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アントロポゾフィー医学

統合医療学講座の1年目が終了

先日、統合医療学講座の1年目が終了しました。

後期の講座内容は、
サイモントン療法
オーソモレキュラー
アロマテラピー
鍼灸
音楽療法
オステオパシー
食事療法
アントロポゾフィー

という前期に続きそれはもう、興味深い内容でした。

わたしの学んでいる統合医療講座とは、こちら↓

アントロポゾフィーの学びについて

つい先日、アントロポゾフィーのレポートを書き終えたので今回はアントロポゾフィーについて少し。
私はアントロポゾフィー医学という言葉は聞いたことがあったもののシュタイナーが確立したこと、ホリスティックな捉え方で人間を見ていくのだろうということくらいしか知識がなく、、。

今回の15回の講義を通して様々分野でアントロポゾフィーに関わる先生方から丁寧に教えていただきました。

山本百合子先生をはじめ、どの先生に教えていただいても感じたことは、アントロポゾフィーをこうだ、と決めつけて教えられることがなく、常に私たちに問いかける姿勢があったことでした。
そしてそれこそがアントロポゾフィー医学で大切にしていることのようでした。

百合子先生と

人体の4つの構成要素

アントロポゾフィー医学では、全ての疾患は体全体のバランスの崩れから起こると考えており、人体は肉体、生命体(エーテル体)、感覚・感情体(アストラル体)、自我の4つの異なる構成要素からなるとされています。

4つの構成要素のバランスは体のそれぞれの部位、臓器、年代、性別によって異なっており、適材適所で適切なバランスを保って働くことで精神的・肉体的な健康が保たれていると考えています。

機能的3分節

また人体の機能的な単位として、神経感覚系・リズム系・四肢代謝系の3つの機能に分け3分節と捉える概念もあります。

神経感覚系は頭部に代表され外界の刺激を知覚、情報伝達、中枢へ伝える思考の力であり情報を統合してまとまりをつくる働き。
 
四肢代謝系は人間の腹部・四肢に代表される働きで、外界から栄養を取り入れ消化分解、自分の身体へと構築する。四肢は自分の行きたいところへ足を運び自分の行動をその場で行う意思の働きを表している。
 
リズム系はその調整的な役割を行い胸部に位置する。胸部には循環を担う心臓と呼吸を行う肺があり、収縮と拡張、呼気と吸気のように活動と休息を規則的に繰り返すことでバランスをとる。

現在は情報社会となっており神経感覚系が優位になりすぎていることが多く、また物質的な情報に振り回され、自分に本当に必要なものを知る自我の機能が失われがちである、ということでアントロポゾフィー的現代への捉え方もとても納得しました。

これらの考え方は今までの講座でも重ねて教えていただいたまさに人間は肉体のみでない、全体性でみることにつながっていました。

アントロポゾフィー医学の治療

アントロポゾフィー医学の治療は、自然科学的な基礎に基づき、現代医学の有用な知識、技術や薬品すべてを用いるだけではなく、精神科学に根ざした人間像から導かれた独特の治療方法によって補います。

その4つの構成要素や3分節などの捉え方により、植物や鉱物からなるホメオパシーや、看護によるアインライブングのマッサージ、湿布療法、そして芸術療法、音楽療法、オイリュトミー療法を組み合わせていくことになります。

芸術的治療方法の目的は、患者本人が治療者の指導のもとで自己治癒のプロセスを呼び起こし、この自己能動的で創造的な行為を通して健康になることです。

今までの講座の中でエドガーケイシー療法や波動医学、サイモントン療法、オーソモレキュラーなどなど様々な療法を学びましたが、それらともまた違うアプローチが数多いです。

個人的には、アントロポゾフィーは直接的ではなく、とても間接的に柔らかくクライエントへアプローチしていく印象を受けました。
 
アントロポゾフィーへ惹かれる先生方やそのアプローチを求めてやってくるクライエントもアントロポゾフィーにたどり着くということですでに大きな共通認識・感覚があるのかもしれないと感じました。
 
そしてそれは、どの療法においても言えることでこの人生を歩む中で私もアントロポゾフィー医学にこうに触れるタイミングがあったということに意味を感じます。


また、4つの構成要素機能的3分節に加え、バイオグラフィーで人生の流れを見ること、そして4つの臓器という基本概念があると知り、
アントロポゾフィー医学の人間の見方を一層複雑にそして深くしていると感じました。

こちらの本より引用多数

アントロポゾフィー医学における死の捉え方

また私は緩和ケアに関わっていることからアントロポゾフィー医学における死の捉え方も興味深かったです。

「苦痛とはアストラル体が病的に肉体に入り込んでいる状態であり、患者の意識は通常の覚醒時よりさらに高められているが、これは患者が準備なく境界を超えて死の世界へ入っていくことを防ぐ側面もある。
 
苦痛の持つ使命も理解しつつ対処することが必要。全体倦怠感、傾眠、せん妄は4つの構成要素における死への準備の過程である。
 
倦怠感は体がバラバラになるようななんとも言えない居心地の悪さ、これは肉体とエーテル対の結びつきが健康な時ほど強固ではなくなり少し離れているために起こる。
 
傾眠で夢を見ているような状態は、肉体・エーテル体にアストラル体が少し結びついている状態
 
せん妄は自我が 肉体・エーテル体・アストラル体としっかり結びついていないために起こる。」

これらを知り、終末期の患者さんの状態を一層客観的に見られるようになり、改めて死は怖いものだけではなく体験であるということも感じるようになりました。
 
アントロポゾフィーでは人間は輪廻転生を繰り返していると考えられており自らのやり遂げることやこの時代に必要とされていることをなすために自由意志で生まれくる国を選び両親を選んできているととのこと。
 
学習し、整理がつくまで、目標を達成するまで、
何回でも生まれ変わってくる。
 
すべての患者さんがここまで気づくのかはわかりませんが、
私も統合医療を学ぶ看護師として、この視点とこの深さでクライエントと向かい合って行こうと気持ちを改めました。

人生を、「私」が積み重ねている経験、豊かな運命体験と捉えていて自分自身と世界の本質とを求めて自らの道を自由にあゆみ、失敗から学ぶことが可能となる。

これもまさにで私が望んで生きている今世を、
病気も含めて体験として生きる。

病気や死に対する不安や恐怖でいっぱいになる患者さんに接することが多いですが、今それなりに元気に生きている私たちへも必要なメッセージであると感じています。


最後にわたしを含めた医療者さんへ💓

病気もまさに体験で、何らかのバランスが崩れた時に起きるし運命づけられた病気もある。

病気に対峙し肉体とエーテル体と心魂と精神が共同して働くことは精神・心魂の、肉体・生命体への関わり方を大きく変えるだけではなく生き方そのものを変える可能性がある。

何をなすために生まれてきたのか、消して平坦ではないその道を見出し自らの足で歩き出すための大きなきっかけになる可能性を秘めている。

たとえ今生での生命は終わる運命にあったとしても患者が残された時間を自らの命に向き合い自らのやり残したことを見つける手助けをし、
過去に受けた辛い体験を癒すような別の体験(外用療法)などを行い共に祈り寄り添うことができる。

いのちに寄り添う私たちにできることは
あるってこと、ですね。



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