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「カルチャーフィット」のみで採用をした場合の落とし穴

こんにちは、ポテンシャライトの寳田です。

突然ですが、質問です。

これまでカルチャーフィットという理由のみで採用をしたことはありますか?

カルチャーフィットする候補者を採用すること自体はものすごく良いことです。ただ、カルチャーフィットのみで採用活動を進めた場合、弊害が起きる場合もあります。

カルチャーフィットとは:
企業のカルチャー(社風や理念、考え方、価値観等)に候補者が共感(マッチ)したかどうかを採用基準に設けることです。


カルチャーの類義語である「バリュー」。そもそも「カルチャー」との違いは何なのでしょうか?

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バリューとは:
会社が目指しているあるべき姿

カルチャーとは:
これまでの会社の軌跡によって構築された現在の姿


ポテンシャライトでは上記と定義しています。バリューは「未来」。カルチャーは「現在」と定義するとわかりやすいかと思います。つまり、バリューにマッチする人材を採用すること自体は良いことなのですが、バリューは会社全体が目指している姿であって、候補者がすでにバリューマッチしていたら現社員よりも素晴らしいですよね。

そして、今回は「カルチャーフィットでの採用の落とし穴、自社にあう候補者を採用する秘訣」についてお伝えさせていただきます。


1. はじめに

ベンチャー/スタートアップであれば「カルチャーフィット」を特に重要視している企業も多いのではないでしょうか?

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上記は会社の規模は度外視し、ベンチャー/スタートアップでカルチャーフィットが重要だと考えた企業の割合です。

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「67%」

約7割の企業はカルチャーフィットが重要だと考えています。
カルチャーフィット研究の第一人者であるクリストフ教授の理論的枠組みによると、フィットの分類には大きく分けて「相補的・補助的」の2種類があると提唱しています。


・相補的なフィット
『空いた穴を埋める』という概念。
求めているスキル保有者を欲している企業と、自分のスキルを活かして転職したい求職者の双方にメリットがある、ということから「相補的な」フィットである、という呼び名です。中途採用で求められることが多いです。

・補助的なフィット
『複数人で穴を埋める』という概念。
スキルではなく、価値観・性格・仕事観・将来のビジョンなどがフィットすることが重要視されます。新卒採用で求められることが多いです。


カルチャーフィットの概念を理解したところで、カルチャーフィットのメリットを。すでに皆さんご存知かと思いますが、カルチャーフィットによる採用でのメリットはこんなところでしょうか。

<カルチャーフィットのメリット>
・モチベーションの高い社員の増加
・企業内一体感形成
・コミュニケーションの活発化
・生産性の向上



2. カルチャーフィット採用での落とし穴


面接見極めにおいて、カルチャーフィットのみで選考をした場合の落とし穴についてお伝えします。

前提として、ポテンシャライトでは面接で見極めるべきポイントは3つあると提唱しております。

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カルチャーマッチのみで採用した場合、上記の図にあてはめると「人間力」と「業務スキル」についての見極めが弱いことをご理解いただけるかと思います。

この場合どのようなデメリットがあるのか、ポテンシャライトで設定している、見極めるべき項目に合わせてお伝えします。

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これが全てというわけではないのですが、ポテンシャライトではこのように設定しています。

業務スキル
 ・採用における知見
 ・顧客折衝スキル

人間力

 ・素直さ
 ・地頭


 2-1. 「カルチャーマッチ」okで業務スキルが欠落している場合

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こんな状態です。

カルチャーマッチをしているため、メンバーと打ち解けたり会社に慣れるスピードは早いかと思います。ただ、業務において一人前になるには多くの時間を要します。
ポテンシャライトで必要な業務スキルに「顧客折衝スキル」があります。営業力とやや近しいスキルですが、このスキルが一切ないと厳しいのです。もちろん最初から業務スキルを完璧に持っている必要はないですし、事前に研修などもしっかりと行いますが、クライアントワークのためカルチャーマッチのみでは成立しないでしょう。


 2-2. 「カルチャーマッチ」okで人間力が欠落している場合

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こんな状態です。

人間力、つまり当社で言うと「地頭」や「素直さ」が欠落している場合ですね。例えば「地頭」が欠落している場合、何か社内で教えたことや担当企業から依頼されたことに対しての理解がなかなか進まないので、自分で落とし込むまでに時間がかかります。カルチャーフィットしているので業務に対しては真摯に向き合うものの、実際に動き出すまでに時間がかかってしまいます。

上記の通り、「カルチャーマッチ」のみの採用だとうまくいかないのです。そして見極める項目3つ(業務スキル、人間力、価値観)はすべて重要なのです。



3.自社に合う候補者を採用するためのヒント


ここまで、カルチャーマッチ採用の落とし穴や、カルチャー以外で見極める項目についてお話しさせていただきました。

では最後に、自社にあう候補者を採用するためのヒントを3つほどご紹介します。


 3-1. 自社のカルチャーを明確化

様々なビジネスを展開する会社があるように、様々な会社のカルチャーがあります。その「カルチャー」をしっかりと明確化しておりますでしょうか?自社のカルチャーを明確化しておくと、選考において「この人は自社のカルチャーとマッチしそうだな」と感じた際に
 ・どんなポイントが自社のカルチャーとマッチしていそうか
 ・自社のカルチャーマッチ度はレベル●くらいか

を把握でき、たとえ選考官が異なる場合でも同じ目線で判断できます。


 3-2. 価値観、業務スキル、人間力それぞれを見極める質問を作成


前述したとおり、ポテンシャライトで定義する「面接で見極めるべき項目は3つ」です。それぞれにおいて「見極める」質問を作成しましょう。

「価値観や人間力は質問の作成が難しいです」とご相談をいただくケースがありますが、質問の一例をこちらで公開しておりますのでぜひご参考くださいませ!


 3-3. バイアスをなくした採用

人種や性別でバイアスをかけた採用をされている企業は少ないと思うのですが、意外とあるバイアスは「在籍企業」「年齢」です。

「A社にいる人なら優秀そうだから一度会ってみようかな」

これ自体は悪いことでないと思うのですが、例えば、聞いたことない会社に在籍している人が優秀な可能性も多いです。同じく年齢もそうですね。


バイアスを完全になくして採用を行いましょう。というのは難しいですが、一度ブラインド採用を実施してみてはいかがでしょうか?

レジュメに記載のある「企業名」をマスクして判断してみると、少し違った視点で判断できるかと思います。


最後に

いかがでしたでしょうか?今回はカルチャーマッチのみで採用した場合の落とし穴や、自社に合う候補者を採用するヒントをお伝えさせていただきました。

ポテンシャライトでは自社に合う候補者の採用の仕方や、自社の面接の見極め設定についての支援をしております。
ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければ幸いです。
採用状況を鑑み、無料でカウンセリング商談も実施しておりますので、よろしくお願い致します。


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