車のキズは心のキズ

お正月休みもあと少し。
1/5から仕事が始まるから、今日の夜遅く夜行バスで一人暮らししている家に帰る。

年末、お母さんは風邪を引いていて少ししんどそうだったけど、私の好きなものを沢山作ってくれて、お母さんの身の周りで起こったくだらない話を沢山聞かせてくれた。

大晦日はお父さんとあぁだこうだ言いながら紅白を見た。
今年の紅白もすごく良くて、アーティストの方の頑張ってきた背景を想像して涙が出そうになった。
まぁとにかく、うっちゃんも星野源も欅坂もひよっこも全部が全部最高だった。

元旦は、ペーパードライバーのための運転講習。教官はお父さん。相変わらずの鬼教官ぶり。
そこで、元旦そうそう車をぶつけてしまう。
笑えない。お父さんの顔は変わらない。
何も言わないところに優しさを感じる。
お父さんの優しさで私の心はチクリと痛む。

そして、唐突でとてもどうでもいいが、私はホームシックにならないタイプ。
ただ、一人暮らしの家に帰る時だけ、少し涙が出る。

話し声でテレビの音が聞こえなくてリモコンの音量を上げながらちょっとイライラする事も、狭いコタツに入って足が誰かと当たる感じがくすぐったいけどいやじゃない事も、私には暖かい場所がある証拠。

夏休みの最後の日は、どうしようもなく悲しくなったけど、いざ学校に行ったら何が悲しかったかも忘れて毎日ケロッと笑って過ごしていた。

暖かい場所にいればいるほど、明日は不安だし、ずっとずっと暖かい今日が続けばいいと思ってしまう。

でも、それって本当に幸せな事。
だって私にはずっと続いてほしいと思う大切な今日があったのだから。
そして、不安な明日も明日の夜になればもしかしたらずっと続いてほしい今日になるかもしれない。

明日にならなきゃどう思うかわからないけど、明日になれば、とりあえずなんとかなる。

明日がしんどかった今日だとしても、楽しかった今日だとしても、どっちでもいい。
だからなんとなくでもいいから、そこにいれば大丈夫なんだと思う。

帰りはやっぱり荷物が増える。
沢山の食べきれないお土産と、お母さんからもらった風邪と、車をぶつけて出来た心のキズをお土産に8時間のバスに思いを乗せて。笑

#エッセイ #コラム #お正月 #2018

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