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かしこく情報共有するテクニック

今回の記事は(主に会社の)コミュニティ内で情報共有が滞る簡単な事例と、それを解消するための議論が主な内容となります。

例えば社内で

  • 知りたい情報が誰に聞けば手に入るか分からない

  • 知り合いとの会話で、質問したことの回答をはぐらかされる

などということが日常的にあると思います。プライベートなことなら知り得ないことも多々あると思いますが、どうしても仕事で使うのに知ることができないと困りものです。

まず、情報共有を滞らせる心理にはどういったものがあるのでしょうか。ということで少し調べてみました。

上記2つのサイトを見ていくと、

  • 必要性を感じていない

  • したくない理由がある

  • 面倒だと感じている

  • 相手を信用していない

  • いやがらせ

  • そもそも共有に対する認識の違い

など、実に様々な理由があります。

情報共有が滞ってしまうと、それに基づく意思決定ができなくなるので、業務にダイレクトに支障をきたします。これは利益を上げることを目指す企業にとっては致命的です。

また、上記の滞る理由を見てもらえれば分かるかと思いますが、目先のことに囚われて、将来性を考えることができていない状態であることが分かります。

なお、人間関係に問題があり、情報共有が難しくなっているパターンもよくありますが、この理由として、「社員が不満を抱えている」とか「社内政治的な理由」等が挙げられます。

これには会社のトップや役員、もしくはある程度の権力を持つ社員が協力してその「淀み」を解消していくことが必要になります。

一方的な押しつけではなく、できることは多くの人が協力して問題を解決することで初めて『情報共有のための前準備』が可能になります。

うまくコミュニティメンバーと情報共有をしていくためには、事前にチームで情報についての取り扱い方を決めておく必要があります。



とまあ、このような議論の流れは色んな「情報共有に関する記事」を取り扱うサイトでも言及しているところだと思います。しかし、これには1つ大きな罠が潜んでいます。

なぜならば、人は様々な記録をしていく事になった際、多くの場合で「みんなで事前に決めていた情報の取り扱い」のルールの枠を超えた記録が必要になるからです。

すぐに思いつく例としては、

「では皆さん、仕事で必要な知識はテキストファイルにメモし、共有フォルダ(社員の皆が読み書きできるフォルダ)に保管しておきましょう」

という方針で情報を取り扱うことになったとします。

そして、そこで働く社員の、仮にAさんとしますが、Aさんは『業務で必要になった情報をスマートフォンで撮影して画像データで残すことにした』とします。

……いかがでしょうか。この時点で『情報の取り扱いのルール』と『記録する情報』に齟齬が生じ、この方針が崩壊してしまうことが想像できたのではないでしょうか。

上記は単純な例ですが、もう一つ例を挙げると、「冬の期間のキャンペーンに関する画像」を共有フォルダAに、「夏の期間の売上に関する画像」を共有フォルダBに仕分ける……というルールを策定したとします。

そして、今日入手した画像は「夏の期間のキャンペーンに関する画像」でした。残念ながらこれを仕分ける方法は現時点で決まっていません。そして、自分の部署で要となる社員は2人ほど有給を取っています。

いかがでしょうか。みなさんもこれと似たような経験をして、立ち往生する羽目になったことはないでしょうか。こうして共有フォルダに記録されることがなくなった「夏のキャンペーンに関する画像」はこの人のPC内のフォルダに眠ることとなり、二度と日の目を見ることがなくなりました……(なんていうことになりかねません)

では、ルールを決めず、どんな形式のファイルでも適当に共有フォルダにぶちこんでいけばいいのでしょうか。

そうしてしまうと、後で情報を確認したい人がそれを見ても『何がどこにあるのかが分からず、目的の情報にたどり着くことができない』というジレンマが発生してしまいます。

情報共有という戦略は、どうやら一筋縄では行かなそうです。

このジレンマを乗り越えるための戦略をこの記事で提案いたします。
それは、以下のような方針にしてしまうことです。

  • データの記録の方法そのものを、誰でも拡張できるようにする。

  • データの記録の方法は、共有フォルダのトップにメモとして残す。(場合によってはメモのファイル形式をPDFやPowerPointに入れ替えても良い。ただし前回分の方法の記述内容は削らないこと。)

  • データの記録の仕方は、個人の判断で削減することはできない。

  • データの記録の仕方の削減は、定期的に行なう話し合いの場で、全員でそれを俯瞰して議論の中で決定する。

こうすることで、例外的なデータが発生した場合でも、個人の判断で分かりやすい形で(その人の主観ですが)記録をすることができます。

そして、4つ目の方針にあるように、そのときにはそういうルールを作ったが、みんなで話し合いをしてみたら実際には不要だったり、もっと使いやすい形にできるだろう、という場合にその記録の仕方を削除したり、変更したりできます。


日常生活や、会社での業務でも情報が上手く共有できず、効率が下がったり、損失に繋がったりしてしまうことはよく起きます。そして、先程挙げた例のように小さなことがきっかけでそれは生じ、どんどん問題が肥大化してしまうケースというのは本当に多いです。

皆さんの普段の生活圏でのコミュニティではどうでしょうか。情報共有が滞り、うまく物事が進まない、ということはありませんか。

情報の取り扱いというのは、いわば家の中の間取りや仕事場の収納棚と同じく、『事前に取り決めをしておくこと』が非常に重要です。

こうすることで、ストレスがよりかかりづらい生活を送ることが可能です。是非この記事を参考に情報共有の方針に関して今一度振り返り、また実践してみて下さい。


以上でこの記事は終わりです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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