もいらっしゃると思って、試しに弊社のレビューデータをかき集めて数値化してみました。以下のデータをご覧ください。

レビュースコアの割合
商品レビューで "不満点を挙げずに絶賛していたレビュー" のスコア割合(5点満点)

公式HPに掲載しているレビューのデータ化ですので大丈夫だと思いますが、あまり詳細なデータを載せると怒られるかもしれないので、この程度で勘弁してください(小数点3位以下は切り捨て)。

繰り返しますが、あくまでも
 ”文句を一切つけずに絶賛したレビュアーがつけたスコア”です。 
素直に☆5を付けてくれない人が23%近くもいます。
と言うか、何で☆1が1.8%もいるんですかねマジで。
このせいで本来なら "5" のスコアが "4.67" に下がっています
コレに通常の☆4以下のスコアを加えたら、さらに下がるのは火を見るより明らかですね。

【日本のレビューの付け方はおかしい】

コレは弊社だけでなく、Amazonや他レビューサイトなどをのぞいてみても似たような現象が見られます。
こんな評価をするのは、おそらく日本だけです。

他の国では、少なくともそんな評価の仕方は見られません。
特に不満が無ければ☆5を付けるのがスタンダードです。
しかも不満点がある場合でも大抵「 "個人的には" ここが不満だった」と添えられており、各々の価値観に基づいてその不満点が自分の不満点になるかどうかを判断します。
レビューの平均点も、日本人ほどは重視しないようです。

もちろん、コレだけがおま国の原因ではないでしょう。
しかし企業の立場に立って考えれば、こんな厄介な市場は軽視しても無理からぬ事であると私は考えます。
企業を動かしているのも、人間なのですから。

【この問題についてのネット上の声】

【意見1】
海外のメーカーが日本やその他の国や地域ごとに、平均点や点数の分布の傾向が違うことを覚えるべきだと思うよ。マーケティングの調査のために点数付けさせてんだから、ちゃんと分析しなきゃ。
それでおま国してるんだとしたらビジネスチャンス逃してるメーカーが馬鹿なんだ

twitterより引用

【私の見解1】
リソース(マンパワー・資金・時間)は有限なんです。
そんな所にリソースを割いていられるほどマーケターは暇ではありませんし、企業も「それならそのリソースをもっと売りやすい国に使うわ」となるのは自明の理です。

【意見2】
個人的には日本文化を海外にあわせる必要は無いんだから、 別に良かったです星4で全く問題ないと思う。
その星にした理由もかけるだし、そもそも瑕疵がななければ星5にしてほしければそう書くべきだし、なんなら5段階である必要すらない

twitterより引用

【私の見解2】
そう、明確な基準が記載されていないせいで、各々勝手な基準で評価してしまうのが原因な訳です(日本がガラパゴス評価なせいですが)。
日本が基準を変えるよりむしろ、Steamの様に「好き・嫌い」の2択にするのが正解なのかもしれません。
そうすれば "普通の基準" について揉めなくて済みます。

【意見3】
星5程度に評価しているのに、星5をつけない人は、星5をつけると「星5をつけていない奴に、そんなもので満足しているのか。」と言われている気になり、自尊心が傷付けられかねないので、その回避行動だと解釈している。

twitterより引用

【私の見解3】
なるほど、コレは実に興味深い意見です。
日本は「お客様は神様です」という言葉が間違った形で浸透しているので、立場は "消費者>生産者" であると考える人もいます(実際は対等なのですが)。
そう考えると、この問題は根深いのでやはりおま国の原因になってしまうと考えられますね。

4.ではどうすれば良いのか?

ここで冒頭の言葉に戻ります。
この環境を変え得るものの一つはレビューの付け方!
単刀直入に申し上げます。
特に不満点が無ければ、5点満点で5を付けて下さい!
(正確に言うなら、素直に高めの採点をする事)

くれぐれも誤解しないでいただきたいのですが、企業を甘やかせと言っている訳ではありません。
むしろ完全版商法や、DLCでトゥルーエンドを販売したりするような奴らは滅んでしまえとすら個人的には思っています。

しかし結局のところ、今の日本式評価を続けると最終的に損をするのは我々日本人なのです。

もちろん、今まで通り「おま国をやめろ」と声を上げ続けるのも大切です。
現状に不満があって改善したいと思うのならば、相手に改善を促しつつ、自分達も立ち回りを変えていかなければなりません。
不満を抱えていても何もしなければ、企業側も変わる事は決して無いのですから。

ただし、相手も人間であるという事だけは忘れてはなりません。
どうすれば相手を効率よく動かす事ができるか?
それを考えれば、クレーマーまがいの言動には決してならないはずです。

5.まとめ

PCゲームユーザーは、おま国に憤慨している人が数多くいる事でしょう。
「自分はCSユーザーだから関係ない」と思っている方、明日は我が身かもしれませんよ?
なってしまってからでは遅いのです。

そうならないためにも、また現状を少しでも改善する為にも。
不満を燻ぶらせているだけではなく、皆で事態を改善しませんか。
愚痴を言っているだけでは、何も改善しません。

千里の道も一歩から。
今、この時から、皆で小さな一歩を踏み出しましょう!

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!

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