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ソウルハッカーズ2をクリアした。


皆さんは「デビルサマナー・ソウルハッカーズ」というゲームを御存じでしょうか?


今から26年前に発売された、現代社会が舞台の女神転生シリーズの派生作品で、悪魔召喚士(デビルサマナー)として女神転生の系譜を継ぎつつもネット社会や人間の精神を主に取り扱った現実でも通じるストーリーもさることながら、アクの強い登場人物たちが彩るゲーム全体のアングラな雰囲気や何より悪魔合体を駆使して大量に登場する悪魔を従え自分なりのパーティーを組めるのがたまらなく楽しいゲームでした。
未だに3DS版を引っ張り出して定期的に遊びたくなる名作だと思います。

今作はそんなソウルハッカーズの待望の新作として期待されており、四半世紀を越えて新たに現代へ発信されるかつての名作の姿とは!?


めっちゃ色鮮やか!!!!

だいぶ変えてきたな…」ってのがまず率直に出てきた感想でした。

蛍光色に輝く衣装や垢抜けたキャラクターデザイン、近未来感あふれるサイバー空間など、どちらかというとペルソナシリーズに近い造形で言われなければソウルハッカーズのタイトルとの関連性が見出せないレベル。

ブラッシュアップにもほどがあるやろ!!!!


とはいえやはり待望の新作だったので、今回プレイしトロコンまで達成!
2周+悪魔全書コンプ+レベルカンストまで頑張りました。

https://twitter.com/aya_takaPS/status/1666064078052401153?s=20


その上で、特に印象的だった部分をここに記していこうかと思います。
聞いてない?いいでしょ別に!!
140字のツイートでは収まりきらない部分を書いていきます。



悪魔でも人間でもないのに妙に人間臭い存在、リンゴ


綾鷹がソウルハッカーズ2をプレイして最も気に入ったのが今作の主人公であるリンゴといっても過言ではない。

そもそもこのリンゴ、人間ではありません。世界の破滅を察知した電子生命体Aionが、破滅を回避するために送り込んだ美少女型のボディと自我を与えて人間社会に送り込んだ、人工知能ロボットのようなキャラクターです。


その割にはリンゴはかなりキャラクターが立っており、無知シチュエーションの極みのような言動が綾鷹の心をガッチリ掴みました。

Aionが収集した情報を蓄えているので人間世界での知識は豊富なものの、実際に人間社会を経験したことはないので時々トンチンカンな事を言い出す。



何食べててもテーブルの上が似たような絵面なのは予算の都合を感じる。

食事の概念がなかったので料理を見て毎回相方のフィグと共に新鮮なリアクションをとってくれるし、



その割に知識と現実が異なれば認識を改める柔軟な思考もできるので順応性は高い。組織同士のしがらみに囚われないフラットな立場から主人公としてプレイヤーに不快感を与えないように世界観へ入り込ませてくれる良いキャラだったと思います。 

根底がAIなので感情にあまり左右されない思考をしているので目的に向けてパーティーを引っ張るリーダーとしても好感が持てる。正しい意味でサバサバしてる女です。

時には皮肉交じりに軽口を叩いたり無邪気に仲間に絡んでいけるコミュ力も、前向きで明るくコロコロ変わる表情も愛嬌があって非常に魅力的。
そんな彼女が人間と触れ合う内にだんだん人間臭さを増していく成長も含めて良い!!好き!!




あ、あとOPムービーの殺された仲間たちの残滓を掌で受け止め、カッコ良く召喚し直すリンゴのシーン、ヴァルキリープロファイルのような感じがして良かったと思いません!!??

悪魔を使役するデビルサマナー、そしてそんなデビルサマナーまでも使役するリンゴという構図が出来上がっててすごく良い。Aionが上位存在である事をこれ以上なく表現してたと思います。


まあ本編にそんなシーンは全くありませんでしたけれども。




仲魔の扱いが微妙……!


これは敵のクラマテングと戦うヴリトラ、アロウと共にチョトンダに乗って突撃するジャックフロスト、かなり躍動感のあるOPムービーのワンシーンです。

悪魔を駆使して戦うデビルサマナーっぽい戦闘が表現されててここはすごく好きなシーンなんですが、残念ながら本編では全く見る事が出来ません。

というのも、今作のシステムが従来のメガテンや前作ソウルハッカーズと比べて大幅に変わっているからです。

このゲームにおける仲魔は戦闘には顔を出さず各サマナーにセットする装備品、FF8で言うG.Fのような存在となっており、とにかくゲーム中で彼らの姿を見る機会が少ない。戦闘中のスキル発動モーションは人間キャラのアクションのみで完結してしまっておりステータス画面で確認しないと誰を装備しているのかもパッとわからない始末。
ペルソナですら攻撃時に最低限のアクションはやってくれるというのに…!



敵として戦うサマナーはお供に悪魔をバンバン出してくる従来の方式なので余計にそう思う。そっちだけズルい!!
戦闘が4人のサマナーで完結してしまっているので、戦闘中の絵面が最後まであまり変わらないのも少し退屈に感じました。


そもそも今作、全体的に悪魔の総数が少ない気がする。高レベル悪魔の検索合体を行っても該当悪魔全然いないし。DLCを入れないと高レベル悪魔の出番がほとんどないのも寂しい部分。


唯一手持ちの悪魔が勢揃いしてお披露目されるサバトの演出は見映えがすごくて良かったと思う。正しく進化したデビルCoopって感じで。
プレイヤーによってサバト参戦メンバーは変わるのでSNS映えもバッチリ。
君だけのサバトを作れ!!!!!!!


…とまあここまで悪魔の扱いに対して文句ばかり言ってきましたが、戦闘以外では悪魔の存在が完全に蔑ろにされている訳でもなく、ダンジョン内の各地に散らばっている偵察に出した仲魔に話しかけるとそれぞれ見つけたアイテムをくれるのが宝箱の要素を兼ねていたり、

探索中の仲間からの会話も口調ごとにテキストが数パターン用意されててより愛着が湧くようにできていたと思います。

悪魔会話が形だけでほぼ形骸化してしまったのは味気ないけれど、その分すでにパーティーに加入している仲魔の扱いに関しては進歩している部分も確かにある。フロストファイブ達やターボばあちゃん、アザゼルやメギドラオンピクシーなど前作をプレイしていればニヤリとする悪魔を可能な限り採用しようとしている部分はソウルハッカーズの系譜を感じさせます。


メインキャラ同士の掛け合いの多さ

今作のパーティーメンバーは互いに敵対関係であるサマナー2人に加えて、一人はフリーランスのサマナー、そして上記のリンゴという全員がそれぞれ異なる立場な人間同士が利害の一致で仲間になるという割り切った関係性でゲームは進行していきます。


なので最初はギスギスした空気が多いのですが、ストーリー進行や特定のイベント後、特定のアイテム入手時などさまざまなタイミングで追加されるパーソナルイベント。ここでリンゴと仲間達の掛け合いが多く見られます。

リンゴがサイゾーの趣味であるレトロでアンティークな雑貨に「新しい物のほうが便利なのに何でわざわざ古い物を使うの?」と素朴な疑問をぶつけたり、ミレディの恋愛事情に興味津々だったり生真面目なアロウといまいち嚙み合わないやりとりを繰り返す内に仲間たちの人となりがだんだん見えてくる。結果、プレイヤーも自然とメインキャラに愛着が湧くようにできている。

仲間達同士はもちろん、プレイヤーすらも自分のペースに持ち込みキャラクターとしての掘り下げに貢献できるリンゴ。繰り返し言いますが本当に魅力的な主人公やってると思います。まあそのギラッギラのジャケットのセンスはどうかと思うけど!!


他にも戦闘中もスキル選択ごとに各キャラから声かけや掛け合いがあったりとにぎやかしに関しては十分なクオリティがあったと思う。相手に効かない属性のスキルを撃とうとすると総出で文句を言われたり、瀕死の仲間を回復するとすごい勢いで感謝されたりと膨大なボイスパターンがあって非常に良い。戦闘中会話できるドラクエ7を思い出す。




終わりに

サイバーでポップな雰囲気、キャラ同士の掛け合いに重きを置いた作りは非常にとっつきやすく、全体的にアトラスゲー初心者に間口を広げたような作りが目立つ作品だったと思います。移動速度の遅さや戦闘演出の長さはアプデでほぼ改善されてるし。

一歩間違えれば全滅のリスクが伴うプレスターンバトルも廃止し、初心者の忘れがちな悪魔会話システムも簡略化した影響で良くも悪くもちょっとダンジョンの長い普通のRPGになっている印象。


綾鷹もメガテンシリーズはたくさんプレイしてきた古参にあたる立場ではあると思うけど、ソウルハッカーズ2はこれはこれでアリだと思いました。前作からの雰囲気の変わり様に戸惑う部分は確かにありましたが、電子生命体を前面に出したサイバーなRPGとして、よりスケールを大きくした続編を見たい気持ちも多分にある。



ソウルハッカーズの今後はどうなるか、全てはAion…いや、ATLASのみぞ知る…!

次回作でも会えるといいね!

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