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夫婦の”相性の悪さ”、どう乗り越えるか。トライ&エラーで見えてきたもの

もしも私がもう一度婚活するのなら、「何されても許せるほど惚れちゃった人」か「相性(性格的)がいい人」を探すと思う。
このどちらかを満たしていたら、ちょっとくらい何かが起きたって「離婚したい」とは思わないんじゃないかな。

どちらにも該当しない相手と結婚して7年目の私(と夫)は、知恵をしぼり、工夫を重ね、夫婦関係が良くなる努力をしているところ。ふだんはそれなりに仲がいいんですけれどね、ケンカになると激しい罵り合いに発展してしまうんです。


婚活アプリで出会い、別居婚5年を経て、家族3人の生活が始まった。

2017年の1月、私たち夫婦は婚活アプリで出会い、そこから8ヶ月で結婚しました。
出会いの日、待ち合わせ場所で私を待っている彼の姿を見た瞬間、「あ、(私の結婚相手)見つけた!」って思った。一目惚れという感じじゃないけれど、「この人だ」って直感が働いたのです。

しかしお付き合いが始まった当初から様々な点で噛み合わず、度々ケンカに。彼が怒るポイントが私にはさっぱりわからない。私が傷つくポイントが、彼にはいつも伝わらない。話せば解決するはずと、言葉を重ねれば重ねるほどに状況はもつれ、疲弊しました。
私たち、感性がかけ離れている…。相性が悪い。

「さて、この人とどうやって円満に別れようかな」と考えていた矢先、彼は職場の異動で中国への赴任が決定。
「中国行っちゃうんだ。やっぱりご縁がなかったね」と思ったのに、そこから嵐のような勢いで結婚への段取りは進み、「私たちケンカばっかりじゃん、合わないよ」と抵抗を試みるものの、彼が中国へ発つ5日前、ついに区役所へ婚姻届けを出してしまいます。
「本当にこれでいいのか?」という不安は最後まで拭えなかったけれど、一目見たときの「この人だ!」って直感を信じてみることに。

当初、一緒に中国で暮らす選択肢もあったけれど、別居婚を選びます。これは結果的に大正解だった。1〜2ヶ月に一度、わずか2週間ほど一緒に過ごすときでさえ、私たちはたいていケンカをしたから。
でもそこには「滞在期間の終わり」があったから、最後は泣きながら別れを惜しむ、というドラマティックさもあり、恋愛の続きのような感覚も多少は残っていたかもしれません。

最初の2年は夫の暮らす中国の蘇州と東京を頻繁に行き来していたけれど、コロナと私の妊娠が重なり、2020年からの約3年間は、年1回、夫が帰国する3〜4週間だけ会う生活に。私は近所に暮らす母に息子の育児を手伝ってもらいながら、別居婚を続けました。

そして2023年2月、ついに夫が中国での任期を終え、東京へ。
2歳になった息子と夫と3人での暮らしが始まるにあたり、「はじめは色々大変だと思うけど、焦らずいこう」と覚悟していたつもりだったけれど、想像以上でした。
以前のように一緒の時間に終わりはなく、生活は続いていく、もうドラマは生まれない。

小さな噛み合わなさが募り、夫にまつわるいろんなことがストレスに感じたし(これは夫も同じだったはず)、ちゃんと寝ても疲れがとれなくて、いろんなヒーリングやセルフケアを取り入れて自分を癒したけれど、あっという間に枯渇しました。

このままでは夫婦としても家族としてもマズい。
息子のため、ということだけではなく、なんとかして家族3人、仲良く暮らせないものだろうかとこの1年、時間もお金もエネルギーも注ぎ、試行錯誤してきました。

夫婦円満への努力①夫婦で”同じ学び”をする

「夫婦で同じ学びをすると、仲良くなるよ」とどこかで聞いたことがあって、私たちはこれを試しました。
お互いの学びをシェアしあうこと。具体的には、夫が毎朝聞いているVoicyのニシトアキコさんのチャンネルを、私も聞いてみること。そして私が学んでいるヒカリノウタのヒカリさんのYouTubeを一緒に見ること。

ニシトアキコさんもヒカリさんも哲学者。それぞれに「幸せとは何か?幸せに生きるには?」を説いています。人間関係、考え方、在り方、自然からの気づきなど…
「そういう視点があるのかぁ」という発見や、大事だけど忘れてしまいがちなことを、思いださせてもらえます。

私はニシトアキコさんのイベントに足を運んでみたり、夫と息子と3人でヒカリさんに会いに南伊豆へ足を運んだりした。それぞれいい時間で、いい経験、いい思い出に。

「愛は見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見ること」と、星の王子様の著者は言いました。夫婦で共通の学びをすることは、まさに、”同じ方向を見る”ひとつのツールになると思います。

ただ、難しい点を挙げるなら、「この学びしてるのに、そんなこと言う?」とか「これ学んでて、そのレベル?」っていう、相手が何を学んでいるか知っているからこそのイラ立ちが生まれてしまったこと。

人は学びによって人への態度も変わるけれど、それが家族に対して反映されるのは、実は一番最後なんじゃないか、というのが私の持論。
まずは挨拶程度の知り合い、次に仕事相手や仕事仲間、その次に友人、そうやって遠いところから対応を変えていき、それらに手応えを感じてはじめて、”家族”という一番身近な人にも、これまでとは違ったコミュニケーションができるようになる気がします。
家族にはどうしても甘えがあるから。「どういう自分でもOKでしょ、見逃してよ、ナチュラルでいさせてよ」って、潜在的に感じてるから。

今現在は、この共通の学びはいったんお休みしている。でもとても大事なことなので、タイミングがきたら、また復活させたいと思ってます。

夫婦円満への努力②夫婦カウンセリングで第三者に入ってもらう

大ゲンカして怒鳴り合いになり、「もう二人では話せない」と、初めて夫婦カウンセラーさんを挟んでの話し合いを試みた。幸い、とても誠実で信頼できるカウンセラーさん、Oさんとの出会いがあり、その方の誘導のもと、有意義な話し合いができました。

Oさんが中立な立場で、私たちの話し合いを交通整理してくれた。夫に「あやのさんは今そんなこと言ってませんでしたよ」と冷静に指摘してくれたり、「あやのさんが自分で直そうと思う点はどんなところですか?」と私に内省の機会をくれた。

実は息子を出産する前日に、夫とちょっとした行き違いがあって、私は夫に対して「許せなさ」を抱えていました。許したいけど許せない、夫とケンカになるとその日のことを思いだし、「やっぱりこの人ってひどい!無理」って結びつけてしまう要因にもなっていた。

Oさんのサポートのもと、私はこの件をあらためて夫に伝え、あの時いかに私が傷ついたかを説明し、はじめて謝罪の言葉をもらえました。
第三者のサポートがなければ叶わなかった展開で、夫から謝罪の言葉を受けてようやく、私は3年抱えた怒りと悲しみを水に流すことができたし、夫婦関係を良くするためにできることをできるかぎりしていこう、と気持ちを切り替えることができた。

そして、夫に対してなぜストレスを感じるのか、それは息子が生まれる前と後で私が夫に求めるものが変わってしまったからだ、ということも、Oさんとの対話で気づけたこと。

息子が生まれる前。私は夫に対して「守ってあげたい」という思いを持っていました。だけど守るべきもの(息子)ができ、私の母性的な部分は今、すべて息子へ向いている。だから、以前は「可愛いな」と思えていた夫の言動が、子供っぽかったり頼りなく感じるように変わっていたのです。

多くの夫婦のケースを見てきているカウンセラーさんとのセッションの中で、「夫が悪いのではない。夫は何も変わっていない、私が変わったのだ」と気づけたのは大きかった。

カウンセラーさんを頼ってよかった点は、まだあります。それ以降、夫とケンカになりそうになっても「Oさんに話をきいてもらおう」と考えるだけで、もう半分くらい、気持ちが落ち着くようになったこと。そしてやっぱり苦しいなぁというときは、予約をして1対1で話を聞いていただいている。

夫婦間の悩みについて、相談できる人を見つけられた、このことは大きな収穫。夫婦問題は気軽に友人に相談することじゃないと思ってる。だからきちんと対価をお支払いして、プロに頼るのが心地いいです。

夫婦円満への努力③統計学(数秘と星読み)でお互いの性格特性を知る

これは一番最近の試み。”数秘”と”星読み”という統計学(生年月日と出生地から割り出す占い)をもとに、私と夫の生まれ持った性質や性格を調べてもらった。「もっと早く知りたかった〜!」と声が出るほど、腑に落ちました。

まず、私の生まれ持った性質として
・物事を深刻に捉えがち
・被害者意識になりやすい

夫の生まれ持った性質として
・超楽観主義の自由人
・全く悪気がない、なさすぎて人を傷つける

これを聞いて納得!私たちのケンカはほぼ例外なく、このお互いの性質によるものだったから。

私は自分がいい意味でも悪い意味でも感情が豊かなほうだと思っていたけれど、”人と比べてどうなのか”は知る由がなかった。
私にとってはこの感情の持ち方は「普通のこと」で、だからこそ夫の何気ない一言に「ねぇ、なんでそんなことが言えるの?いわれたほうの気持ち、考えてる?」と悲しんだり怒ったりしてきました。

つまり、夫は悪気なく楽観的に放った一言に、深刻にとらえて被害者意識になりやすい私が「ひどい!」って傷ついて、夫はなぜ私が傷ついているのか生まれつき理解できないから、謝るどころか「なんでそんなことで傷つかれなきゃいけないんだ、こっちが心外だ」と刃をむく。

こうして私たちは、噛み合わなさを重ねてきたんだなぁ…やれやれって。
このカラクリを知れただけで、とてもラクになりました。

夫婦円満の努力④その他、細かな工夫

その他、細かな工夫として日常で心がけていること。

【1.日常の中で、少し意識的に手や肩に触れる】
体の距離は心の距離。気持ちが離れそうなときほど、ちょっと肩をさわってみたり手に触れてみたりする。

【2.相手の呼ばれたい呼び名で呼んでみる】
義理の母が夫のことを「Hちゃん」と呼んでいるので、私もなるべく真似して「Hちゃん」と呼ぶ。こう呼ぶとき、なんとなく嬉しそうに見える。

【3.貝になること(口をつぐむ)】
反射的に言葉にすると、ろくなことにならない。相手の言葉にムッとしたら、口をつぐむ。そしてあえて全然違うことを考える。「次はまつげ、どうやって伸ばそうかな〜」とか。(今、まつげ美容液でまつげ伸ばし中)

【4.心から思えなくても「ありがとう」を伝える】
「私のほうがやってる」なんて思ってしまう時は、ありがとうを言うことすらしたくない時もある。だけど、心から思えなくてもいい、口先だけでもいい、「ありがとう」はできる限りその場ですぐ伝える。言っているうちに、口角が上がって、本当にそう思えてくることもある。

【5.「夫のため」と頑張らない】
たとえば今年のバレンタイン。夫が喜ぶかなといろいろ用意したけど、反応が薄くがっかりし、 「せっかく準備したのに!」って腹が立った。
それだったら最初から、頑張らない。自分が無理しない範囲で、できることだけする。頑張っていいのは、「夫の笑顔を、私がどうしても見たいのよ〜」と、”自分”を主語にして考えられる時だけ。

怒涛の1年を超え。来年の今頃は、何を思うだろう


夫婦円満のためにいろんな試みをし、学習した1年を経て、また春がやってきた。
昨年の今頃より、今のほうがずっといい、ずっと平和。何一つムダにはなっていないはず。

これからも学びを活かし、来年の春にはまた「さらに仲良くなれたね」って思えるように。
意図を明確にし、日常生活を大事に紡いでいこう、心の中とnoteに記しておきます。


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