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東京タワーは最上階まで登るべし

東京タワーは2019年9月26日にリニューアルした。

なんとなく知っていたけれど、特に自分と関係ないニュースだと思ってたの。東京タワーといえば、味のある寂れたお土産街と蝋人形の館、控えめなフードコートのイメージで、中に登るよりも外から見るものだと思っていた。

それが、2月24日に不意に訪問する運びになった。


リニューアルした東京タワー

東京タワーには二つのフロアがある。
一つはメインデッキ(150m)で、もう一つはトップデッキ(250m)だ。

当然、料金も違う。メインデッキ(150m)のみだと1200円、メインデッキ(150m)とトップデッキ(250m)に入れてトップデッキツアーと呼ばれていて当日券は3000円。

結構、差がある。

公式サイトより。WEBだとちょっと割安。

わたしは、別にメインデッキだけでもいいかなぁって正直思ってた。高いところが好きなわけでもないし、150mでも十分高いじゃんって思って。

でも、誘ってくれた友達が是非に!!ということで、わたしたちはトップデッキツアーを購入した。

トップデッキに登るチケットは時間制で購入してから入場できるのは1時間先だったけれど、メインデッキに登って時間を潰すことにした。

メインデッキの風景

メインデッキは日本人も外国人も観光客がたくさんいてごった返していた。リニューアル前と比べてきれいになった感じはあったけれど、お土産屋さんやカフェがあるところなど、そこまで大きな変化はないように思った。

それでも、高さは想像以上でほーとかへーとか言いながら、楽しく時間を過ごした。

透ける床もメインデッキにある
カフェで食べたクリームソーダはカップを持ち帰れる

トップデッキのおもてなし

指定の時間になり、トップデッキに登る入り口に行くと、特別な挨拶の言葉を教えてくれた。(これは是非現地で教えてもらってね)

さらに、東京タワーの創業ヒストリーを知るような仕掛けもあり、1800円分余計に払うだけの理由を感じる工夫がいくつもあった。

メインデッキからトップデッキの途中で振る舞われるドリンクや、撮影タイムもそんな工夫のひとつだった。

振る舞いドリンクとチケット

そして、待望のトップデッキ。100mアップした250mの世界は全然違った。富士山もきれいに見えたし、内装もメタリックなこだわりを感じられた。

何より客層が全然違った。メインデッキに1200円で登れるところに1800円をわざわざ払ってトップデッキを堪能しにきたお客さんたちは余裕のある外国人観光客と裕福そうな日本人と気合の入ったカップルたちだった。

100m下のメインデッキは、もっとガチャガチャしていて、子供が走り回ったり、カフェも席取りに躍起になったり、混み合ったお土産売り場でぶつかり合ったり、全体的に忙しなかった。

どっちがいい悪いじゃないけれど、3000円払って東京タワーを楽しむのはこういう層なんだなとマーケティング的にも興味深かった。

面積はメインデッキよりも小さい分、何周も景色を楽しみながらゆったり過ごした。この景色を見ることを選べた自分も含めて、(実際は友達に渋々ついていっただけw)なんだかとても豊かな気持ちだった。

トップデッキの様子
遠くに富士山も

最高が更新される

面白かったのは帰りのこと。再び、メインデッキに戻った時の感想が「低っ!!!」だった。

最初に登った時は、うわぁ高いな!!!だったのにw

より上質なもの、より高級なものを知ってしまう、つまりこれまでの自分が知っていた最高が更新されることって生きているとよくある。

例えば、いつもは自由席で乗っていた新幹線を指定席に変えたり、グリーン車に変えたりすると最高が更新される。

こんなに広いの!こんなにゆったりできるの!と違いを堪能できて、新幹線による最高が更新されるのだ。

これは、ファミレスのハンバーグから、高級レストランのハンバーグを知ったときなどにも同様にいえる。

より上質を知ることは不幸か

これはとても豊かであるし、残酷でもある。
なぜ残酷かというと、身体がより最高なものを知ってしまってから、最高のレベルを落とすのは切ないからだ。

だとしても、最高が更新されることは不幸だろうか。
スーパーのお寿司しか知らない学生が、回らないお寿司の味や空間の心地よさを知ることは不幸だろうか。わたしはそう思わない。

またあのお寿司を食べるために頑張ろうと思えるかも知れないし、両方知った上で、選ぶほうが豊かな世界だと感じてる。

知らないままの人生のほうが不幸じゃない?
だって、知るチャンスはいっぱいあるのに、自分だけ知らないままなんてつまんなくない?

とまぁ、たった1800円で色々考えさせられる東京タワー、ぜひ最上階まで登るべし!!


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