期待は体験の感度を下げてしまう?/エッセイ
少し前から、ステンレス製の電気ケトルを買おうとネットをうろうろしている。今使っているティファールの電気ケトルは、プラスチック製で、関西のこの部屋に引っ越してきた時に買ったもの。十年ほど毎日お世話になっている。お湯が沸くのは早いし、使い勝手もいい。調子が悪いということもない。だけれど、少し前からなんとはなしにそろそろ買い替え時かなって気がしていた。そんな折、英語の勉強にで読んだ記事の中にマイクロプラスチックについてのものがあたった。
意訳すると、タイトルは「ペットボトルの水には24,000のプラスチック粒子が混ざっていると明らかになった」。内容は「最新の医療機器を用いて解析したところ、一本のペットボトルの中には二十四万のプラスチック粒子が含まれていることが判明した。プラスチック粒子は肺や血液中にも確認されており、これまで考えられていたよりもずっと量が多いことが明らかになった。しかし今のところ健康への影響については科学的な証拠がなく、はっきりしていない。」みたいな内容です。
つまり、健康への影響は科学的には解明されていないけど、従来考えられていたよりも多くのプラスチック容器の粒子が食品に溶け出して体内に摂取されている事実はある、ということ。
海に流れ出たプラスチック粒子が海洋生物の生態系に影響を与えるというのはよく知られた話ですが、まぁこれだけプラスチックに囲まれた生活をしているので人間の体内にも着々と蓄積されていても何の不思議もありません。プラスチックって熱ですぐに変形するし匂いもするでしょう。この頃ちょうどそれをよく思っていたところでした。寒くなってから時々湯たんぽを使うのですが、プラスチック製(ポリエチレン)の湯たんぽに熱湯を注ぐといつもプラスチックの焼けた匂いがします。目に見えた変形などはありませが、匂いがするってことは多少なり変質してるんだろうなって思っていたところだったのです。そしてその湯たんぽに入れるお湯をケトルで沸かしている。ケトルには湯たんぽみたいに匂いを感じたことはないけれど、、、これもプラスチックだし、10年も使って劣化しているだろうなと思っていて。味もステンレスの方が美味しいとかいう声もあるし、まぁ買い替え時だろうと。
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