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徳永しおり写真展 「Freja」レポ

2023年10月28日
高円寺 gallery33 southにて

高円寺駅周辺の喧騒から歩いて10分ほど。
小さいけどとても静かなギャラリーで、徳永しおりさん初の写真展が行われていました。
その名は「Freja」
今回の写真集のタイトルになった言葉です。
真っ白な壁に掛けられたのは、アンティーク調の額縁に入った写真たちと
ポスター型の大きな2作品でした。
インスタやツイッター(X)で掲載されていたお衣装での写真が並んでいます。
そして横には「夢のゆくえ」の衣装もそっと飾られて・・・。
そして今回の写真を撮られた村社彩さん、その奥にはサインに応じる
徳永しおりさんが。
私のとっては、5月ぶりのりーぬ様。髪の毛は伸びたけど、お元気そうで何より。
早々に写真集を購入してサインと、気に入ったお写真にサインを頂き(2点までサイン可)持ってきた個人的な差し入れをさせて頂きました。
飾られている写真は、衣装や場所は違えども、どの写真も優しく丸みを帯びたものばかり。
「写真は人の心を映し出すもの、村社さんはきっと気持ちに寄り添い
ローアングルな気持ちでシャッターを切ってくれたのかな」
と私は感じました。
特に夢のゆくえの衣装で撮られた横顔の写真はマニュアルで撮られていて
自然光の美しさと絶妙なぼかしがありながら、髪の毛ひとつひとつが光っていて
それはそれは、丁寧に撮影されていたことが伝わりました。
そしてもう一枚、私の心を奪ったのは中世っぽいお屋敷で黄昏ているもの。
一体何を考えているのか、憂いを帯びているのか、悲しんでいるのか
悩んでいるのか・・・村社さん曰く、正解を出さないからこそ受け取る側の
気持ちに委ねられるということでした。
モノづくりは、本当に心も身も削る作業。
生みの苦しみとは、実によく言ったものです。
私はその大切な一枚を近くで、遠くでじっくり眺め、気持ちを巡らせます。
すると、様々なキーワードから短い「物語」が生まれそうな気がしました。

一枚の正解のない写真から、浮かび上がる私なりの「額縁の中の彼女」の
物語。

出来上がればはじめは、作り手のお二人にお見せできればと思います。
見る人によって、きっと好みはあるはず。
写真とは不思議なもので、見る日、天気、温度、人のざわめき、感情によって
受け取る印象も変わる不思議なものです。
だから、できれば、その貴方の目で、写真展に足を運んで体感していただければと思います、写真も「生き物」なのです。
そして劇場ではゆっくり拝見しにくかった、引退作「夢のゆくえ」の衣装を
ゆっくり見つめることがなかなかできてなかったので、もうじっくりと
その細やかな美しさに、思わずため息が・・・。
触ってはいけないのですが、ドレスの細かさはもちろん、髪飾りに込められた想いも感じ取ると、胸が熱くなります。

ポートレートという新たな可能性を表現した、徳永しおりさん。
個人的には村社さんの作品で、再び色々な姿を写し出してほしいなあと願います。
また2人のコラボが見たいと、心から願います・・・!
まだ内に眠る”徳永しおり”という、センスを信じて。
広い海に船は漕ぎ出したばかり。りーぬ様は自分の個性をもっと信じてほしい。
優しい南から吹く追い風は、必ずあるから。

個人的にも伝えたいことも、希望もたくさん伝えられたので満足です。
また再び、お会いすることを約束して会場をあとにしました。
とても、居心地の良い素敵な場所、そして時間でした。

写真展は29日まで。
もし高円寺に行かれる方は、お散歩がてら足を運ばれてみられてはいかがでしょうか?


写真集「Freja」

写真集の感想は、とにかく村社さんが描き出すどこか非現実な世界と、徳永さんが醸し出すファンタジックなオーラががっちりマッチした素敵なお写真が沢山でした。
衣装もナチュラルなワンピース、セクシーな真っ赤なランジェリー、中世の姫を思わせるふわりとしたドレス、水の質感が艶やかなバスルームでの撮影、そして白いふわふわのウサちゃん。
美しく、優しく撮影された「夢のゆくえ」
様々な顔や表情を丁寧に刻み込んだ、表情やポーズで溢れていました。
ヌードはないけれど、脱がない色っぽさや可愛らしさ、茶目っ気、だけど手に触れられないような幻想的な姿、実はずっと見たかった徳永さんで溢れています。村社さんと徳永さんのコンビの作品がもっともっと見たい!と強く思わせてくれる一冊でした。誰が見ても美しく、心が掻き立てられる一冊です。
「Freja」
その意味は、北欧神話の女神。
たおやかで、これからも進化する姿を見守っていきたいです。
この写真集、本当に購入できて良かったです。

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