見出し画像

【もへの部屋 vol.2】失って気づく大切なものを、失う前に「親孝行で後悔する人がいない世界を実現する」:株式会社Piety 加治木基洋さん【前編】

もへもへぱんだが興味を持った人物にインタビューをさせていただく「もへの部屋」。
第二回は、学生起業家の加治木基洋さん。「親孝行で後悔する人がいない世界を実現する」というビジョンのもと、子から親に向けたビデオレターギフト作成サービス「KAHOU」を2023年4月にリリース。サービスの大幅リニューアルを控えた今、創業前後のストーリーをお聞きしました。

2001年、広島県広島市生まれ。2020年に大学入学後、2021年3月、「新しい風を吹かせる」をコンセプトに学生団体Newを設立。起業家志望の学生、学生起業家と経営者をマッチングするイベントを複数開催。日本Microsoft社を巻き込んだキャリアイベントを同社史上初開催。
2021年7月、シニア業界のスタートアップである株式会社MIHARUに第一号インターンとして参画。2022年、友人が親孝行できずに後悔する姿を見て、一般的な親孝行の在り方に課題を感じ起業を決意。同年9月に株式会社Pietyを創業し、2023年4月に親孝行のビデオレターギフト作成サービス「KAHOU」をリリース。

母と祖母を幸せにしたい。「僕は大物になる」と信じて育った少年・加治木基洋が、学生起業家として親孝行のサービスを立ち上げるまでーーJOBS CAMP卒業生インタビュー #9

マインドフルネスとしてのPodcast

——突然ですが、ご趣味を教えてください

はい。最近、楽しいのは、Podcastです。
音声領域のビジネスをしている学生起業家の友人と一緒に日々の出来事をゆるく発信しています。
音声配信の良いところは2つあります。
まず、アウトプットの質が高まるところ。学んだことを五感を使ってアウトプットすることでインプットの効率も向上すると思っています。
次に、メンタルマネジメントになるところ。よく、経営者は孤独、相談できる人がいないと言いますが、学生起業家の仲間と話すだけでもストレス解消になりますし、心が整います。音声配信中に新しいアイデアが浮かぶことも。音声配信にはマインドフルネスのような効果を感じています。

また、中学〜高校は、バスケと勉強しかしていませんでした。
大学入学のため上京しましたが、コロナが来て授業もなく暇だったため、幅広いジャンルの本と映画を観て世界を広げていました。

——余暇時間の過ごし方も充実していますね

本や映画で世界を広げた後、イベントや交流会での出会いを通して起業に興味を持った加治木さん。その後、動画編集事業、シェアハウス事業、キャリアイベント運営などに携わった後、あるスタートアップのインターンシップに参加します。 

行動量に滲み出る覚悟

——インターンシップで最も楽しかった思い出は?

ポスティングです。大学の教授にお願いしてインターン先をご紹介いただきました。シニア世代を対象としたビジネスを行っている株式会社AgeWellJapan(旧 MIHARU)という企業でした。

当時は創業から1年程しか経っておらず、インターン第一号として参画し、とにかく何でもやりました。朝夕と集合住宅に出向いてひたすらチラシをポストに入れ続けたことが、とても記憶に残っています。
事業がきれいに立ち上がることなどないと思っていたので、これぞスタートアップという気がして楽しかったです。一緒に働かせていただいた代表含め社内のメンバーには大変良くしていただいて一生の思い出になりました。

——街頭インタビューもしたとお聞きしましたが?

街頭インタビューは、事業を開発する際に行いました。巣鴨の商店街の通りで声を掛けて、300名以上の方へ家族に対する後悔の要因についてのアンケートを行いました。
加えて、インターネットでも1000名のアンケートを実施しました。

その際、家族関係は人それぞれではあるのですが、人が家族に対して後悔の念を抱く理由は、主に3つあることがわかりました。

①感情 — インタラクティブなコミュニケーション (例) 感情の共有 「ありがとう」「ごめんなさい」

②情報 — 本人しか知り得ないこと  (例) パーソナルな経験や価値観の共有、存在の肯定 「産んでよかった」「許して欲しかった」

③思い出 — 心の拠り所、生きた証  (例) コンテンツの制作 「写真」「動画」

そして、そこには、コミュニケーションの格差が根底に共通して存在していることがわかりました。

——Steve Jobsの言葉にもありますよね。「今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか?」と。

——私、仕事でマレーシアに住んでいる時、毎週日曜日は必ず日本に住む祖母に電話を掛けていました。理由は、「今日、祖母が亡くなるとしたら何をしたら自分は後悔しないか?」と自問し続けていたからです。帰国して早4年が経ち、祖母はまだ健在ですが、あの頃の経験は今も私を支えてくれていますし、祖母もマレーシアの話をするたびに目を細めながら日曜日の電話の思い出話をしてくれます。

——そこで今思ったのは、貴社のビジョンである「親孝行で後悔する人がいない世界を実現する」という「未来の自分が後悔しないように今、大切な家族のためにXXXというアクションを実行する」ということは、現在〜未来という永遠なる時間軸において自分も家族も幸せにするアクションなのではないかということです。だからこそ貴社のサービス名が「KAHOU(家宝)」なのではないかということです。素晴らしいお名前で感銘を受けました。ありがとうございます。すみません、喋りすぎました。

いえ、こちらこそありがとうございます。
血のつながりに関わらず家族は大切な存在ですし、さらに、自分自身の個性や人となりを形成する特別な関係だと考えています。もちろん、そこにはペットも入ります。

人生を賭けて親孝行で後悔する人がいない世界を実現したいです。

——こちらこそありがとうございます!これまでのお話から窺える行動量の多さからも覚悟を感じました。

ビデオレターギフト作成サービス「KAHOU」

——現在の事業について教えてください

「KAHOU」は、大切なご家族への想いを形にしてプレゼントするビデオレターギフトです。

「親孝行で後悔する人をなくしたい」という想いから生まれました。
コロナ禍で母親を突如亡くした友人の「親孝行できなかった」と泣き崩れる姿をみたことが創業のきっかけです。

大切な人との別れは、いつ・どこで訪れるのか、誰にもわかりません。
失って気づく大切なものを、失う前に。
今後もKAHOUを通じて、大切な家族に感謝の気持ちを伝えるきっかけを増やしていけたらと思います。

——現在、サービスの大幅リニューアルを控えているとお聞きしましたが

はい。親孝行の親子の部分を祖父母と孫に変えてサービス内容をリニューアル中です。
夏頃までには皆様にお知らせできる予定です。楽しみにしていてください。

——はい!心待ちにしております!

さいごに

加治木さんは、Antlerのグループワークでご一緒させていただいた時に話しやすかったことやご自身の事業に対する情熱を感じたこと、朝早くからオフィスに来てお仕事をしていらしたことなど覇気を感じた方でした。そして何より、「親孝行で後悔する人がいない世界を実現する」というビジョンが持つ社会的意義のポテンシャルの大きさを感じたため、今回のインタビューをオファーさせていただきました。

大切な人との別れは、いつ・どこで訪れるのか、誰にもわかりません。失って気づく大切なものを、失う前に。自分と大切な人との限りのある人生の交わりを、笑顔で終えられるために。

親孝行ビデオレターギフト「KAHOU(家宝)」 私たちについて

今、こうして生きていられることが奇跡だと思い、感謝しました。ここまでお目通しくださった皆様にも感謝です。恩返しは、私の人生における重要なテーマの一つです。
今回は、貴重なお話をお聞かせいただき誠にありがとうございます。

加治木さんの関連情報

Momentum | Podcast 

加治木 基洋|Piety CEO (@KajikiMotohiro) on X

親孝行ビデオレターギフト「KAHOU(家宝)」の詳細はこちら

加治木さんのロングインタビューはこちら


この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?