死にかけた結果、最高の幸せを見つけました
いつものように彼女が帰ってくる時間にあわせ
ご飯やお風呂の支度をすます。
以前僕はサラリーマンをしていたのだが
ある事をきっかけにその仕事を辞めることとなり……
そして今はありえない同棲生活を送っています
○○:おっ、もうそろそろ帰ってくる時間だな…
ガチャというドアの音が聞こえる
○○:帰ってきたかな…?
「ただいまー!!!」
と大きい声が部屋中に響く
○○:美月さん!おかえり!
美月:ただいまぁー!!今日も大変だったなぁ…
でも○○のおかげで癒されるっー!!
僕が一緒に同棲してるのは
あの"乃木坂46"の山下美月さん。
推しメンだった彼女とひょんな事から接点を持ち
今ではこんな仲になっている
本当に今でも夢なんじゃないかと思ってしまうんだよな…
美月:じゃあまずはいつものねっ!
○○:う、うんっ……
帰ってきたらまずは恒例のハグ
彼女曰くこれで一日の疲れが取れるそう……
美月:あぁっ…すごい癒し効果……
○○:僕にできることなんでもするよっ?
遠慮なくお申し付けください…
美月:えーっ…じゃあね…?
「もうそろそろ…美月ちゃんの事襲って欲しいな…?♡」
○○:ぶっ……! き、急に何言ってるのっ!?
美月:えー!前も言ったじゃんっ!
"本気で待ってるからね?"って!
○○: と、とりあえずご飯食べましょうか!!
美月:もーはぐらかしちゃダメだぞっ!
○○:ご飯冷めちゃうし!まず腹ごしらえしましょ?
美月:しょうがないなぁ…今回は流されてあげよう!
ご飯っ!ご飯っ!
─────────
いつも通り賑やかにご飯を食べている2人。
美月:でねー!?
今回もドラマの撮影が大変でさー…
○○: ……あぁ、そうなんですね
美月:なんか反応悪いー!! 美月ちゃん悲しいー!
○○: …あはは
美月さんの話を聞く度に思い知らされる
僕と美月さんは格が違いすぎる事に。
1度そう考えてしまうと……
この生活は永遠には続かない。
夢のような時間はすぐに終わってしまう。
そんなネガティブな考えばかり浮かんでしまって…
美月:○○…? 本当に何かあったら私に…
○○: ……僕と美月さんじゃ住む世界が違うんですよ
美月:えっ?
○○: …あっ…すみません。なんでもないです…
さ、さぁ…ご飯食べましょ?
美月:う、うん……
いつもなら楽しく話しながら終わる食事も
今日は重苦しい雰囲気で終わってしまった
・・・・・・・・・・・・
美月:じゃあお風呂入ってくるね……
○○:はい……
先にお風呂に入り終わった僕は
ひとり寂しくリビングで物思いにふけていた
○○:なんであんな事言っちゃったんだろうなぁ…
意図せず出てしまった言葉に自分もびっくりしてしまって
あんな冷たい発言してしまったのに
その後普通に話しかけるなんて出来なくなり…
結局無言でいることしか出来なかった。
○○:はぁ…ダメだ…
美月さんには悪いけど先に寝させてもらおう…
僕はとぼとぼと歩き寝室に向かう
ずっと俯きながら歩いてる姿は
まるで美月さんと出会う前の自分を見ているようで
余計自分の事が嫌になるんだ……
──────────────
いつもなら布団に入ればぐっすり寝れるはずなのに
今日は全く眠れる気がしない。
考えないようにしようとしても
美月さんの事が頭に浮かんでしまう
あーあ…
いつから彼女にこんな依存してしまったのだろう…
どうせこの関係なんてすぐ終わるっていうのに…
再び目を閉じて無理やり眠ろうとすると
コンコンと扉をノックされた。
美月:○○…入るね?
どう向き合えばいいのか分からず
心苦しいのだが無視することに……
美月: ……もう勝手に入るからね!
美月さんは僕の返事を待たずに部屋に入ってくる
このまま寝たフリを続けていれば
美月さんも諦めて自分の部屋に帰ってくれるだろう
美月:ねぇ…○○…
本当に寝てるなら何回でもまた言うね?
起きてるならちゃんと聞いてて…?
背中に美月さんの存在を感じる
ちゃんと謝りたい、会話をしたいという気持ちと
もうこれ以上僕に構わないでくれ
という自分勝手な感情が絡み合っていた
美月:私は○○の事が好き
それにもう私は○○なしじゃあ生きられないの。
○○: っ…! そ、その言葉は…
美月:ふふっ…やっぱり起きてたねっ!
最初から全て美月さんにはお見通しだったみたいだ
彼女は本当に僕の数歩…数十歩先を歩んでいる…
○○:前に僕が言った言葉…まだ覚えてたんですね…?
美月:当たり前じゃん!!
○○が言った言葉は全部覚えてるし
○○が考えてる事は全部分かるよっ!!
○○:そんな馬鹿な事あるわけ……
美月:私が自分から離れるのが心配で不安になってるんでしょ? どう、間違ってる…?
○○: ……合ってます
本当に…僕って単純なんだなぁ……
美月:○○が単純なわけじゃないよ?
○○:えっ…なんで今考えてたことを…!?
美月:だーかーらー!
○○の考えてる事なんて大体分かるんだってばっ!!
鈍感な○○くんは何でか分からないでしょ〜?
○○:分からないですね……
美月:それはね?
君が思うより私はあなたの事愛してるからだよ…?
美月さんの大きな瞳に見つめられ
言い返すことが出来なくなってしまった○○
美月:私はね?
どうやったら○○が私の事を信じてくれるかなって
今もずっと悩んでるんだよ?
○○:美月さん…
美月:確かに○○よりかっこいい人はいるかもしれないけど… ○○より素敵な人は誰もいないのっ!
○○:でも…
美月さんに相応しい男はもっといるじゃないですか…!
どうせ離れるならこれ以上……
美月さんは少し俯くと…
○○:んっ…!!?
いきなり僕の唇を奪ってきた。
彼女の体はとても細く触れたら壊れてしまいそうなので
少し抵抗すれば剥せるはずだが……
僕の体は全く動かず…
やがて息が苦しくなり、美月さんの身体を優しく叩く
○○:はぁ…はぁ…き、急に何するんですか!?
まだあなたアイドルですよ…?
美月:そう…私はまだアイドル…
でもあなたの為なら全て捨てるくらいの気持ちなの
勝手に疑って勝手に落ち込んでた自分が馬鹿だった
いくら僕でもこれは分かる。
美月さんは本気で言ってくれてると言うのが…
美月:もう私○○から離れたくないし離す気もない。
だからさ…色々落ち着いたら…
「結婚しよっ…?」
○○:け、結婚…!? それは流石に…
美月:えっ…○○は私以外の人と生涯生きていくの…?
○○:いや、そういうわけでも…!
美月:ふふっ…やっぱり○○といると飽きないなぁ…
ゆっくりと美月さんの体がこちらに寄ってくる
美月:○○…
もっと私…○○と愛し合いたいっ……
○○:み、美月さん…
美月:ごめんね…今日は気持ちが昂ってるみたい…
抑える気もないから…このまま愛し合お…?
2人はお互いの愛を確かめ合うとても素敵な一夜を過ごしました。
─────────
美月:これからはもう疑ったりしないでね…?
私は○○の事しか見えてないんだからっ…!
○○:うん…ごめんなさい…
美月:ふふっ…分かればよろしいっ!
あとはぁ……
「美月ちゃん…子供2人は欲しいかなぁ…?♡」
全く…
この小悪魔さんにはいつになっても勝てる気はしません…
"死にかけた結果、最高の幸せを見つけました"
END
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