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がん相談支援センターに電話したら、何もかも解決に向かった話

乳がんと診断された後、このままこの病院で治療していいんだろうか、仕事はどうしたらいいんだろうか、これから私はどうなるんだろうか、漠然と色んなことが不安でわからず、パニックで泣きたい気持ちになることもあるかもしれません。
漠然とした状態のまま何となく相談しても何もかもが解決に向かう無料の電話番号があるので、今困っている人は是非活用してほしいと思います。


最初は加入しているがん保険のサポートダイヤルにかけた

治療スケジュールがどんどん進んでいく中で、うすうすと転院のことを考え始めた私は、転院するならどこの病院か調べることにしました。
ところが知識が一切ないので、何を基準に転院先の病院を決めたらいいのかよくわからないなということを漠然と不安に思っていました。
私は運良くがん保険に加入していましたので、保険会社のがんサポートダイヤルに電話をかけました。この選択は、大正解でした!

「がん診療連携拠点病院」を初めて知る

サポートダイヤルで今通っている大学病院名を伝えると、「がん診療連携拠点病院ではないようですね」と言われ、初めてがん診療にはそういった中核施設が存在していることを知りました。
がん診療連携拠点病院でなければレベルが低い医療だということではなく、それ以外の地域の病院で全国でも高い手術実績のある病院も存在しているのですが、私の通っている病院は手術実績も低く、最低限という感じのようでした。
「がん診療連携拠点には、がん相談支援センターが設置されています。気になる病院のがん相談支援センターにまずご相談されてみてもいいかもしれません。」
このベストアドバイスのおかげで、私は初期の混乱状態をがん相談支援センターの相談員さんと一緒に脱することができました。
下記から全国のがん診療連携拠点病院とがん相談支援センターを探すことができます。


相談員さんとの相性がある。一回かけてダメでも諦めないで

がん診療連携拠点の中で一番通いやすい立地にある病院と、経済誌などに書かれているランキング、体験談やクチコミを一通り調べて気になっていた病院など、2〜3件のがん相談支援センターに電話をしました。
どの相談員さんもとても親身になって電話を受けてくれますが、やはり人間同士なので相性が存在していると思います。
私の場合、子供がまだ2歳なので入院の際の不安や面会が出来るかどうか、仕事を続けられるのかどうか、いま治療が進んでしまっている状態だけど転院するにはどうしたらいいかなどを相談しました。
最初に電話をかけた相談員さんは、子供の面会はできないとか、転院する旨を主治医に伝えてから受診してくださいなどと言われて、まだ転院するかどうかまで決断できていないのに…と悩んだり、なかなか解決には向かいませんでした。
ですが、最後にかけた相談員さんとの相性が抜群で、私はこれからの行動指針を決められただけでなく、心まで救われることになりました。

がん支援センターでどんなことを相談したか

・病院選び
全国の手術数実績や設備についての情報を把握しており、現在かかっている病院と、いま相談している病院の良いところ悪いところを教えてくれました。
・よくある治療の流れと、仕事や生活と治療の両立
他、乳がん患者さんの治療のよくある流れを教えてくれて、放射線治療、抗がん剤治療、その際に大変なこと、生活や仕事の状況を確認しながら、どんな病院だったら通いやすいかなどの相談も受けてくれました。
・育児と治療の両立について
子供については、入院時の面会は叶わないが、チャイルドケアの相談員が別にいて、無料でカウンセリングが受けられるということで予約の手配を進めてくれました。
私は上記のような相談でしたが、他にも「治療とお金の心配事」「傷病手当金や高額療養費の相談」「妊孕性温存について」「がん治療と就職について」「メンタルケア」など、幅広くなんでも相談できるようです。

転院の相談では神対応をしてもらえた

転院したいが治療が進んでしまっていて困っていることも相談に乗ってくれました。治療を遅らせたくないという不安も汲んでくれて、「今の病院でそのまま手術の予約を取って、その間にセカンドオピニオンにいらっしゃったらいかがですか。もし手術をキャンセルしても誰かが早く手術できるようになるだけで誰の迷惑にもなりませんから!」と背中を押しながらアドバイスしてくれました。
少し考えます、と電話を切って、決意してからセカンドオピニオンの予約をするために改めて電話しました。私は匿名で電話していたのにも関わらず、相談員さんがセカンドオピニオンの予約枠を押さえてくれていたおかげで、最短日程でスムーズに転院することができたのです。

本の情報は孤独で不安。会話で情報を得るメンタル的なメリット。

パニック状態で不安な事、知るべき事を一旦整理しながら相談するというのは意外と難しいので、支離滅裂に相談しがちです。相談員さんはこういった状況をよく理解していて、意図を拾いながら傾聴しながら親身になって相談を受けてくれます。
告知後に不安な気持ちで一人で診療ガイドラインを読んだり、体験談を読んだりしている間は、途中で吐き気が止まらなくなったり泣きたくなったり、結構つらいものでした。
同じような情報を、傾聴スキルの高い相談員さんと話しながら、聞いてもらいながら、会話で励ましてもらいながら得られるので、本当に助けになりました。

とにかくどうしたらいいのかわからない、という告知直後の患者さんには特にオススメのサービスです。是非活用してみてください。

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