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私は怪獣を飼っている

私の中には怪獣がいます。
そいつは暴れ出すと止まらなくなります。
私は、毎日そいつの暴走を止めようと必死です。ですが、努力は虚しく、そいつの暴走が止められず大切にしている私の大事な人たちを傷つけてしまいます。

そいつが暴れだした例を1つお話します。
取引先の方とお話をしていた時、相手が最初にはなかった注文の条件を言い始めました。
まるでそのような話が最初からあったかのように。
私は混乱しました。まあ、後から行ってくるんじゃねえよと怒りが湧き上がりました。
でも、落としどころは合っているはずなので、その方向に向けて走りました。そんな中、私の中の怪獣が目覚めました。お客様に反論してしまったのです。お客様はお怒りになり、私は出禁になりかけました。
どうしても感情を抑えることができないのです。大人なら落ち着いて、最善の解決策を考え、反論することなく、お客様とお話をして上手く自分が行きたかった落とし所に落とすことができたでしょう。

私は、26歳ですが、感情の起伏の激しさは小学校1年生と同じレベルだと思っています。
悲しいときや辛いときは涙がすぐに出てしまいます。面白いときは思いっきり笑います。楽しい時は喜びの笑みが口元から溢れます。
すぐ感情的になってしまいます。

社会人の世界は自分の心赴くままに物事を発言したり、感情を表に出したり、自由に生きることができません。
上司や後輩、お客様の顔を伺いながら自分の感情を殺し、常に俯瞰して物事を見なければなりません。
私は自分のことしか見えてない人間なので、そのように視野を広げて、周りに意識しながら、怪獣が暴れ出さないかヒヤヒヤしながら、生きていくのが苦痛です。
怪獣を抑えるのに本当にエネルギーを使うので、家に帰ってベッドの上に1人になるとほっとします。
ここだと誰にも気を遣わないで自分のことだけを考えられることができるからです。
目をゆっくり閉じながら、その日傷ついてヒビか入った心を埋めようと深呼吸しながら眠りにつきます。

心の中の怪獣は、本当に厄介です。
先輩たちとの飲み会にもそいつが出てきて、私の日頃の行いに対し指摘されます。
「先輩たちの動きを見なければダメだ」
「そんなふうに言ったり、メールに書いたりしたら相手がどう思うか考えろ」
その度に反論したくなる怪獣が出てこようとするのですが、それを必死に抑えます。 

もっと大人にならねばと思います。
もっと広い視野で物事を見なければと思います。
もっと感情的にならずに生きねばと思います。

必死に怪獣を抑え込みます。
深呼吸します。
トイレに行って何度も何度も。

私の中の怪獣を飼い慣らすのはとても大変です。本当に困ったものだなと思います。

ですが、この怪獣とは永遠に向き合わねばいけないみたいです。

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