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全部夏のせい!ヴァカンスから人生を学ぶ。おすすめフランスヴァカンス映画。

Salut ! Ayakoさん。まだまだ残暑厳しいけど、もう来週は9月。
今年はヴァカンスに行けなくて、夏の思い出ゼロだけど
こうしてnoteをはじめたり、おうちで映画を見たり
いつもと違う"特別の夏"を受け入れているよ。

ということで、今日は、もう勝手にわたしの好きなフランスのヴァカンス映画を
(内容というよりもフランス人にとってのヴァカンス観)を紹介します。

夏と言えば、ロメール!
変化球もなく、やっぱり、エリック・ロメールは外せない。
わたしがはじめて見たヴァカンスな映画は、たぶん、『夏物語』。
まず、その時は、そもそもヴァカンスの定義を知らなかったから
なぜ、毎日のように海に行ったり、同じ行動パターンなのかが理解できなかった。
旅行先では、せわしく動くものだと思っていたので。
それに、主人公のメルヴィル・プポーのフレッシュさに
こんなにかっこいい人がいるのかと衝撃だった。


『緑の光線』

ヴァカンス前やヴァカンス終わり、ちょうど今の時期に見たい作品。
緑の光線とはジュール・ヴェルヌの小説に由来するもので、
日没の際、一瞬見えると言われるグリーンフラッシュのこと。
緑の光線を見た者は、他人の心と自分の心を知ることができるようになるという言い伝えがあり、主人公は愛する人と一緒にその光を見るのを夢見ている。

ヴァカンス映画は、海!太陽!アムール!サイコー!ハメはずしちゃえー!みたいなイメージをもっていたけど、この主人公は孤独。一緒にヴァカンスに行こうと思っていた女ともだちにキャンセルされてしまい他の場所にヴァカンスには出たけれど、ずっとモヤモヤ。機嫌も悪い。
それまで、ヴァカンス=羨ましいと思っていたけど、
必ずしも楽しいわけではないし、独り身には長いし辛い。
「今年のヴァカンスは、誰とどこで過ごすのか」が大事で、そのために一年がんばる。だから人知れず焦ったり見え張ったりする人も実はいるんだろうな。
(もうそんな時代ではないけど、日本でもクリスマス前に急に彼氏彼女を強引に作るみたいな感じ?!)

『女っ気なし』
そんなロメールエッセンスを引き継ぐ後継者と言われるのがギヨーム・ブラック。
彼の中編映画『女っ気なし』もヴァカンスの話。
ノルマンディ地方の海辺の街に住む孤独な独身男性シルヴァンが、
ヴァカンスでパリから訪れた母娘と出会い、ともに過ごす日々を描いたもの。

このシルヴァンは、シャイで、少しダメな「陰キャ」なんだけど、ユーモアあって、憎めない。今の言葉でいうと「ワンチャンあるかも、いやないな」なんて感じで、だんだん楽しいヴァカンスも終わりが近づいてきて・・・。
このシルヴァン役を演じるヴァンサン・マケーニュがはまり役で愛おしい。
ヴァカンスに行くだけではなくて、ヴァカンス客を迎え入れる側の気持ち。誰にとってもヴァカンスの終わりは切なさが増す。

『スカイラブ』
ジュリー・デルピーが監督・脚本・出演を務めた『スカイラブ』は
ブルターニュ地方にいる祖母の誕生日に集まった親戚一同による夏の日を
描いもの。時は、1979年、その時の空気感やファッションもかわいいんだけど、
とにかく、大家族は、しゃべりっぱなし。
政治、経済、下ネタ、ゴシップなんでも同時にみんなで話すし、大人も子供も容赦ない。さらに、海水浴にも行くし、ときめきの初恋、ディスコ・パーティ・・・。
とにかく夏は、忙しい。学校では教えてくれないことが夏には凝縮されている。
夏は来年も来るけど、今年の夏は一度きり。そんなことを11歳の主人公が教えてくれたので、大人になっても毎年夏を思いっきり楽しむようにしないと。

『サマードレス』
フランソワ・オゾンの短編『サマードレス』も忘れられない魔法のような夏映画。
Sheilaの『Bang Bang』に合わせて踊るシーンはずっと記憶に残る。
全てが夏のせいにできる。夏ってずるいなぁ。一瞬の出来事も一生の宝になる。
夏は、色も柄も派手なサマードレスのおかげで無敵になれるというか、夏を味方にできる気がするから大好き。


今年は、サマードレスの出番がなかったので今、焦って毎日いろいろと着ています!足元をサンダルではなくシューズにすると、シティでも着こなせるので
今年購入したお気に入りをオンして楽しんでるよ。

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来年はフランスでいっぱいサマードレスを着たいな。またねー。bon week-end! 



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