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ノンデザイナーのフォント旅 #01 Comic Sans

はじめに

前回の記事『デザイン、学びのしくみ』のセミナーで、
「フォントの歴史を調べて、Zineを作る」という課題が出ました。

本当の課題は「Zineを作る」ですが、まずは慣れ親しんだフォーマットのnoteにまとめてから作ってみるのも面白いかなと思って、
まずは気になったフォントからまとめてみることにしました。

私の性格的に完璧主義に陥りがちでこの記事も出すか迷ったのですが、
世に出ない作品は存在しないのと一緒なので、
まずは作ってみて、それからブラッシュアップを重ねていきたいと思います。

ちなみにCanvaやPowerPointで社内のなんちゃってチラシを配ることがある程度で、デザイナーでもなく、専門的な学習経験はありませんので
悪しからず。


調べる前のComic Sansへの印象

一般的ではないかもしれないけれど、
私の中で"Comic Sans"は、とあるキャラクターと紐づけられています。

PC(最近はSwitchにも移植されているけど)ゲーム"UNDER TALE"に出てくるガイコツ兄弟の兄、サンズです。

プレイしたことがある人は分かると思うんですが、
サンズが話す言葉は"Comic Sans"で表記されています。

↓1枚目がサンズでお茶目なキャラなんですけど
これ"Comic Sans"じゃなさそうだな…

また、彼にはパピルスという弟がいて、パピルスもまた、
名前の由来となった"Papyrus"というフォントで話しています。

↓思考回路が可愛い

二つのフォントの共通点としては、
「一般的にダサいと言われている」ことのようです。
ちなみに、英語から日本語へローカライズされたときに、
ちゃんと「ポップ体」で表現されています笑

ふと思ったんですが、どこで人は「ダサい」と感じるんでしょうね。

  • 時代の移り変わり

  • 使用する状況にそぐわない

  • 形が子供っぽい

とか?

それとも、誰かがダサいと言っているから
自分もダサいと思い込んでしまうのか…。
「ダサい」の文化論ってありそうですね。

成り立ち

コンピューター用に作られた親しみのあるフォント

"Comic Sans"の生みの親は、Microsoftのビンセント・コネア氏。
Microsoft Bobという、コンピュータに親しみがない人でも使えるような
ユーザーフレンドリーなインターフェースを採用したシステム向けに
生み出されました。

当時、Microsoft Bobのβ版には、"Times New Roman"が使われていました。ユーザーに話しかけてくれる犬のキャラクター(一昔前のWordのイルカを想像してください)が居て、彼さえも"Times New Roman"で話していました。

"Times New Roman"が1930年代初頭に新聞用に生み出されたフォントであることもあり、
「親しみが売りのシステムなのにフォントが固すぎる」という理由で、
コネア氏はコミックブックの吹き出しに使われていた文字に着目します。

ただ、生み出された"Comic Sans"はMicrosoft Bobには採用されませんでした。
理由は、ソフトウェアパッケージの中身は、吹き出しなども含めて
既に"Times New Roman"に合わせて設計されていたからです。

結局、大ヒットしたMicrosoft Movie Makerに採用されて、
多くの人の目に触れることになったようです。

こぼれ話

濫用による糾弾派の出現

親しみやすい書体であることで、人口に膾炙されまくった結果、
"Comic Sans"は日常のさまざまな場面で使われることが増えました。
結果、「その雰囲気にこのフォントを使うのか!?」といった
事態が多発したようです笑

その結果、"Comic Sans"はダサいフォントという位置を獲得しました。
つまり、"Comic Sans"自体がダサいのではなく、
使い方によってダサくなってしまうイメージですね。

不満はBan Comic Sansというアンチによる活動にも現れていったようです。
しかも"Anything but Helvetica"という名前でヘルベチカにもアンチがいるらしいです笑
特定のフォントアンチの活動について調べても面白そうですね。

もちろんファンもいる

全てのものに言えることですが、影のある場所には絶対に光があります。
と、いうことで、"Comic Sans"にもちゃんとファンがいます。
※本当にダメなフォントだったら話題にすら上がらなくなる…と
個人的には思います。

↓有名な企業のロゴを"Comic Sans"に置き換えたプロジェクト
"WE ARE THE COMIC SANS DEFENDERS." という1文が泣けます。
置き換えてみると、各企業の子供版ブランドパロディを作る
コンセプトなら面白そう。

視認性の高さ

ディスクレシア(識字障害)の方には、文字に一つ一つ特徴があって、
読みやすいフォントのようです。

そういえば新札にもユニバーサルデザインとして、
視認性の高い数字が採用されていましたね。
(こちらは数字の配置の仕方がメインなようですが)

インターネットミーム"Doge"にも使われている

ちなみに一時期X(Twitter)のアイコンにもなったぐらい
有名になった日本のかぼすちゃんを元にしたネットミーム"Doge"にも
"Comic Sans"が使われています。
今や"Doge Coin"という仮想通貨にまでなっているらしい🤣

g↓なんと"Doge"のドキュメンタリー映画の計画があるようです。

参考資料

まとめ

面白そうな話題を見つけたら随時更新していきます。

アイキャッチ作成してみましたがやはり違和感がすごいですね笑

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