花向け
「魔法を持っていて、たしかにそれはとても苦しかったです。
でも捨てたくはありませんでした。
私は必ず、それを好きになれると信じていました」
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奇麗な声で生まれたかった、私があの絵を描きたかった。
うまく笑える人間でいたかった。
なんでもいいから、わたしを外に出す手段が欲しかった。
憧れにはいつも届かなくて、
自力で作らなければあるはずのない特別を、わたしだけのとくべつを、
ずっと探している。
どこで間違えたのだろう。
突然息ができなくなってしまった。
本当は楽しい話がしたかった。
ほんとうはきっと、たくさん笑います。
気がつけば逃げるための決断ばかり。
逃げた先には、なにかありましたか。
それでも消えられないのは、
まだ私が、人を愛せていないから。
思い出よ、どうか消えないで。
だけどここから、立ち去って。
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feat. xxxx
2021.夢見る頃を過ぎても
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2022.私の魔法は負けない
ありがとうございます。貴方になにか届いたのなら、それで幸せです。