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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】 授業の「めあて」って?

冬休みあけから、さっそく小学校でアニメの授業が始まりました。
ですが、今日はアニメの話ではなく、授業の話です。
 (アニメの授業について下記もご覧ください。
  https://animation-nerima.jp/nerima-and-animation/jigyou/cooperation/)

アニメの授業も、私がお手伝いしているのは
ゲスト講師の方が登場する「出前授業」ですが、
授業は先生の進行で進みます。

先生:今日のめあては・・・

挨拶がおわったら、授業の始まりはこんな感じ。
でも、「めあて」って、
学校独特の用語なんじゃないかなと思います。
ビジネスのシーンではなかなか出てこないですよね。
働く社会人にとっては、
「ねらい」などがわかりやすいかもしれません。

そもそも「めあて」とは、
目標とするもの、目印、行動のねらい、目的
などの意味が含まれている言葉です。

学校・授業の中で使われる場合には、
何をできるようにするのか、といったことでしょうか。
さらにここには、学習に向かう姿勢や態度なども
ニュアンスとして含まれているように思います。

この1年、出前授業で学校にうかがう際も、
必ず授業の冒頭で「今日のめあては・・・」という
言葉から始まるシーンを多く見るようになりました。
黒板に「めあて」が書かれていることもあります。
子どもたちそれぞれが「自分の学習のめあて」を
設定している場合もあります。

こうしたシーンが多く見られるようになった背景には、
学習指導要領の改訂があり、
身につけさせたい資質・能力とはなにか?を
明確にすることが求められるようになったからだと思います。
知識だけでなく、知識を活用して
どう社会・世界とつながっていくのか。
今回の学習指導要領改訂ではこんなところも
とても大切なポイントです。

「めあて」を明確にしながら授業を始めることで、
子どもたちも「ここではなぜ学ぶのか」を考えながら
取り組むことができ、
「めあて」の通りにできたかどうかを振り返ることで、
自己学習力も高まるきっかけになるはずです。

ちなみに、現在進行中のアニメの授業では、
子どもたち自身が設定した「めあて」の中に、
「去年よりもいいアニメを作れるようにする」
というものもありました。
継続して取り組んでいる学校だからこそではありますが、
めあてを設定することが、以前の学習をふりかえり、
次にどう活かすかを考える「きっかけ」を
作ることにもつながるのだなと感じました。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。
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