博報堂コピーライターから学ぶ、クリエイティブリーダーシップ

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第13回
24 Oct.2021
【 登壇者 :博報堂ミライの事業室長/吉澤 到さん 】

第13回目の講義は、博報堂ミライの事業室長の吉澤 到さんにご登壇いただきました。

吉澤 到さんについて
東京大学文学部卒業。ロンドン・ビジネス・スクール修士(MSc)。1996年博報堂入社。コピーライター、クリエイティブディレクターとして20年以上に渡り国内外の大手企業のマーケティング戦略、ブランディング、ビジョン策定などに従事。その後海外留学、ブランド・イノベーションデザイン局 局長代理を経て、2019年4月、博報堂初の新規事業開発組織「ミライの事業室」室長に就任。クリエイティブグローススタジオ「TEKO」メンバー。
引用 : https://mirai-biz.jp/member/itaru-yoshizawa/

著書に「イノベーションデザイン~博報堂流、未来の事業のつくり方」(日経BP社)などがあります。

コピーライターと経営


コピーは、経営そのものである

博報堂でのコピーライターを20年ほど務めた吉澤さんは、仰います。

広告会社の「ありとあらゆる言葉まわり」を担う役割であり、それは重大な責任が伴う職であるのだと。
コピーライトといえば、企業のビジョンや、キャッチコピー、ボディコピー、スローガン、ステートメント、ナレーション、商品・サービスネーミングなどなど様々な言葉の表現を担います。
それらは、「経営者の想い」「企業の存在意義」を伝えるものであり、進むべき方向性を示すものであります。
言葉が表現する、意味が感情に訴えかけ、人を行動させるものになるからこそ、コピーというものは経営に直結しており、重要な役割を担っているのだと感じました。


MBA


吉澤さんは、コピーライターとして20年ほど活動したのち、LBS(ロンドンビジネススクール)にMBA留学されます。クリエイティブの領域から、経営に目を向けたのは、「経営者の頭の中を見てみたい」という好奇心からだそうです。

MBAでの学びの中で得た、経営に必要な3つのことを挙げていました。

1.哲学:
どう生きるか、価値観、倫理観、真・善・美
2.算数:
マクロ経済、ファイナンス、アカウンティング、計数管理、ROI、 KPI
3.心理学:
組織行動論、モチベーション、意思決定バイアス、組織文化、ナッジ

従来のビジネススクールでは、経営戦略や会計・財務などを学ぶそうですが、最近では、哲学・心理学のような正解が見えないものの中から模索していくことをも教育の中にあるそうです。

所感


クリエイティブのバックグラウンドの吉澤さんは、LBSでビジネス出身の方々と接する中で、自身の経験に強みを感じたと仰っていました。

恥ずかしながら私は、経営に関してまだ無知でありますが、今CLという場でビジネス×クリエイティブの考えに触れているからこそ、これから築いていくキャリアの中に、いつか自分のクリエイティブをビジネスに生かすことができる仕事をしていきたいなと改めて感じました。

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