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東京探索記 4 旧古河庭園

12月9日(土)、北区西ヶ原の旧古河庭園へ遊びに行きました。目的は、秋バラと紅葉の共演、競演。

旧古河庭園は傾斜地に造られた庭園で高台側には洋館とバラ園、低地側が日本庭園で池を中心に紅葉の樹々が楽しめます。つまり2つの季節(夏と秋)、2つの文化(英国と日本)、2つの地形(高台と低地)を同時に楽しめるわけです。

ジョサイア・コンドル設計の洋館

ここで旧古河庭園を簡単に紹介。
鉱山業で財を成した古河財閥(*1)の3代当主、古河虎之助の本邸で、洋館と洋風庭園を設計したのはジョサイア・コンドル(*2)。低地側の日本庭園は造園家、小川治兵衛の手によるもの。当時としては最高の組み合わせだったのでしょう。
そしてこの古河邸が建っている場所の以前の持ち主は陸奥宗光(*3)だったとのこと。

さて、旧古河庭園のバラ園へ。
洋館の南側の日当りの良い場所に広がっています。5月のシーズンほどではありませんが、様々な種類のバラの花が咲いています。

濃い赤色といえばバラの女王という感じですね
クイーンエリザベス
背が高いです
朝雲
ピンク色の縁取りとオレンジ色の組み合わせがきれいですね
マリア・カラス
わずかにピンク色が混じっている赤色。とても綺麗でしたし、
花の形もバラの王道を行っている形ですね

5月のシーズンほどには咲いていませんでしたが、それでも多くの人たちが訪れていました。外国の方々も多かったです。


バラ庭園前の階段を下りて日本庭園へ。楓が赤色に色づき始めていました。でもなかなかいい感じの赤さが見つかりません。最近の不順な天候で色づきが悪いのか。。。
そのようなことを思いながら庭園内を散策していると午後の日差しに照らされ、紅葉が光るように輝いているところに出逢えました。この日いちばんの紅葉スポットでした。

日本庭園を歩いていると庭の冬支度がそこここに顔を見せていました。
この光景を見ているとクリスマスを跳び越えて正月がすぐそこに来ているように感じてしまうのでした。

ツワブキがそこここに咲いています。この黄色い花を見ると冬がきたな、と感じます
珍しいオレンジ色のセンリョウ
冬支度が進んでいます


補足
(*1)古河財閥
古河鉱業(現古河機械金属)を発祥とする財閥で、その子会社には古河電工、富士電機、富士通といったのちに日本を代表する企業が名をつらねている。

(*2)ジョサイア・コンドル
明治時代のお雇い外国人。建築設計技術を当時の日本人に教えるとともに自らも設計。湯島、高輪の岩崎邸を設計したり、綱町の三井家別邸(今の綱町倶楽部)、袖ヶ崎の島津邸(今は清泉女子大の施設として島津山の真ん中に残る)などを設計している。

(*3)陸奥宗光
日清戦争時の外務大臣で日本の不平等条約解消にも努めた人物。彼が住んでいた家(屋敷とか邸宅とはいえないサイズなので)は今も台東区根岸に白亜の家で残っている。でもそこは外壁が白く塗られていることを除くときわめて庶民サイズの家屋。清廉潔白型の政治家だったようで、そんな人物があの広大な土地を所有していたというのはなんとも不思議ですね。





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