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ヴェネツィア中心市街地のコインランドリーは30分で6ユーロ

ヴェネツィアに到着してすぐに、ヴェネツィア・ビエンナーレを観に行ったかといったら、そうでもなく、結局1日ぶらぶらと過ごしてしまった。

疲れが抜け切らずになんだかイライラとするのと、「洗濯」と「両替」という大事な仕事があったからだ。長旅なので洗濯は必須だし、ホステルの支払いでカードが使えずに現金がなくなってしまった。

いつもはホステルの洗濯機を借りて洗濯をするのに、ヴェネツィアで選んだホステルはケチなことに「洗濯機を使ったらだめ」というのだ。移動後、宿や街になれるために一息つくタイミングで洗濯をするのはすごくいい時間になっていたので、ヴェネツィアでも! と思っていたら、教えてくれたのはコインランドリーの場所だった。

仕方がないので、コインランドリーに行こうと街をでると、さすがはヴェネツィア。街は迷路。細い路地を曲がっていくと、もう自分がどっちに向いて歩いているのかわからない。行き止まりもあるし、運河があちこちに通っているので、橋を渡って、、、と、結局コインランドリーにたどり着くまでに30分以上かかってしまった(道をわかっていたら徒歩4分の距離)。

洗濯物を放り込んでしまうと、両替をしに郵便局へ向かう。サン・マルコ広場のすぐ隣と聞いていたので、わかりやすいやと行ってみたら「中央郵便局じゃないと両替はできないわよ」と教えてくれた。

仕方なしにまたサン・マルコ広場を横断してコインランドリーに戻る。

ヴェネツィアの細い道のほとんどは、観光客で溢れている。暑くって体力も消耗するのに、のんびり歩いたり、すぐ立ち止まったり振り返ったりする観光客に囲まれていると、細い路地では思うように歩けずにイライラマックスだ(自分もブティックのショーウィンドーの前で急に立ち止まったりしてたけど)。しかも気をつけてないと迷う。

写真でよく見るゴンドラとか、荘厳な教会、街角のテイクアウトの生パスタ屋さん、仮面の店、レストランのテラス、路地裏。素敵なものはいっぱいあるのに、日本の寂れてしまった温泉街を想起させるような、一種の「あきらめ」のようなものもまたここにある。「ヴェネツィアといえば、こんな感じ」と切り取られた絵葉書から、自分たちが抜け出ることができなくなっているようだ。あまり生活感もなく、地元の子供たちの姿を見かけなかった。実はいま、ヴェネツィアは観光以外に産業が乏しく、市街地も空洞化しているそうなのだ。人々の表情にもどこか暗い影があるように感じてしまう。

コインランドリーに戻り、ホステルの窓辺に洗濯物を干して、また中央郵便局に向かうが、あたりはブランド品のお店が立ち並ぶ目抜通りで大混雑。何人かに道を聞きながら人でごちゃごちゃになっている路地を右往左往しながらたどり着き、ようやく両替をすませると、もうヘトヘト。目に付いたカフェのテラス席で、ピザと白ワインをオーダーして、くつろぐことにした。

でも、その店のピザは美味しくなかった。あんまりのんびり長居もさせてもらえないし、ドイツで節約生活をしていた身からすれば、ずいぶんとお値段も高く感じられる。イタリアではパスタやピザが抜群に美味しいと思っていただけに、最初に食べたピザが、ピザハット以下だったので、失望は隠せない。がっかり。

ホステルに戻って昼寝をして、夜ご飯も外食をしたのだが、そこもいまいちだった。ヴェネツィアではいい店とそうではない店の差が激しいようだ。ベルリンでマキの友人のシルヴィアが美味しくて安いよとレストランのショップカードの画像を送ってくれたんだった。明日はこちらを試してみよう。


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