秋の新作祭りにスト客、心はうっきうき!

10月結のSNAは熱かった、いや、どこの劇場も熱いは代わりはなかったが出演されている踊り子さんのほとんどが「新作」を引っ提げて登場していた。
だから、さすがに劇場に乗られている時にはレポは書けなかったのだ。
やっと書ける、嬉しい。
SNAでは、ちょうど行った日が熊野あゆさん(あゆくまさん)の3周年お祝いの日でした。わーい!ちょうど縁起の良い日に見に行けて有り難かったです!
しかも早めにいばらきさんと並んだおかげで待ち時間は寒かったけど、その後に食べたみた葉のラーメンが心身沁みたのと、とてもいいお席に座れて幸せでしたわ、ほくほくほく。


1:香山蘭さん

「花魁」(新作)
蘭さんの和物はいくつか弱輩ながら、劇場でも拝見していたのですが今回は手鏡や扇子、そして簪など小物が数多く使われた”情念”を伝えるような一作でした。
前半は盆からはじまり、手鏡でじっと自分を見つめる花魁。どうやら誰かを待っているよう。花魁は客を選べず、来る客を迎え入れるというイメージがあるものの、どうやら彼女は少し違うようで。
「男が私を選ぶのではなく、私が抱かれる男を選ぶ」
という強い意思が見えて、だからこそ蘭さんのエアセの熱が一段と高かったというか、計算高くなく(りょんさんから借りた花魁の時みたいな)純粋な愛情が見えたようでした。
後半はどうやら男性は彼女の元から去っていってしまっても、愛情は変わらずでも追うでもなく、私は私らしく生きていく。という気持ちでポーズを力強く切っておられた気がします。
そして「サキュバス」
てっきり妖魔のほうかと思いきや、どうやら様子が違う...。背中には真っ白なアシンメトリーの白い羽、透けるような美しいお衣装。それはまるで天使みたい、とても綺麗な大好きなコンテンポラリーダンスを舞うと、ベットではそれはそれは何か初々しい”性の目覚め”みたいな格好や視線、光(SNAならでは)を見て、蘭さん=大人っぽいというイメージがあったのですが、とてもこの悪魔(天使)は純粋でピュアで綺麗だなーと見入っちゃいました。
私にとっては新境地でしたです。
ポラでは相変わらずほわほわで、来月の川崎での再会を誓い合いました。


2:桃瀬れなさん

今回、はじめましての踊り子さんでした。
とにかく心に刻まれたのは「ドラえのももん」
はじめの飼い猫「ひめちゃんのトリセツ」も可愛くて、とても良かったのですがすべて、ももんが持っていきました。それ位、面白くてころころとキャラも変わって、なによりその声がめっっっちゃアニメ声でビックリ。それにキャラクターになりきる力が強くインパクトを残していく踊り子さんだなと思いました。
ドラちゃん、のびちゃん、そして最後のJアン(ぼかしてます)
でも、やっぱり忘れられないのは盆のしずちゃんのバスタイム。幼い頃からやはり色っぽさの全てを持っていく彼女のベット、しかも「の◯太さんのエッチ!」の代名詞となるお風呂に入って、身体を洗って、するとももんが残した白いポケットから出てきたもので...という本当にきゃーと顔を指で覆って、それでも間からしっかり見たい感じの演目でした。えっちすぎる。。
エンタメーっ!って楽しめるような一作でした!

3:熊野あゆさん

念願のあゆくまさんとの邂逅です、マジで邂逅なんです。
祭音1stの6景「薄明の君」を書いた時、浅草で差し入れとしてお渡ししたので一度もお話もしたことなかったんですよね。横浜でお会いできるかと思っていたのですが、途中で一時休館となったので夢叶わず。そしてやっと、やっとです。
「Veil」(3周年作)
少し不思議で、可愛さと狂気がどこか入り混じって、と思ったら青空に飛ばされて、いつのまにかロンドンの少し怪しげな大人の秘密パーティに迷い込んだと、様々なあゆさんの世界が一気に楽しめる演目。あゆくまさんって、役を与えられるとか、キャラクターになりきるという特徴がすざましく特化した方だなと今回の踊りを見ていてますます思えました。
ポラの時も6景のお話も合わせて、今回の演目についても色々伺いました。一番、あゆくまさんが見せたい部分ははじめの仮面を被り踊る箇所。どこか謎めいていて仮面を取っても、笑顔と仮面、どちらが本当なのか...謎が謎を呼ぶ。そんな演目でした。
でも個人的にはM2の青空に溶けていきそうな爽やかなダンスが、ほんっとうに大好き。長い髪の毛を解いてまるで全てが一体になったかのような透明感。ベットの少しエッチな貴婦人スタイルも大好き、黒い髪飾りが淫靡ぃ。

この日は1回目フィナーレーの後にあゆくまさんの周年お祝いを皆んなで。あんなに一気にクラッカー鳴らしたの人生初めて!涙涙のあゆくまさんの言葉に、先輩としてしおりーぬさんの言葉にもらい泣きし、暖かな周年をお祝いできて幸せでした!これからもあゆっくまーワールドを楽しみにしてます!

4:大谷翔子さん

まず驚くべきはそのスタイルの良さ!びっくりしたー!
長い黒髪、長い手足、くっきりした目鼻立ち、そして落ち着きのある低めの大人っぽい声。緊張しつつもドレスに身を包み、お衣装直しも落ち着いてされていました。でもやはり緊張しますよね...とデビュー踊り子さんあるあるで思わず、両手を握りしめて応援スタイルでした。
ベットでも高く、綺麗に!を目指して足をあげておられたのかなぁと思いました。
布捌きも綺麗だった!
見ていると、ついまた次にカッコいい演目とか見たくなっちゃう踊り子さんでした。
いばらきさんと外で順番待ちをしていた時に真っ黒なカッコいいライダースーツですっと劇場に入られたので、そのイメージが強く残っていたのかもしれません。
デビュー、本当におめでとうございます!

5:浜野蘭さん

初見は、祭音2nd3景の将校さん。沼にますます引き摺り込んでいったのはこちらの方です、あれは衝撃でした。
ですが、今回は間違いなく特に私の周りの界隈では「ざわっ!!」とすること間違いなしの演目だったと思います。
「リベンジャーズ」と「呪術蘭戦」の2演目。私はかなり旬ジャンルは知ってはいるもののハマらないようにしているのですが(以前、旬ジャンルでグッズ地獄見た人)どんな作品かは知っていました。その位の知識ですがオタクは心の中で発狂してました。
Twitterでも少し語りましたが、原作ありきの作品だとどうしてもパロ化したときに、どの辺りまできちんと描くのかをどうしても見てしまって、”線引き”がどうしても難しいと思うのです。地雷もあるだろうし。
しかしひとつひとつの小道具や演出(大きな旗、美しい刺繍が入った特攻服、キャラを連想させる髪型、プロジェクションマッピング)、そして衣装にもこだわりがとてもあって、特にベットではifの世界がきちんと見えてキレ良い浜野さんのポーズと相まって、オタクは無事に昇天しました。作品への「リスペクト」が見える演目って、本当に何倍も良さが増幅しますね。


6:徳永しおりさん

我らがしおりーぬ様です。私、何度見ても大好きなラスボス。第一段階の和傘とステップが相変わらず最高。最後の音ハメは見ないと終われないほど大好き。
そして、偶数回でご披露された和演目が心に刺さってしばらく抜けず、劇場を出ても暫く涙目で家に帰りました。
手に届かない流れ星みたいな男性に恋をした、葵の上(源氏物語)
彼には決して手が届かないものの、ただ恋をするという気持ちを注ぎ続ける無償の愛「アガペー」を描いたような作品で、すっごく胸が熱くなりました。
秘す花6景での夕顔はまだ相手も気持ちを知りつつも、それでも愛しています。という気持ちがあったけど、こちらではもうこちらが恋をする、愛するのみって感じで。見返りは何も求めない。
スト演目で少女漫画みたいに胸キュンする日が来るとは思ってなかったので、軽く動揺。
それをりーぬさんにお伝えすると嬉しいと言われつつも、何か私が泣きそうで互いに泣きそうな展開に。恋をするとは自分も愛おしい気持ちになれることだし、大切なことだよなと思いつつ。
しおりさんは「感情」という繊細な表情を伝えられる踊り子さんのお一人だと思うのでとっても好きです。

いばらきさんはまだ見られるということだったので、私は先に劇場を後にして新宿駅に向かう時、携帯電話をつけて周りの音から遮断したイヤホンから先程のしおりーぬさんの和演目のベット曲をそっと聞く。
眩しいネオンの空を見上げてたら、何だか切なくなってとても視界が滲んで見えた。

そんな10月結、SNAでした。

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