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SNSからリアルにつながろう! #被災地農家応援レシピを作る会 第一回イベントレポート

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台風や集中豪雨で被災した農家の作物を積極的に購入し、作って食べることで応援しよう!

フランス在住の神谷シェフの発信から始まった#被災地農家応援レシピ 。パティシエ、料理研究家などが自身の大切なレシピをSNS上に公開し、それを見た人たちが実際に作って食べて、写真を撮って投稿する。誰でも気軽に参加できるこの支援は海外にも広がり、より分かりやすいハッシュタグ#cookforjapanが誕生しました。現在50名以上の料理のプロたちがレシピを公開中です。

レシピ本として一冊にまとめる動きも進行しているなか、その一環として#被災地農家応援レシピを作る会をが開催されました。発起人は、食やアートの編集者として活動する江六前一郎さんです。

会場は東京・江戸川区にある『葛西スペース』さん。一軒家の広々としたレンタルキッチン&カフェスペース。2階には屋根裏部屋も!お子さんたちの遊び場として大人気なのだとか。

当日は小雪がちらつく寒い日になりましたが、大人、子ども総勢20名が参加する熱い会に!

子どもたちは「今日初めて包丁を持つ」という子がほとんどでした。
不安げな表情の子どもたち。緊張をほぐそうと、葛西スペースのオーナー、通称”たけちゃん”が包丁の持ち方を丁寧にレクチャーします。

料理は「作りやすいもの」と「少し手がこんだもの」として、以下の4種類を作ることになりました。

■温菜:りんごのベーコン巻き(小野田シェフ/@yuyacake0301)
■メイン:牛すね肉と大根のデミグラスソース煮込み(そるるなさん/@sollna_san)
■おつまみ:カマンベールチーズとりんごのタルティーヌ(野田シェフ/@NodaKazutoshi)
■サラダ:かぶとりんごのサラダ(石川シェフ/@u1_i)

使用するのは、長野フルプロ農園さんのりんごと、千葉の自然野菜のらさんの野菜類です。

フルプロさんから届いた大ぶりのりんご。蜜たっぷりの生食用りんごはすでに収獲終了しているため、蜜が入っていない加工用が届きましたが、そのまま食べてもしっかり甘くておいしい!この甘さ、調理したらどうなるのかが楽しみです。

のらさんから届いたのは、芽キャベツ、かぶ、サラダ小かぶ。その他、噛むごとにピリッとする「わさび菜」や、ほんのりとした苦みがクセになりそうな「カーリーケール」など、スーパーではなかなか見かけない葉物もありました。葉先までピン!と張る新鮮さ、写真で伝わりますでしょうか?

多めに取り寄せたので、物販用にも少し。本日の参加者だけでなく、葛西スペースのご近所さんも買いに来てもらえるようにと、たけちゃんがInstagramで発信してくれていました。

さらに、本日みなさんの調理をサポートする料理人のチランさんが、「スムージーや炒め物におすすめ!」など、それぞれの野菜たちにかわいらしくポップを書いてくれています。あまり見ない食材の場合、消費者はどう食べればいいか良くわかりません。こういう一言メモがとても嬉しいんですよね^^

調理開始!

産地直送の新鮮野菜を使って、実際に調理を開始!メイン料理は奥のキッチンで、手前のカフェスペースはそれぞれの料理ブースへと3つに分けました。

「牛すねと大根のデミグラスソース煮込み」のレシピを公開してくれたそるるなさんを中心に調理します。また料理に慣れていない方も、お子さんでも無理なくできるようにと、サポート料理人の3名も手伝います。

■サポート料理人
チランさん(広島で自然派ワイン&ベトナム料理店を開店準備中)
みっきーさん(フードロス削減に取り組む、もったいない料理人)
石川シェフ(「かぶとりんごのサラダ」レシピを公開中のシェフ)
■その他サポートメンバー
・赤松武子さん(葛西スペース オーナー)
・藤野ことさん(整理収納ライター兼フランス語翻訳家)
・田窪 綾(食のライター)

■SpecialThanks
食べチョク
cookpy(ククピー)

調理風景

4品の料理を同時進行で進めていきます。
まずは小野田さん発信の温菜「りんごのベーコン焼き」チーム。

りんごをカットしてベーコンを巻き、フライパンで焼くだけ!
カンタンな工程なので、小さな子どもたちが中心になって作ります。


最初はこわごわでしたが、徐々に慣れてきて、包丁やピーラーでの皮むきも上手に。

手が疲れたら、むいたりんごをつまみ食いしたりして。「これも料理する人の特権だよねー」とチランさん。

写真左はシンプルに塩とレモンで。右はチランさん考案の大葉×梅肉アレンジです。これはお酒に合いそう…‼

続いてはおつまみメニュー。
野田さん発信の「カマンベールチーズとりんごのタルティーヌ」チームです。


こちらは友達同士という男の子2人が中心になって頑張ってくれていました。サポートするのはみっきーさんです。

パンをカットして、その上にカマンベールチーズとソテーしたりんご、ナッツをのせます。仕上げに、とろりとするまで煮詰めたバルサミコ酢をかければ完成!

3品目はいしさん考案の「かぶとりんごのサラダ」


ご本人自らサポート料理人として対応してくださっています!

かぶとりんごを同じ程度の大きさにカットし、生ハムも食べやすいサイズに。今回はわさび菜もプラスして、赤・白・緑のコントラストがより映えるサラダにアレンジしています。

上の写真の4枚目は「ぼくが運ぶー!」「わたしもー!」と、子どもたちに盛り付けを急かされるいしさんの図です(笑)

オシャレな3品が完成!

そして、メイン料理はそるるなさん考案の「牛すねと大根のデミグラスソース煮込み」。今回のイベントのため、2時間程度で作れるように改めてレシピを見直してくれています。

牛すね肉は食べやすい大きさにカット。肉のタンパク質を分解するキウイを加えて30分程度漬けこむことで、より早く柔らかくなるよう試作を重ねたのだとか。

漬け込んでいる間に野菜を炒め、漬け込んだ肉と一緒に炊飯器へIN!
途中でそっと覗かせてもらったら、グツグツと美味しそうな絵が撮れました(*´▽`*) 出来上がりまでもう少しです。

詳しいレシピはこちら↓

調理する際にどうしても出てしまう、野菜の皮や茎。じつは、袋や皿に全部取り分けておりました。"もったいない料理人"として活動するみっきーさんに、捨てちゃう部分を使った料理を即興で作ってもらうためです。

煮込みに使った赤大根や、りんごのベーコン巻きに使ったレモンの残りと一緒に、わさび菜やケールを合わせたサラダに。味付けは塩、オリーブオイル、粉チーズ少々です。
茎は調味料と混ぜ、葉の部分は皿に敷く。盛り付けて食べると、ちょうど良い塩味になるのだとか。

さらにもう一品は、むいたりんごの皮や芯を赤ワインで煮詰めた一品。花を模した盛り付けがかわいらしいです♪

みっきーさんの2品、詳しいレシピはこちらで確認できます↓

被災地の農家『フルプロ農園』さんと中継

調理の合間、りんごを送ってくれた「フルプロ農園」の徳永さんとZOOMでつながることができました。りんごは現在休眠期ですが、来期シーズンに向けて復興を進めています。

「こんなにたくさんの人たちにりんごを料理してもらって、とても嬉しいです、ありがとうございます!」と笑顔の徳永さん。

あっという間に子どもたちに囲まれてしまいました。大人気です(笑)

試食タイム

参加者の方たちがご厚意で持ってきてくださったシャンパンや日本酒と一緒に、乾杯!

さすが料理のプロたちが苦心して考えたレシピ。サポート料理人のおかげもあり、どれもお店で食べるような味わいに仕上がっています。

お酒と料理を楽しんでいる間に、そるるなさん渾身の煮込みも完成!

とろとろに煮込まれた牛すじ肉は、スプーンで切れるほどやわらかく、肉の旨みが野菜にもしっかりうつっていました。

子どもたちもほぼ完食!自分で作った料理をみんなで味わう楽しさを実感してもらえていたらいいですね。

江六前さんのnote。写真たっぷりにレポされています♪

最後に

SNSをきっかけに始まった#被災地農家応援レシピを作る会。
私たちは1回限りではなく「継続的なイベントにしたい」「全国に広げたい」と考えています。

次回は3月14日(土曜日)、葛西スペースで開催予定。
被災地でとれる春の食材をリストアップし、ホワイトデーにちなんだレシピを料理人の方々にまた考えていただくかたちです。

参加は性別、年齢、料理経験問わず誰でも大歓迎!
「被災地の食材を使って、わいわい楽しく料理したい」という方、お待ちしています。

また、本イベント発案者である江六前さんは「被災地農家応援レシピは"誰でもできる"が本望。日本各地で#被災地農家応援レシピを作る会 が開催されると嬉しい」と話します。

被災地を作って食べることで応援したい。これは自分ひとりでもできますが、みんなで一緒に作ると「楽しさ」が加わります。
また、被災地の方とのやりとりを通じて、新鮮な国産野菜を食べられる「ありがたみ」も実感できます。

#被災地農家応援レシピを作る会 面白そう!と思った方はぜひ、身近な仲間を集めて、料理を楽しんでみませんか?
開催の際はぜひハッシュタグ #被災地農家応援レシピを作る会  をつけて発信してくださいね!

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■#被災地農家応援レシピ まとめページ(いしさん@u1_iのブログ)

https://yu1ro.jp/2019/11/05/cook-eat-for-farmer-recette/

■うさこ@通りすがりの食いしん坊(@usakochocolat)さんの #被災地農家応援レシピ はてなブックマーク

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