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秘密の戯言20

「陽の当たらない部屋の真ん中で。」

こんばんは。最です。あやなちゃんです。いかがお過ごしでしょうか?

※今日の内容は気分を害してしまうかもしれないのでご注意ください。

 少し前のことなのですが、母と電話をしている際に「そういえばあの時めっちゃ病んでたね。」と言われたのですが、何のこっちゃさっぱりわかりませんでした。

 母曰く、私が初めての一人暮らしをしていたときのことだそうです。引っ越しの日に私の部屋に行くともうあと数時間で引越し業者が来るというのに何の準備もせず、ただぼーっと部屋の真ん中に座っていたそうです。料理をしたままのフライパン、洗われていないお皿。荷造りも何もしていないのに全く焦る様子もなくただただ座っている私を見て「あ、これは駄目だ。」と思ったそうな。ところがこの辺りの記憶が全くない。それよりいい大人が一人暮らしもできないで結局母親に頼って実家に出戻った後のほうが情けなくて悔しくて病んでいた気がする。

 精神と貯金をすり減らしながら、それでも誰にも相談できないまま、ただただ迫る光熱費や家賃の支払い期日。頑張りたいのにすぐに体調を崩してしまって仕事に行けない。でもお金がないから病院にも行けない。督促の電話、溜まっていく赤色の封筒。確かに今思えばもうとっくの昔に限界を迎えていたのかもしれない。赤ワインと薬を一緒に飲んで病院に運ばれた日に診察代が払えなくて泣く泣く母に電話をして来てもらった。この頃の母と私はとんでもなく険悪で、一緒にいることができないから家を出ていったのに結局頼ってしまった。恥ずかしかった。友達にも恋人にもバイト先の社員にも誰にも話せないまま、誰にも気付かれないまま私の心は静かに壊れていった。

 話は冒頭に戻る。母にこの話をされたとき、私は心臓がばくばくした。手に汗をかいた。「えー、全然覚えてないや。そうだっけ?」と誤魔化して動揺を隠した。いつこの頃の私に戻るかわからない。今はなんとか健康に毎日過ごしているけれど日々と将来への不安は拭い切れない。未来を案じても何もならないのはわかっているけれど、あの部屋でひとり泣きながら過ごした8ヶ月がまた戻ってくるかもしれない。

 今日のnoteはここでおしまい。ここまで読んでくださったあなたには申し訳ないけどオチも何もない。

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■あやなちゃん
最という名で活動中の音楽家。
10.19神戸市出身。現在は東京在住。
主にギターか鍵盤を用いての弾き語り。
最近DTMも始めました。(詳しいプロフィールはこちら
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