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フランス語資格 DELF B2 合格までの2か月間の勉強法

2023年11月に、フランス教育省認定の語学資格 DELF B2を受験。先日結果発表があり、合格できました◎

久しぶりにDELFを受けようと思ったとき、わたしがまず初めにやったことがずばり、DELF B2 合格者のブログを片っ端から読むことでした。笑

試験内容の特徴や傾向だったり、どんな対策をしたのか、そして自分だったら、どんな勉強法があっていそうか(今の生活スタイルの限られた時間の中でもできそうか)をイメージしていました。

合格された方々のブログはとても参考になっただけでなく、その後にDALF C1に挑戦されている方もいたり、ほんとうに勇気づけられたので、これから受験される方に少しでも参考になる情報をのこせたらと思い、DELF B2の試験日までにやったことを書いてみます。


■ DELF B2 受験時のフランス語レベル

前提となる、わたしのフランス語力は、
仏文科の大学を卒業(在学中に交換留学経験あり)してから早15年・・
今も細々とつづけていますが、月に2回フランス人の先生のもとで、暮らしや仕事の話をしたり、好きなテーマの記事を一緒に読んだりするくらい。
旅行や日常会話はなんとかなるけど、語彙力もあやしいし、ビジネスシーンで使ったことはないので、フォーマルな表現は分からないというレベルでした。

現役でフランス語を専攻している大学生や、
フランスに住んでいたり、パートナーがフランス人という方に比べたら、日常的にフランス語に触れる時間はとても少ないと思います。。

■ DELF B2の勉強時間

試験勉強をはじめたのは、出願した8月末から。11月の初めが本番だったので、2か月くらいでした。

平日1時間、土日2時間できたらいいなと思っていたものの、仕事が忙しいと思うように時間はとれず、育児の疲れもあり夜な夜な勉強はあきらめて、週2~3日しか勉強できないことも。

ただ、真剣であることを夫&義母にアピールして、協力を要請しました。笑
例えば、土日の午前か午後に、子どもを遊びに連れ出してもらったりして、3~4時間まとめて勉強できた日もあったので、それはとてもありがたかったです。

子どもにも「ママはフランス語のお勉強がんばってるよ~」と伝えることで、4歳の娘は「ママはお勉強をしているようだ」と理解してくれ、
「わたしも一緒にお勉強する~」と言って、ときにはそばで絵を描いたり、オンラインレッスンにひょっこり顔をだしたり、アルファベットの文字をまねして書いたりしていました。

■ DELF B2 使った教材の感想

Le DELF 100% réussite 」「ABC DELF - Niveau B2」の2冊を買ったものの、結局時間がなくて、「Le DELF 100% réussite 」しかできませんでした。

印象としては、「Le DELF 100% réussite 」は、解説が充実していて、じっくり理解したい人におすすめ。作文や面接に使える表現のまとめリストなどもあったのが、個人的にはとても役立ちました。

「ABC DELF - Niveau B2」は解説はほとんどなく、問題数が多いので、数多くこなしたい方には、こちらがおすすめです。

わたしはほとんど手がつけられなかったので比較できませんが、こちらの方が難易度が高い(その分、これに慣れてると本番が少し優しく感じるかも?)と書かれている方もいました。

■ DELF B2 対策でやったこと・役立ったこと

○ 全体を通して

合格者の方々のブログで、「作文(PE)と口頭試験(PO)がいちばん対策しやすい(勉強しただけ点数につながる)」と書かれている方がちらほらいたので、
どちらも難しそう!と思っていましたが、POとPEを中心に、勉強時間を多くとるようにしました。それが結果として、とても良かったです。

○ 読解(Comprehension Ecrite)

「Le DELF 100% réussite  」を全問解きました。そのほかは、フランス語のレッスンで、時々ニュース記事を読んでいる程度で、あまり対策はしませんでした。

○ リスニング(Comprehension Orale)

「Le DELF 100% réussite 」を全問解きました。あとは、食事の支度やひとりランチの時などに、フランス語のラジオを聴いたり、Youtubeを見たりしました。

▼お気に入りのYoutube「Easy French」

実は、試験がまさかの旧形式だったこともあり、いちばん自信があったのに、いちばんできなかったのがリスニング。

▼ おすすめYoutube「French 'N' You」

実際の試験はこのような形式&スピードだったので、レベルも含めて、このYoutubeでもっと練習しておけばよかった~!と思いました


○ 作文(Production Ecrite)

1. 出題形式をリサーチして、こんなテーマの問題に対して、こんな作文を書くのかというイメージを掴む

いちばん多く出題されると言われているのが、「市長への手紙(政策に対する、提案・反対など)」ですが、ほかにも、上司への手紙や、サービスに対するクレーム、投稿型のエッセイなどなど。いくつかの形式がありますが、エッセイ以外は、共通して「Lettre formelle = フォーマルな手紙」です。

2. 自分なりの作文の型をつくる

試験では、1時間で250語の長文を書かないといけないので、0からその場で考えている時間はありません。

DELFの流儀というか、手紙の目的 → 議論を展開 → 結論と提案 → 敬具で締めくくる
といった具合に、手紙を書くときの文章構成のテクニックがあるので、ポイントを押さえていれば、汎用的に使える表現などは暗記できるので、対策するなら、そういうところかなと思います。

3. 実践あるのみ!

「Le DELF 100% réussite 」で気になるトピックのものを解いて、フランス人の先生 & フランス人の友人に添削してもらいました。

エコロジーのテーマを中心に、テレワークの導入や、多世代交流など、10問ほど解きましたが、正直、本番は、書きやすいテーマが出るかどうかだなと思っていました。

○ 口頭試験(Production Orale)

1. プレゼンの雛形をつくる

「これだけ暗記すればOK」というようなブログ記事もたくさんあるので、そういう類のものも参考にしながら、自分がいちばん自然に、口に出して言いやすいフレーズを選んで、プレゼンの雛形をつくりました。

言い慣れていない単語だと、どうしても覚えられないし、丸暗記感がでてしまうので、なるべく使いこなせてる風に(笑)言えそうな表現を覚えるようにしました。

Youtube「French School TV」なども、とっても参考になりました。

2. テーマに対する自分のアイディアを集める

DELFのPOやPEの何が難しいかというと、社会のいろんなテーマに対して、客観的なメリット・デメリットをあげた上で、自分の意見を述べないといけないこと。つまり、フランス語力以前に、さまざまな社会問題をある程度、理解していることが求められるのです。

それを本番の試験中に考えだしてもなかなかむずかしいので、頻出テーマに対して、自分なりのメリットとデメリットを3つずつ、書き出すという練習もしました。

ある程度やると、環境、教育、テクノロジーなど、テーマで共通してくる部分もあるので、ストックを増やしていきました。

3. ネイティブ相手に実践する!

「Le DELF 100% réussite 」で気になるトピックのものを解いて、フランス人の先生 & オンラインレッスンで5~6回、プレゼンの練習をしました。

こちらも、合格者のかたがブログでおすすめされていた、Cafe Talk(オンラインレッスン)の先生を試してみましたが、とても良かったです。

試験本番は初対面のフランス人が相手なので、話し慣れてない相手で練習するのはありだなと思いました。

Nico先生
プロ意識が高く、DELFの採点ポイントまで、とても細やかなフィードバックをくれました。

Sylvie先生
褒め上手で、聞き上手。優しい雰囲気の先生です。レベルにあわせてPOの教材を送ってくれたのは助かりました。

■ 試験当日と感想

試験を受けるまでの予想では、新フォーマット(すべてが選択形式の回答)だと思っていたので、読解とリスニングで点数をとって、作文と口頭試験はギリギリのラインを目指そう、と思っていました。

それが・・・

まさかの旧フォーマット(記述式回答多め)の試験だったので、出だしに動揺してしまったこともあり、リスニングが全然できませんでした。読解は理解できたものの、記述回答だったので、やや不安…。

そして、作文が超定番のテーマ「公園をなくしてパーキングをつくるのに反対する市長への手紙」だったので、奇跡的に時間内にわりとまとまった内容を書ききることができたのです。

2週間後のプレゼンでは、2枚シートを選んで、どちらか選ぶというスタイルでしたが、私がひいたのは、「2歳から学校(幼稚園)に通うこと」「テレワーク」だったので、迷わずに、テレワークを選びました。

具体的には、テレワークの利点と在宅ワークの不利点をおぎなう選択肢として、コワーキングスペースがある、という内容の記事でした。

頻出テーマでも、顔認証やAIなどテクノロジーの分野だと語彙的にもきびしいなと思っていたので、こちらも自分にとってラッキーなテーマ。プレゼン&質疑応答で20分ちょっと、なんとか場を乗り切りました。試験官は、フランス人の男性と、日本人の女性のふたりでした。

POの試験ではとにかく、悔いをのこさないように、文法や単語のミスを気にせず、とにかく話しまくろうと心に決めていたので、最後やりきった!!と思うことができて、それだけでこの2か月が救われた気がしました。

やっぱり試験本番は、何が起きるか分からないな〜、というのが率直な感想でした。笑

これから受ける方は、さすがに2024年だし新フォーマットだとは思いますが、念のため・・・ 旧フォーマットも認識だけはしておいた方がよいかと思います◎

◾️試験の結果

2023年11月5日に筆記試験、19日に口頭試験を受けて、結果発表がでたのは12月20日頃、およそひと月後でした。

娘に見守られながら、恐る恐る結果を見てみると、
無事に合格していました!!!やったーーー!!!!!

でも、結果は59.5点と、思っていたよりもぎりぎり。
そして、当初の予想どおり、読解とリスニングがわりとできて、当日いちばん手ごたえのあった作文と面接がいまひとつの点数でした。
うーーーん、本当に、最後まで分かりません・・笑

それでも、合格は合格○
ありがたくよろこんで、また次に向けてがんばろうと思います。
何年後になるか分からないけど、DALF C1もチャレンジするぞ〜!

Bonne Chance !!! 


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