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うたがわきしみうわごとだものⅡ

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感じたことあれこれ。日常。コラム。創作日誌。エッセー的な。作品にはならないうわごと系の。二個め。文芸を志す方にオヌヌメ。
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2021年9月の記事一覧

命を拐うような詩しか勝たん

いえ 彼らはどちらも間違ったことは言ってませんよ 創作を学んでいくには 段階の違いがあるというだけで 足し算と引き算を覚える前に 割り算と掛け算を教えられたら 誰だって混乱するでしょう だからまず基本となる枠組みを覚えてもらうというのは 学びのアプローチとしては正しいと思いますよ

もっともらしいことを言ってる人間が一番信用できません 言葉はもっと自由です 写真にできないものまで創造し 切り取ることができるのが言葉の世界です 絵もそう キャンバスというフレームはありますが そこにこの世の見たまんまの何かを切り取って 写真のように描く必要なんてありませんから

俳句や短歌は「言葉の写真」なんです 文字数制限がフレームの役目を果たしてると思ってください そのフレームで何を切り取って 何を感じてもらえるかっていう世界 ただ俳句の場合 何かしらの季節感を閉じ込めた写真にしなきゃいけない っていうルールが付きますけど 考え方の基本は同じなんです

観客を 裏切りすぎれば置いていく 裏切らなければ飽きられる ある種の創作には 常にその狭間の際を綱渡りで歩き進め どっちつかずの宙ぶらりん状態を保ちながら ゴール目指して牽引していく精度が要求される 括れそうでけして括らせない そのバランスが成功してる作品は 最後までおいしい