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ウェイン・ショーターと彼のジャズの凄さ

昨日我ながら企画して本当によかった。
沢山のお客様、雨の中お越しくださりありがとうございました!なんとも熱い夜になりました。まず最初に、亡くなったニュースを聞いた時に、曲をすごく演奏したくなった。そしたら、いつも月末に入れているROOM335の日程がちょうどあることに気づき、内容も決めていなかったので、即決。敬司郎くんも棟くんも快諾してくれて。そしてサックスの篠崎くんもライブがない日で参加できると!全てが一気にまとまりました。ポスターもすぐ作ってしまいました。当日時間を書いてない事に気がつきましたが、問題にならず安心。

ショーターさんの音楽

昨晩は14曲のウェイン・ショーター(以後ショーターさん)の曲を演奏しましたが、改めて彼のコンポーザーとしての凄さに驚愕し、感嘆いたしました。シンプルなのに捻りがある。難解なのにキャッチー。そして自由。メロディーが歌える。様々な不自由から生まれ、展開したジャズという音楽を更に解き放ち、次のステージにスタイリッシュに持っていった、偉大なアーティストです。ショーターさん自身も辛い事を乗り越えられています。
彼の軌跡についての記事見つけました。今なら沢山あると思います。:

久々にやる曲もいっぱいあったので数日間久々に彼の音楽を聴きましたが、自分はショーターさんと彼周りの音楽に非常に影響されていることを、わかってはいたけど、体感しました。彼自身のアルバムの大半でピアノがハービーなので特に聴き込んであって、マイルスのアルバムもそのコンビで、ハーモニーの自由さと時空を動かす感じ。。。が、いつ聴いても鳥肌もので大好きです。でも、ジャズメッセンジャーズ在籍時代の One By One(昨日も演奏しました)

Lester Left Townそして This Is For Albert の様なブレイキーのドラムあってのキメの多い曲など最高にかっこよく、その音楽性の幅広さはひれ伏すに値する。正統派時代からサウンドにも先見の明があったのでしょう、マイルスとブレイキーを支え、モダンジャズをさらに前に進め拡げた。こう言う政治家もっと増えればいいのに。

私は「ネイティブダンサー」と言うコロンビア時代のアルバムも大好きで良く聴いており、のちにもっと私自身がブラジルにのめりこんだ時にさらに楽しめました。そこからは二曲お送りしました。

https://youtu.be/YhQ0WufVf1U

昨日は曲リストはありましたが、実際会場に着いて1時間ほどヘッドやヘッドアウトの確認をし、ソロの回し方をざっくり決める。かっちり作りすぎない。アレンジは今回はオリジナルにほぼ忠実にやるというコンセプト。実際にセットリスト(曲順)は演奏直前に決めました。「Orbits」はあまり普通にショーターさんの曲としては演奏する事がなかったのですが、私が大好きなマイルスのアルバム「Miles Smiles」の冒頭の曲で、これをアンセム/チェイサーの様な感じでやりたいとメンバーに伝えました。やっとこの曲が演奏できて嬉しかった!これからもまたやろっと🎵


1st Set (かっこの中は収録アルバム)

  1. Orbit ('Miles Smiles' by Miles Davis) *イントロとしてヘッドのみ

  2. El Gaucho (Adam's Apple)

  3. Fee-Fi-Fo-Fum (Speak No Evil)

  4. Ana Maria (Native Dancer)

  5. Yes and No (Juju)

  6. Adam’s Apple (Adam's Apple)

  7. Orbits *チェイサーとしてヘッド半分

1st のセットリスト笑


メンバーが素晴らしい事は言わずもがなですが、みんなそれぞれ自分の用事もあるし、楽器のセッティングなどもあるので、1時間リハしても14曲あるし、最初のセットはまあ手探りというかウォーミングアップ。一緒に良く演奏しているメンバーでもセッションでもやらない曲ばっかりです。しかしだんだんと出てくるのですね、みんなの本性が。これはショーターさんの音楽のパワーもあると思いました。

右から:棟くん、敬司郎くん、篠崎くん

ファーストとりあえず無事終了。休み時間に又次のセットの曲を決めようにも以外と決まらず、先ずは最初の曲だけ決めました。後は流れにまかせよう、と。そういうのは私は得意なんですね。

この時点でお客様同士がまた仲良くなっていました。ROOM335でライブするといつもこの現象がうれしいです。ピンで飛び込みのお客さん、カナダ人のマディーちゃん。日本語勉強していたらしく、まわりのジャズおじさん達と仲良しになっていて微笑ましかったです。そして、のちに衝撃の事実が発覚します!

外に漏れてたリハの音を聞いて入って来たマディちゃんがアップルミュージックで篠崎君のアルバムを購入していたという凄い偶然!


ファーストの緊張感が良いウォーミングアップになって、ブレイクの後は篠崎くん、敬司郎くん、棟くんとの演奏が曲ごとにどんどん乗って来ました。アイデアもそうだ、出していいんだ、と頭も柔軟になってくる。だってウェイン・ショーターの曲だもん。後はもうお互いの信用とショーターさんの音楽にお任せ。お客様の盛り上がりも素晴らしく、一体感凄く感じました!なんてエキサイティングな時間だったんだろう。

2nd Set

  1. Night Dreamer (Night Dreamer)

  2. Black Nile (Night Dreamer)

  3. Iris (E.S.P.)

  4. Beauty And The Beast (Native Dancer)

  5. One By One (Ugetsu/Art Blakey and The Jazz Messengers)

  6. Orbits (full)

Night Dreamerでは棟くんのソロがかっこよかったです。実はソロの途中でドラムのスタンドがおかしくなってとても静かになったところも含めて、音源を聴くと緊張感がすごいです。1の最後くらいに2を決め、終わ流直前に3に突入、みたいなノリで最後までフィールでセットを作っていき、チェイサーとしてヘッドのみ演奏していたOrbits、ソロはフリーで自由に!!!楽しかった!!!!!

ありがたい事にアンコールいただきまして、最後まで取っておいた「Speak No Evil」を演奏しました。Witch Huntもやりたかったんですが、イントロのトランペットがないとちょっとね、と言う事で。でも篠崎くんと私の即興の中であのテーマがガンガン出てきましたね。

Encore
:
Speak No Evil (Speak No Evil)

みんなクオートしまくりの「Witch Hunt」はこちら


Neffertiti, E.S.P, Miyako, Deluge, Fallなどまだ一杯やりたい曲がありましたが今回はとてもバランス良いリストが出来たと思います。もう一回やったらもっとできると思います。第二弾があるかもです。お客様からもまたやってとリクエストがありました!

いつもゆるキャラでお客様の対応してくださる山口マスターにも感謝です。お客様がほっこり出来て結果みんな友達になっちゃう。リハからずーっとマスターのあの四角いコーナーで見守って(見張って?)くれているのが嬉しいです😊

いつも聴きに来てくださる画家の東郷さんの感想「ジャズのウネリ、グルーヴ感ウェインも喜んでいますよ、きっと」絵もどんどんそんな感じで描き進められたそうです。写真又撮るの忘れた。。。いつも描いて下さるので今度お会いした時にキャプチャします。

お客様、最後までじっくり聞いてくださってありがとうございました。

そして短期間短時間でこの企画に乗ってくれて素晴らしい演奏をしてくれた敬司郎くんと棟くん、そしてウェイン係としてプレッシャーや葛藤もあったらしい篠崎くん、ありがとうございます。

最後に

Dear Mr. Wayne Shorter -
Thank you for sharing your life of music and love with us. We will try our best to continue your spirit that is so universally inspiring and generous.

with all my heart
Aya

Photo from article :
https://www.newyorker.com/culture/postscript/the-heaven-longing-saxophone-of-wayne-shorter

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