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ウイルスの語源をおっかけろ!#3

2の続きです。
歴史的にも、感染症がはやった後は、霊的な意味でも世界がかなり変わる契機になると言われていますよね。

引き続き語源を追っていきます。

virus からそのままたどれる語源では、

From Middle English virus, from Latin vīrus (“poison, slime, venom”), via rhotacism from Proto-Italic *weizos, from Proto-Indo-European *wisós (“fluidity, slime, poison”). First use in the computer context by David Gerrold in his 1972 book When HARLIE Was One.
https://en.wiktionary.org/wiki/virus

ラテン語のvīrusからさらに追うと

Via rhotacism from Proto-Italic *weizos, from Proto-Indo-European *wisós (“fluidity, slime, poison”). Cognates include Sanskrit विष (viṣá), Ancient Greek ἰός (iós), from an older form ϝἰσός : wisós; Tocharian B wase, and Middle Irish fí. The neuter gender of this term despite its nominative singular ending in the masculine second-declension -us is a relic of this term's inheritance from a neuter s-stem.[1]
https://en.wiktionary.org/wiki/virus

そしてAncient Greek ἰός (iós)から追うと
From Proto-Indo-European *wisós (“poison”). Cognate with Latin vīrus, Sanskrit विष (víṣa), Ancient Greek ἰός (iós).
1.poison, venom
2.evil

https://en.wiktionary.org/wiki/f%C3%AD#Middle_Irish

毒や毒蛇が出す毒液や悪意、激しい憎しみというキーワードがあがっている。毒というのは、まああまり意外性はないけども、slime(スライム)って!
スライムって、どんな隙間にもにゅるりと入っていく、結界を超えていく存在というイメージがありますね。パソコンキーボードの掃除しにくい隙間にとても便利。そう考えると、スライムもさっきまで考察した「結界」と、それを超えていくウイルス、というイメージに無理なく繋がる



そして、ἰός (iós)を追うと、

io (plural ios)
1.A type of moth, the io moth.
https://en.wiktionary.org/wiki/io#English

蛾、がでてきます。蛾は、シャーマニズムではとても神聖な存在で、叡智をもたらしてくれるシンボル。カスタネダにも鍵としてよく登場する。

あの世、みたいなものと、こっちの世界が、魔術的な世界観に入っていると、時折、つながる。扉が開いてしまう。

そういうとき現れるのが、蛾だ。

昔、そんなにど田舎ではないが、周囲に多少豊かな森があるところに住んでいたのだが、カスタネダを集中して読んでいた時に、部屋の中に、どこから侵入したのか、てのひらサイズの大きな蛾が入ってきて、とても驚いた記憶がある。後にも先にも、部屋に蛾が入ってきたのはあの時だけだったっけ。

で、蛾というのも、不思議な世界の境界を行き来するイメージのひとつとして合致するのを確認したところですが、iosは、ここから語源が追えなくなっちゃう。

Ἴος
(This etymology is missing or incomplete. Please add to it, or discuss it at the Etymology scriptorium.)
https://en.wiktionary.org/wiki/%E1%BC%BC%CE%BF%CF%82#Ancient_Greek


追えなくなったところでの荒業は、近い似た音へ移行する、ってわけで、

Eos ギリシャ神話の女神、も音が近いので行けるのではないかと判断。
(Eはイともエとも読むので)

蛾という、なんやグロテスクな存在と、神々しい女神が同じシンボル?疑わしい?語源の世界は、似ても似つかぬ両極端の存在が、同じイメージをあらわす、ということを、嫌というほど示してくれる世界です。

語源は、言葉を用いると世界が二元的になる、ということの限界を教えてくれる。だから、ひとつの言葉に、まったく裏返しの意味が2つ、必ず含まれる。このことが、ホリスティックな視点にとても大事、というわけだ。

エオス
ギリシア神話の曙(あけぼの)の女神。ローマ名ではアウロラ。ティタン神族ヒペリオンとテイアの娘で、太陽神ヘリオスと月神セレネの同胞。同族アストライオスの妻で、風や星たちの母ともされる。彼女はランポス(光)とファエトン(輝くもの)という名の二頭引きの馬車に乗り、毎朝太陽神ヘリオスの出現を告げながら空を駆ける。彼女は軍神アレスと交わったためにアフロディテの怒りを買い、その罰として、オリオン、ケファロス、ティトノス、クレイトスなど多くの人界の若者と恋に落ちた。夫アストライオスとの間には、風の神ゼフィロス、ノトス、ボレアス、さらに明けの明星などの子をもうけた。詩人たちは、「バラ色の指をもつ女神」「サフランの衣をまとった女神」と彼女を賛美した。

https://kotobank.jp/word/%E3%82%A8%E3%82%AA%E3%82%B9-36131


エオスとは、オーロラの女神!

まだ続きます。

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