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毎月毎月、ああ、面倒臭い…

子宮という臓器が、月ごとに出血を繰り返す身体。
別に怪我なんてしなくったって血を見る。そしてそれを処理する。
それが、女性の身体で、日常だ。

女性と血は切っても切り離せない。東洋医学では女性にしか使わない「血の道」なんて言葉があるくらい、女は血まみれだ。
 約80ml。
女性が一回の月経で出血する平均の量だそうだ。
初潮がくるのが平均12歳ころ。閉経が平均50歳くらいだというから、女性が月経で出血する量は、単純に計算して
 80ml × 12ヶ月 × 38年間 = 36,480ml
36.5Lの量出血する事になる。一斗缶2本分くらいの量だ。

では出産時は、というとこれがまちまちのようで、100ml行かない人から3L近く(!)という人まで、ちょっと検索してみただけでもてんでバラバラ。
場合によっては輸血が必要になることもあるらしい。
自らの身体を肥やして命を育む準備をし、それがフイになれば血を流して入れ替え、やっと生まるという際には死と隣り合わせ。
命の神秘、なんて言うつもりはない。そんな綺麗事ではないと思っている。
女は血生臭く、命は血生臭いものなのだ。


話は少しずれるが、初潮の際に赤飯で祝う風習はなんなのだろう。
自分の身体から勝手に血液が流れ出ていくという初めての体験にショックを受けている女の子に追い打ちをかけるようなアレ。
私にとってはちょっとしたトラウマなのだが、皆さんどうなのだろうか。
微妙に気まずい空気が流れる食卓。小さくてまだ何もわかっていない弟が無邪気に「なんかあったの?」と聞いても答えない家族。
祝うならちゃんと祝え、そうじゃないならやってくれるなと思った記憶がある。
女であることの不自由さや、性に対する後ろめたさ。そういうものを思いっきり植え付けるようなイベントはもうやめたらどうだろうかと思う。
もう少しポジティブに、母親が女性であることの楽しみを教えるきっかけにしてあげたら良いのではないだろうか。例えば、サニタリーショーツ等を揃えるついでに、ちょっと大人っぽい、可愛い下着をプレゼントしてあげるとか…。


閑話休題。
女は血まみれである。特に大人の女は。
しかし、それを表に出してはならない。清らかで真っ白な、清潔な女を演じなければならない。
貞操を守ることを、「乙女の純潔を守る」と言ったりするがよく言ったものである。
関わりを持てば、女は赤く染まる。
口紅を塗り、チークをはたき、なんなら赤いパンプスまで履いて街に繰り出すようになる。赤は、女の色。そして、血の色だ。
それを是とするか非とするかは価値観次第だが、是非を問わず、女というものは生来、血生臭い生き物なのである。

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