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「重い」という概念

先日、テレビで芸人さんがテーマに沿って借り物競走をするみたいなのがありまして。
水曜日のダウンタウンだったかな。

テーマが「重い本」だったんですよね。
重量が。
重量借り物競走。

調査の中では、神保町で探していてモハメド・アリの限定写真集が特大サイズで20kg越えの重さだったのですが、貴重な本で借りられず。

結果、美容整形の専門書と、ルーブルの作品集的なのと、ダヴィンチの画集が争って、ダヴィンチが優勝🥇笑
さすが、万能人です。

見ていて、「重い本」と聞いた時に色々と他に思い浮かぶものがありました。
もちろん、ベースにある概念は物理的重量としての「重い」。
そこからの派生としての形容詞「重い」が表現する事象とは?奥深なのでは?

他に重い本と聞いて思い浮かぶイメージは…
⑴テーマが暗めな感じ
生死に関わるもの
病気
戦争
社会問題
⑵テーマが複雑なもの
政治
宗教
⑶テーマが難解なもの
専門書

気が重い、腰が重い、話が重い
などといった比喩表現もありますよねー

言語理解、概念形成を扱う仕事柄…少し掘り下げて考えてみました。
スタート地点としての重量の「重い」を考えた時に、「重い」という言語表現とともにどういった事象が経験されるのか。

⑴重いものは動かそうとしても動かない
⑵動かすのにとても多くの労力を必要とする
⑶重いものを動かすときには時間がかかる
⑷⑴〜⑷に伴う嫌悪的な感情

⑴→操作困難な事柄(政治、社会問題、災害)
⑵→理解が困難な事柄、大きすぎて個人が扱いきれない事柄(専門的な内容、宗教)
⑶→動きが非常にゆっくりな事柄(腰が重い)
⑷→ネガティブな事柄(病気、戦争、借金)

その他に、重いものを持つと下方向に動く経験から「下がる」「上がらない」という意味合いもありそう。

言葉は経験と対になっていくことで、後から色々な意味を持つようになると、いえる。

言葉の概念は、経験によって豊かに広がりを持つようになる。
そして経験と結びついた様々な言葉同士も、勝手にお互いに連合し、さらにその世界を拡大していく。
私はその中でも、言葉と感情の結びつきにとても興味があります。
上記の⑷のような。

行動分析学の専門用語では、レスポンデント条件づけ、刺激等価性、関係フレーム、などがキーワードになりそう。

形容詞の意味の広がりって面白い。

そういえば、学生時代、課題や内容が難しい授業を形容する「エグい」という表現がありました。
うちの大学独特だったのか、年代限定なのか、大学生一般に通じる表現なのかは不明です。笑

面白いなぁ。

#コラム #エッセイ

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