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53歳のうち29~43歳 ステージママ編③

「産まれたらすぐ教えてね!」とお兄ちゃんのマネージャーさんに言われていたので何も考えず次男は、事務所に所属させた。
初めての仕事は、生後半年、親子で一緒に絵本を読むDVDの仕事だった。
なので、私も出ている。
次男は、人見知りなんて一切なく、誰にでも笑顔。
18歳になった今でもそんな性格は基本的に変わってない。
私が言うのもなんだがいい性格だと思う。

なので、どこにいっても楽しそう。
ワンワンと踊る番組にも出ていた。
オーディションでは、スタジオに入るなり、
ママから離れず泣く子も少なくなかったが、
彼は、私を探すことなくワンワンに突進、
跳ね返った位置でゼンケンをつけてノリノリで踊っていた。
マネージャーさんも驚いたまさかの合格。
半年間、一度もぐずることなく収録できた。

当時、この番組に出たくて事務所に所属させる親も多かった。
次男は身体が大きかったので、毎回配布される衣裳が入るかハラハラしていたのも、いい思い出です。

人見知りはしないが、仕事に対する考え方はお兄ちゃんとは全く違う。
なので、現場でボイコットも2回してる。
有名俳優さんに孫役でだっこされる役も、いざ本番で「やだ!」が始まり、
おいおい、勘弁してよー、と思ったが、ちゃんと控えがいるので大丈夫。

仕事だとわからず、ただただ現場を楽しむ彼は、
自然なだけに映画やドラマは結構、出させていただいた。
オーディション終わると「ママの好きなお兄さんいたよ。一緒に遊んだ。」こんな感じ。

母役にビンタされ泣くというシーンがあったが、
一度泣くと「カット」で泣き止み、始まるとまた泣けるという涙の制御をして驚いた。
日焼け厳禁で、お兄ちゃんは日焼け止めをシューッと顔にかけて学校へ行っていたが、次男はそんなことは、もちろんやらず年長さんから始めた野球でどんどん真っ黒。
首や手首にシャツの線がつくほど焼けていた。
マネージャーさんに会うたび、「焼けてるねー」と言われ、小学4年になる前ついに「僕、もう仕事したくない」と。

子役引退です。

そして、いまだ続く野球人生の始まりです。


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