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【セブ留学10日目】「1日8時間の授業がつらい」と言えなくなった理由

1日8時間の英語漬け生活も2週間目に突入。最初の1週間に比べると体が慣れてきたのか、当初ほど疲れなくなってきたのですが、もう一つ、あることを知ってしまってから「1日8時間のレッスンがツライ」とか言えなくなってしまいました。それは何か?というのが今回のお話。

フィリピン人の先生達はめちゃくちゃ働き者

QQ Englishの授業は、8時または9時から始まります。私は9時スタートなのでのんびりスタート。
しかし、午前中の授業で、いつも眠そうな……というか、ミントスティック(眠気覚まし)を鼻で嗅ぐのが完全にクセになっている先生がいました。(「眠そうですね」というのは心にしまって)「今日は、朝早起きしたんですか?」と聞いてみたところ「いつもと一緒だよ」と。「いつも何時に起きるんですか?」と聞いたら「3時半」との返事。

「えっ、3時半?」と聞き返したところ「5時までに出社しないといけないから」。えっ、そんなに早いの?!と驚いたあとでハッと思い出したのが、QQ ENGLISHはフィリピンの英語学校の中でも珍しく、オンライン英会話とオフラインの英語学校を両方やっている学校だということ。もしかして……。

「もしかして、私たちの授業が始まる前にオンラインの授業があるから?」と聞くと、「そう。日本人のビジネスマンは朝会社に行く前にレッスンを受けるからね。日本とフィリピンは1時間時差があるでしょう?彼らが6時からレッスンを受けるには、自分達は5時に来ないと間に合わないから」。この先生だけってことはないよな、と思って先生達にヒアリングしたところ、このような労働環境のようでした。

先生達の過酷な労働環境

・QQ Englishは24時間営業
・先生達は1000人以上在籍
・1週間に6日勤務(1日休み)。祝日は給料があがるが基本的には出勤
・シフトは朝・午後・深夜の3種類。
・勤務時間+休憩時間合わせて会社に10時間以上滞在
・朝シフトの先生はたいてい3時~4時頃起床。5時出社でオンライン+オフラインの授業を8時間(以上)こなし、15時以降に退社。
・午後シフトの先生は13~14時頃出社。同じく8時間(以上)オフライン+オンラインレッスンをこなし、深夜1~2時頃終わって退社
・深夜シフトの先生は会ったことがないが、タイムゾーンが違うエリア向けに(中東エリア?)オンラインレッスンをしているらしい
・通勤は片道1時間半~2時間かかる人が珍しくない。毎日往復3~4時間は割と普通
・それ以上かかる遠方の人は、親元を離れてセブシティの近くで暮らしている
・セブには公共交通機関が乗合バスくらいしかないため、ほとんどの先生たちは徒歩、あるいは乗合バス、バイクタクシー(バイクの後ろに二人乗りする)を駆使してやってくる。
・乗合バスはともかく、バイクタクシーは結構高い&値上がりも頻繁でつらい
・タクシーはもっと高いから使っている人はいない
・自分の車で通勤できたらいいなぁ……でもクルマなんてお金持ちしか持てないから夢のまた夢。宝くじが当たったら買いたい

最後の方は労働環境というか交通事情の話になってしまいましたが、まあこんな感じのようです。会社に10時間いて、通勤に3~4時間かかってたら、他になにもできないよね……。なお、この他に、新しい科目を教えられるようになるためのトレーニングや、テストが適宜あり、そちらの準備も大変らしいです。

若い先生達は給料を親に渡す

こんな状態なので、ほとんどの先生はしょっちゅう「眠い」または「お腹空いた」と言っています。といってもみんなとても元気だし(日本人の感覚からすると、かなりテンション高い先生が多い)、レッスンの手を抜くこともないのですが。

さらに、先生達の多くは大学を出たばかりで20代前半。グループレッスンを持っている先生達は30代のベテランらしく、彼女たちのお給料は悪くないようですが(海外旅行の話をよくしている)、主力である若手の先生達(マンツーマンレッスン&オンラインレッスンを担当)は本当に質素倹約。何人かの先生達は「給料の7割はそのまま親に渡している」と言っていました。フィリピン人は家庭を大事にする&歳取ったら働かない男性が多いので、こういう家庭が珍しくないそうです。偉すぎる……。

もう一つの悩みは「喉が痛い」

交通事情&長時間勤務に納得している先生達の間で多い不満は「空気が悪いのがつらい」「喉が痛い」。IT Parkは海から遠いので空気が悪いし、毎日長時間喉を張って話すので、週末になるといつも声が出なくなるという話を複数の先生から聞きました。しかも最近、中国人の子どものオンラインレッスンが激増していて、この子たちが言うことを聞かないのでさらに声を張らなくてはならない&怒ったりあやしたり大変で、ものすごくキツイのだそう。「子どもは好きなんだけど、疲れる……日本人の生徒は大人だからラク。シャイで話さない人が多いのはどうかと思うけど、私たちはラク」とのことでした。

私から見てもかなり過酷な労働環境なので、「ここはいい会社だけど、勤めても2~3年かなぁ」「ここで働いていたら日本に行けるかもしれないと思うと魅力的だけど、多分私は3年以上続けられない」「仕事は好きなんだけど、仕事以外なにもできないんだよね。休みの日はのんびりしてると終わっちゃう」という先生達の言葉に納得するしかない感じでした。

こんな話を聞いてしまったら、とてももう「1日8時間レッスンがあるのがツライ」とか言えなくなってしまって……。もっとがんばらないとなあ、でも1週目に比べると、英語力という点では明らかに伸び悩んでる気がする、と葛藤する2週目なのでありました。


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