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チームで振り返る「サンセット・ミーティング」のはなし

こんにちは、渡辺です。
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズというコンサルティング会社で人事の仕事をしています。

ケンブリッジは「振返り」を大切にする会社です。
会議が終われば振り返り、
一日が終われば振り返り、
一週間が終われば振り返り。

「振り返りの場を個人・チームで設けること」が会社全体の文化になっています。
特に3か月に1度、プロジェクト単位で行う「サンセット・ミーティング」は、かける時間・議論の密度の両面で、どっしりと腰を据えて行う振り返り会です。

私たちHR(人事)チームも先日、サンセットを実施しました。
その内容をちょっとだけ公開してみます。

サンセット・ミーティングの進め方

サンセット・ミーティングの標準的な進め方は、以下のとおりです。
だいたい90分~120分かけて取り組みます。

(事前準備)
1)「個人の振返り」「チームの振返り」「メンバー個々に対するフィードバック」「議論したい論点」を指定のフォーマットに書き込みます。

(サンセット・ミーティング当日)
2)フォーマットに書かれた各自の振返り・フィードバックを全員で味わいます。事前に記入した内容に対して、一人ずつ順番に語り、質問があれば答えます。
3)論点候補の中から今日議論するものを選び、結論・アクションに至るまでを議論します。

1)~3)で用いるフォーマットはこちらです。

Excelのワークシートを用いています。
縦・横にチームメンバーの名前が入っており、全員が全員にフィードバックを書き込む様式になっています。
例えば私は、他の人に対するフィードバックを2行目のセルにどんどん書いていく。グレーのセルは使いません。
HRチームが6人なので、全部で6×5=30通りのフィードバックが書かれることになります。

実際に私がもらったフィードバック(抜粋)

2023年12月に実施したHR内のサンセット・ミーティングで、私がもらったフィードバックの一部を掲載します(本人許諾済)。

〇:余裕が感じられ、前より歩さんの気分の波を感じなくなった気がします。
〇:人事評価制度改定のリード・スピードすばらしかったです。社内活動の成功例だと思います。

そう、私は元来、気分の波の上下が激しいのです。お恥ずかしい。
人事評価制度改定は、自分でも頑張ったと思うので嬉しい。

△:健康管理システム導入について、たぶん私がやるんだろうなぁ~とは感じとっていたが、少し曖昧な感じだったのではっきり「あなたのタスク」と言って頂いた方がやりやすかったです。
△:放置とヘルプと巻取りの塩梅は難しいですね。もう少し放置でもいいんじゃ?と思うことがあります(助かってますけど)。

1つ目はタスクの渡し方に認識相違があったもよう。
2つ目はどこまでタスクを任せて見守るかの問題。私は早々と口を出してしまうタイプです。

この他にもたくさんフィードバックをもらいました。

普段から2週に1度の1on1ミーティングで「私に対するフィードバックありますか?」と投げかけ、その都度もらってはいるものの、3か月に1度腰を据えて臨むサンセット・ミーティングでもらうフィードバックは、ちょっと重みが違いますね。

課題の討議

フィードバックを交換したあと、課題の討議です。
今回は勤務時間管理にまつわる、ある課題について議論しました(課題の詳しい内容は割愛します)。

当初、この課題に対して私は「これまでいろいろ考えた結果が今の状態なんだから、今さら議論することもないんじゃないかなぁ・・。」とやや後ろ向きでした。

でもそこは、サンセット・ミーティングのマジック。
HRチームで議論している最中に「まだこういう打ち手は残っているんじゃないか」「同じ課題意識を持っている人がHR以外にもいるはず」と希望の芽が出てきます。

結果的に、今回のサンセット・ミーティングで出た施策案が、私の2024年度のメインテーマになりそうな予感がしています。がんばるぞ!

こうして、「立ち止まって腰を据えて議論する→課題意識がすり合う→次の改善施策に取り組む→また腰を据えて議論する→‥」のサイクルを回しています。

まとめ

ケンブリッジの「サンセット・ミーティング」の仕組みを、HR(人事)チームの例を引き合いにご紹介しました。
チーム・マネジメントでお悩みのどこかの誰かに対するおすそ分けになれば・・と思って書きました。

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